パッションフルーツの種から育てる場合の成功ガイド

パッションフルーツの種から育てる場合の成功ガイド

2023.10.31

パッションフルーツは、果物の中でも特に魅力的な香りと味を持つことで知られています。また、その独特な味わいに加え、パッションフルーツは美容と健康に多数の効果があるため、栽培してみたいと考える方も多いのではないでしょうか。パッションフルーツを種から栽培するのは難易度が高いとされています。しかし発芽さえしてしまえば、苗を育てることは比較的簡単です。この記事では、パッションフルーツの種から育てるための具体的な工程について説明します。

パッションフルーツを種から育てる工程

パッションフルーツを種から育てる工程

パッションフルーツの種の採取タイミング

パッションフルーツの種の採取タイミングは、実が完熟した時期が最も適しています。完熟とは、果皮が黄色くなり、少しシワシワになる程度を指します。完熟した果実は甘みが増し、種もしっかりと育っているため、種取りには最適な状態となります。果実を手に取り、重さを感じ、皮を軽く押したときに柔らかさを感じると完熟している証拠です。完熟したものを使用すれば、市販の果実から種を取って栽培にチャレンジすることが可能です。

種の乾燥方法と保存方法

採取したパッションフルーツの種は、まず半分に切って中の種をスプーン等で取り出します。種の周りにある果肉には発芽抑制成分が含まれますので、種まきに使用する場合は、よく取り除く必要があります。
種と果肉を分けるために、水につけて洗います。洗った後の種は、乾燥が必要です。適度な風通しのある場所で、日光を直接当てずに自然乾燥をさせます。種が十分に乾いたら保存用の容器に入れます。保存する場合、湿気の入らない密封可能な容器を使用し、常温で冷暗所に保管しましょう。このようにして、パッションフルーツの種を次の栽培に活用することができます。保存期間は種の質にもよりますが、約1年までとされています。

種蒔き方法

種蒔きの方法を紹介します。パッションフルーツの種を植物ポットやトレイに蒔く前に、潤水性の良い紙で種を包み、湿度と温度を保って1週間程度待ちます。この発芽待ちの期間を設けることが重要で、1週間程度待った後に発芽した種をポットに移すと良いでしょう。

適切な温度と湿度

パッションフルーツは、一般的に日本のような温帯では20℃以上の温度と、60%以上の湿度を好みます。特に発芽から苗生育期にかけては安定した環境が大切です。植え付けが4月下旬〜5月上旬など安定した気候になるタイミンングに合わせられるよう、種蒔きのタイミングを検討すると良いでしょう。

適切な植木鉢と土の選択

植木鉢と土の選択も重要なポイントとなります。パッションフルーツは根がよく張りますので、大きめの鉢やプランターがおすすめです。1鉢に1苗を植え付けます。
また、適度な排水性が必要なので底に穴が開いているものを選びましょう。そして土の選び方ですが、こちらも適度な排水性を持ったものが好まれます。市販でパッションフルーツ用の土も売られています。または、培養土に赤玉土を混ぜた水はけの良い用土を使用すると良いでしょう。
パッションフルーツはつる性の植物です。大きく育ってきたらネットなどに誘引をするか、あんどん仕立てなどにすると良いでしょう。

肥料について

肥料について
植えてから大きく育つまでと花を付けた後とで必要な栄養素が異なりますので成長のタイミングにあった液肥を与えると良いでしょう。花を付けた後からは、バラ用の液肥や野菜用の液肥がオススメです。
HB101は、液体タイプと土に混ぜ込むだけで使える顆粒タイプの2種類があり、用途や目的に合わせて使用できる植物活力剤です。テレビ・新聞などでもお馴染みで、世界中の8000万人の農家・園芸家に愛用されているため安心して使用することができ、収穫量も増えることが期待できますので、おすすめです。

顆粒HB-101植物の土づくり・土壌改良に
顆粒HB-101植物の土づくり・土壌改良に

病害虫はつく?

パッションフルーツには以下の病害虫がつく場合があります。

・アブラムシ
・ハダニ類
・カイガラムシ

アブラムシには酢の成分などが入った食品由来のスプレーなどが市販されていますので、そちらをまず試してみるのもおすすめです。ハダニは、水を嫌いますので、葉っぱの裏などに定期的にシャワーをかけて、物理的に流してしまうことで数を減らしていくと良いでしょう。カイガラムシは幼虫の場合周りに飛び散らないように注意しながら歯ブラシなどで削ぎ取るようにして退治します。

顆粒HB-101植物の土づくり・土壌改良に
顆粒HB-101植物の土づくり・土壌改良に

パッションフルーツの原生地と特徴

パッションフルーツの原生地と特徴
パッションフルーツの原生地は南アメリカのブラジルです。そこから明治時代に日本に導入され、奄美大島や沖縄など、日本の暖かい地域で栽培されています。パッションフルーツは、見た目は小ぶりでも、その中にはたっぷりの果汁が詰まっており、またその果汁はとても甘酸っぱく、さらに特異な風味がします。非常に多機能な果実で、甘さと酸味のバランスが特異な風味を作り出します。

健康への効果と美味しい食べ方

パッションフルーツに含まれるビタミンCは、抗酸化作用があり、免疫力向上や美肌効果が期待できます。また、食物繊維が豊富で、便通改善やダイエットにも効果が期待できます。さらに、種に含まれる油分は健康な脂質であることから、健康維持にも貢献します。
美味しい食べ方としては、生食が一番人気です。果実を半分に切り、スプーンで中の果肉をすくって食べると、そのフレッシュな風味を十分に味わえます。また、ジュースやスムージー、デザートにも使われ、様々な料理にアクセントを加えることができます。

まとめ

まとめ
パッションフルーツは市販の果実から種から育てることにチャレンジできるため、栽培を始めやすい植物と言えます。しかし発芽率があまり高くなく、種から育てる場合、実をつけるまでに2・3年かかるなどの難しさもありますが、じっくり育てて自宅で実が収穫できたら、栄養価が高く、美味しく、とても喜びの大きな収穫となることでしょう。

顆粒HB-101植物の土づくり・土壌改良に
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