自宅で楽しむ!桃を種から育てる癒しの時間
2023.11.07
数ある果物の中でも桃は、その甘さとジューシーさから大人気のフルーツです。その美味しい桃から種をとり、新たな苗を育てることを想像してみた方もいらっしゃるのではないでしょうか。桃の種から苗木を育てることは難しいと言われていますが、正しい手順と方法を知りチャレンジすることは価値のあることでしょう。ここでは、桃を種から苗を育てる方法について解説します。
自宅で桃を育てる魅力
自宅で桃を育てるのには、四季折々の変化を楽しむことができるという魅力があります。春には美しい花を咲かせ、夏には甘くて美味しい桃を実らせます。秋には葉が色づき、冬には木そのものの形が美しい風景を醸し出します。このように、一年を通して家族や友人と共に栽培を楽しむことができます。
しかし、桃の種から育てるには忍耐も必要です。実を結ぶには条件があり、また数年かかるため、焦らずにじっくりと育てることが必要です。
桃の種の取り出し方
食べた桃の種を取り出し、乾燥させます。この際、表面をソフトにこすって、ぬめりを取り除きます。その後、種を少し割り、種子を取り出します。割り方が難しい場合は、固い物に包んで押すと良いでしょう。
桃の種を蒔いてみよう
桃の種を植える際の最も重要なポイントは、まず種自体が非常に健康であることです。健康な種を手に入れるためには、完全に熟した桃を選ぶことが重要です。
次にポイントとなるのが気候です。桃の木は比較的温暖な気候を好みますが、種を植える前には冷蔵庫で約2~3ヶ月間冷やす必要があります。これは、自然界の「冬期」を模倣することにより、種を発芽させる助けになります。この際、種を乾燥させないように濡れたキッチンペーパーなどでつつみ、もしカビが生えてしまった場合などは再度洗い、キッチンペーパーを取り替えます。
桃を種から育てる初期ステップ
種を蒔いた後の初期段階では、種が十分に発芽するまで丁寧な手間が必要です。まず、種がしっかりと土に埋まるように、種を2-3cmの深さに植えます。
その後、水やりは表面が乾いてから行い、土が乾きすぎないように注意しましょう。根がしっかり張らないとあまりに濡れた状態を保つと、種が腐ってしまう可能性があります。また、発芽までは2~3ヶ月かかることが一般的なので気長に待ちましょう。発芽後は、一週間に一度程度の水やりを心がけてください。
苗が育つ過程
種から苗へと育つ過程は、桃の木の健康を保つ上で非常に重要なタイミングです。この段階では、適切な水分と日光、そして栄養素の摂取が生育に大きな影響を与えます。苗が5~6葉まで成長したら、肥料を与え始めます。使用する肥料は有機質肥料が理想的です。肥料は、根元から少し離して周囲に均等に散布しましょう。HB101は、液体タイプと土に混ぜ込むだけで使える顆粒タイプの2種類があり、用途や目的に合わせて使用できる植物活力剤です。テレビ・新聞などでもお馴染みで、世界中の8000万人の農家・園芸家に愛用されているため安心して使用することができ、収穫量も増えることが期待できますので、おすすめです。
また、苗木を大きく育てるためには適切な水やり、適切な日光量や時間が重要です。
桃の苗への水やりのポイントは、土が乾いてからたっぷりと水をやることです。桃は加湿を嫌う傾向にあります。水やりの適切な時間帯としては、朝の涼しい時間帯がおすすめです。また日当たりの良い場所を好みます。時に夏の成熟期は日にたっぷり当ててあげましょう。
桃の病気や虫の対策
桃は収穫期間の短いフルーツで、その美味しさを十分に楽しむためには病気や虫対策が必要です。特に、桃には虫害が比較的多い植物です。また、桃の病気は種類が多く、いずれも早期発見が重要です。基本的には、桃に病気や虫が害を及ぼす前に予防することが可能です。この記事では、桃における代表的な病気や虫害をご紹介し、予防法や感染した場合の対策を説明します。
桃の木に見られる病気や害虫
桃に多く見られる病気は「桃かいよう病」であり、水滴状の斑点が広がり収穫に大きな影響を及ぼす病気です。また「黒星病」も広範囲に存在し、葉を黒く変色させます。虫害としては「アオメバチ」「コガネムシ」などが、桃の実や根を食べ尽くし、栄養不足を引き起こす原因となります。
桃の病害虫を予防する方法
まず必要なのは、定期的な観察です。早期に病気や虫の存在を確認することで、蔓延を防ぐことが可能になります。その際に注意するポイントは葉や実の異常な変色、葉の落ちる様子です。
また、多湿は桃かいよう病を発生させやすいため、水はけの良い土となるよう配慮しましょう。虫の侵入を防ぐために、病気の素となる枯れ枝を取り除き、桃の周りに防虫ネットを張るなどの対策もあります。
病気が発生した場合の対策
病気が発生してしまった場合、できるだけ早く処置を行うことが求められます。黒星病には抗生物質系の薬剤が有効です。虫害の場合、害虫を見つけたら手作業での除去を試みましょう。個々の虫には専用の殺虫剤を用いた対策も可能です。
桃の木の剪定
桃は適切な剪定と手入れが欠かせません。成長が旺盛である一方で、樹形を整えることが難しく、また害病にも弱い特性を持っています。そのため、栽培者の手によって樹形を整える必要があります。そこで今回は、適切な剪定と桃の木の形成についてご紹介します。
剪定が必要な理由
桃の木は、適切な剪定が不可欠です。その理由としては、まず一つ目に、剪定を行うことで樹体の風通しを良くし、病気や害虫から木を守る効果があります。また、剪定の際には枯れ木や病気の部位も同時に除去しますので、樹体全体の健康状態を保つことができるのです。二つ目に、剪定によって適度な日当たりを確保することができます。
どの場面で剪定するのか
桃の木を剪定する場面とは主に冬季と春季があります。冬季の剪定は、成熟した枝に対して行います。この時点で剪定を行うと、新たな芽が出やすくなり、春になって新たな枝が育つ基盤をつくることができます。特に、枝を切る場所によって新芽の出方をコントロールすることができます。そのため、剪定は木の形成にも大いに関わってきます。
春季に行う剪定は、冬季に剪定した部分から出てきた新芽の中から、特に良いと考えられる部分を残し、それ以外を落とします。これにより、適度な枝の間隔と、均一な日当たりを確保することができるのです。
種から育てた桃が実をつけることはできるか
桃は自家結実性(※)のある植物ですが、品種によっては花粉が少ないなどの理由から、実をつけるために2本以上育てる必要のある品種もあります。また桃を種から育てた場合、実をつけるまでに5年以上の期間が必要です。もし桃の果実を収穫してみたいと考えている場合は、自家結実性のある品種の種でチャレンジしてみるか、接木された市販の苗を育てることもおすすめです。
自家結実性・・・自身の花粉で受粉して実をつけること。自家結実性があると、1本でも実がつきます。
まとめ
桃は成長が遅いため、桃を種から育てる場合、とても長い時間が必要です。しかし、花も鑑賞価値があり季節ごとの成長を楽しむことができるでしょう。お子さんとベランダなどで栽培にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。