観葉植物の代表格!緑が美しいパキラの育て方

観葉植物の代表格!緑が美しいパキラの育て方

2022.12.13

お部屋の彩りに何か観葉植物が欲しい、と考えた時にパキラを選ぶ方は多いのではないでしょうか。 大きさや樹形、幹の形状にもバリエーションが豊富なパキラは、お部屋に合わせて選べる観葉植物として重宝されています。 難しい手入れも必要なく、栽培初心者の方にもおすすめです。 この記事ではパキラの育て方や栽培の注意点などを解説しています。

パキラとはどんな植物?基本情報をご紹介

パキラとはどんな植物?基本情報をご紹介

パキラはアオイ科パキラ属の常緑高木で、ブラジルを原産とする熱帯地方の植物です。原産地では20mもの高さになることもあり、大きく育った木には花が咲き、実がつきます。実はカイエンナッツと呼ばれ現地では焼いて食用にしているようですが、観葉植物として育てているものに実が付くのは稀であることや、発芽が早く運搬に向かないこと、芽に毒性があることなどから、日本で食べられる機会は少ないでしょう。

パキラの特徴

パキラの葉はつやがあり、5~7枚ぐらいが放射状に広がって、手を広げたような形になっています。幹は、挿し木の場合は太い幹に、種から育てたものは細い幹になるのも特徴です。観葉植物として流通しているものの中には、種から育てたいくつかのパキラの幹をよじって仕立てたものもあります。耐寒性が弱いので、日本では室内で観賞用として栽培されることが多い植物です。

パキラを育てるにはどんな環境が必要?

パキラを育てるにはどんな環境が必要?

パキラを育てるには、原産地に近い環境を作ることが重要です。原産地のブラジルは熱帯地方のため、暑いぐらいの環境を好みます。暖かい季節にはできるだけ屋外の日当たりの良い場所で管理しましょう。室内でエアコンの風が直接あたると枯れてしまうこともあります。真夏の日光で葉やけを起こすようであれば、遮光ネットなどで調整します。耐寒性は弱いので、秋になって肌寒いと感じるようになったら、室内で管理するようにしましょう。

パキラの花や実は?

パキラの花は6~7月に白や赤の綿毛のような花を咲かせます。花は大きく育った木のみに咲くので、観葉植物として育てている株で花を見ることはほとんどありません。また花が咲いた後にはカイエンナッツと呼ばれる実ができます。皮を向いて焼くことで毒性もなくなるので食用にできますが、こちらも観賞用の株につくことはほとんどないでしょう。

パキラがかかりやすい病害虫

パキラは基本的には丈夫な植物ですが、ハダニ・アブラムシ・カイガラムシには注意が必要です。暖かい季節に屋外で育てていたり、風通しの悪い場所で管理していたりすると、害虫の被害にあいやすいと言えます。また、パキラが弱っている時に害虫が発生しやすいので、株が元気な状態を維持できるように適切に管理しましょう。

▼カイガラムシについてはこちらで解説しています。
厄介極まりない!カイガラムシの駆除と対策をご紹介

天然植物活力液HB-101
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パキラの育て方

パキラの育て方

それではパキラの育て方を詳しく見ていきましょう。栽培のポイントは用土と水やりにあります。水はけの良い用土を使用し、季節によって水やりの頻度を調整することが元気な株を維持するために重要なポイントです。

用土

パキラは高温多湿の熱帯地方で育つ植物ですが、用土に関しては水はけのよい湿気の少ないものが適しています。水はけの悪い土で管理すると根腐れの原因となります。パキラが枯れる原因のほとんどが根腐れにあるといっても過言ではありません。観葉植物用の専用土を使うか、自分で作る場合は赤玉土や鹿沼土を入れて水はけの良い用土を使用しましょう。

種まきと植え付け

パキラを種から育てる場合には、種まき培養土に種を植えたら涼しく風通しの良い場所で管理しましょう。発芽までは土が乾かないように注意が必要です。発芽した苗の植え付け適期は、5~7月です。苗から育てる時は、葉の表も裏もしっかり見て、虫が付いていないか、葉が黄色くなっていないかを確認しましょう。

水やりと肥料

パキラの水やりは土の表面が乾いたところでたっぷり与えるというのが基本です。表面が乾かないうちに水やりをすると根腐れの原因となりますので与えすぎに注意しましょう。冬の寒い時期は水やりの回数を減らします。また、スプレーを使って葉に水をかけることで、葉がいきいきとしハダニなどの害虫を予防しますので、定期的におこないましょう。パキラに肥料はあまり必要ありません。特に寒い季節は生長が遅くなり、その時期に肥料を与えると肥料やけの原因となります。暖かい時期に、月に2~3回ほど、液肥を薄めたものを与える程度で十分です。

手入れと剪定

パキラは葉が大きいので、室内で管理するとほこりなどがたまりやすい植物です。ティッシュなどで時々拭いてあげることで、いきいきとした葉を維持できます。その他の手入れはほとんど必要ありませんが、大きく育ち過ぎた場合は好みの大きさに剪定すると良いでしょう。剪定は5~8月の暖かい時期におこないます。剪定はどの場所でおこなっても問題ありません。1~2週間程度で剪定した場所から少し下の位置で新芽が出てきます。

植え替え

パキラは成長が早いため、根詰まりをおこしやすい植物です。鉢の底から根が出ている場合は植え替えをおこないます。植え替えは5~7月の暖かい時期が適期です。株の周りの古い土を落とし、痛んだ根や黒ずんだ根は切り落とすようにしましょう。

増やし方

パキラは剪定した枝を挿し木にすると簡単に増やせます。剪定した枝から大きな葉を落とし、水に入れておくと1~2週間程度で発根します。挿し木用の用土に斜めに差し込んでおいても1か月程度で発根してきます。発根したら5~7月に植え付けをしましょう。

パキラが根腐れしてしまったら?

パキラが根腐れしてしまったら?

パキラが枯れてしまう原因の一番多いものは根腐れです。根腐れとは、土が湿ったままの状態にあることで、根が呼吸できずに腐ってしまうことを言います。根腐れがおきると、最初に葉が枯れていき、幹がスカスカになり最終的には株全体が枯れてしまいます。

根腐れの症状

根腐れがおきている時の顕著な症状は以下のようなものです。この症状が見られたら適切な対処が必要になります。
・土の乾きが遅く、水が土に染みこんでいかない
・根が変色したり、黒ずんだりしている
・葉が黄色く変色していて、株元の幹がスカスカでやわらかくなっている
・触っただけで枝や幹が折れる
・土から腐った臭いがしたり、土の表面にかびが生えていたりする

根腐れしてしまったときの対処法

根腐れの症状が確認できた時は、まずは水やりをやめて土を乾燥させましょう。乾燥させて症状が改善しない時や、葉が黄色くなり始めている時は、植え替えをおこないます。植え替え時に、黒ずんだ根や痛んでいる根は切り落としましょう。根を切り落とした場合には、再び根付くまで株の負担を減らすため、枝も切って葉を減らします。植え替えたら風通しの良い場所で1~2週間ほど乾燥させて、様子を見守ることが必要です。幹がスカスカで柔らかくなり、根元がぐらぐらするような時は根腐れが進んでしまっています。その場合は元気な枝を切って挿し木にし、新しい株として育て直す方がよいでしょう。

パキラが元気に育つ栄養素に!HB-101

天然植物活力液HB-101
天然植物活力液HB-101

パキラは肥料をあまり必要としませんが、それでも土がふかふかの良い状態であることが重要となります。HB-101は、植物由来の天然成分で土を活性化する液剤です。肥料ではありませんが、液肥と同じように施すことによって、土壌が活性化し、水はけの良い栄養豊富な土にできます。パキラに施す場合は暖かい時期を中心に月2~3回程度、1000倍から1万倍に薄めた液を水やりの時に一緒に与えます。活性化することで空気をしっかり含んだ土となり、根腐れの予防に十分な効果が期待できるでしょう。

まとめ

この記事ではパキラの特徴や育て方、根腐れへの対処法などをご紹介しました。観葉植物の代表格とも言えるパキラは丈夫で育てやすく、カーテン越しの日射しに緑が映える美しい木です。植え替えの必要はありますが、難しい手入れは必要なく、あまり栽培の経験がない初心者の方でも安心して育てられるでしょう。インテリアの彩りに、パキラを取り入れてみるのはいかがでしょうか。

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