小さな蝶のような花で冬を彩ってくれる初恋草の育て方

小さな蝶のような花で冬を彩ってくれる初恋草の育て方

2023.05.23

初恋草(レシュノルティア)はオーストラリア原産の植物です。花は蝶のように花弁がヒラヒラとしていて、とても可憐な花で弱い印象を与えますが、冬の間の花期がとても長いのが特徴です。花が少ない時期に彩りを与えてくれる初恋草の自生地は乾燥地帯なので高温多湿に弱く、日本の夏の気候に耐えきれず枯れてしまう事もある為、多年草との位置づけにありますが一年草として販売される事もあるようです。元は多年草なので夏をうまく乗り越えればまた花を咲かせて楽しませてくれます。その為には置き場所や水やり、肥料など気を付ける事がありますが、夏をうまく乗り越えて花を咲かせてくれたら、一段とかわいく綺麗にみえ、喜びも大きくなるのではないでしょうか。そんな初恋草の育て方を花言葉なども含めてご紹介します。

初恋草の基本情報

初恋草の基本情報

初恋草の学名はLechenaultia(レシュノルティア)といい、レケナウルティアやレスケナウルティアとも呼ばれていて、クサトベラ科・レシュノルティア属に属する植物です。原産はオーストラリアの降水量が少ない乾燥地帯です。開花期は10月から5月頃までと冬の長い期間、開花期となります。

初恋草の特徴

初恋草は低木の多年草で西オーストラリアの原野を中心に生息しています。種類は26種類ほどあり、日本では様々な色が品種改良によって作られています。多くは白、赤、オレンジ、青を中心に園芸店で売られています。多年草と言われていますが、高温多湿に弱いので日本の気候では管理が難しいとされている為、一年草として扱われることもあるようです。初恋草は地植えだと夏場の管理などが大変になるので、地植えではなく鉢植えで育てる方がお勧めです。

初恋草の花言葉

初恋草の花言葉は「初恋」「淡い初恋」「秘密」「約束を守る」などです。
初恋草という名がついているだけあって「初恋」や「淡い初恋」がぴったりですが、「秘密」や「約束を守る」などは、その見た目から想像するよりもはるかに長い期間花咲かせる意外性からつけられたようです。

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初恋草の育て方

初恋草の育て方

ここからは初恋草の育て方についてご紹介します。高温多湿に弱い性質があるので日本の気候で栽培するのは難しいようですが「元々の生息地は降水量が少ない乾燥地帯で用土にはリン酸が少ない」がポイントです。

植え付け時期

初恋草の植え付けに適している時期は3~5月とされています。この時期を逃してしまった場合は、暑さが和らいだ9月から10月頃に植え付けるようにして下さい。

適した土について

鹿沼土やピートモスが配合された弱酸性の水はけの良い土を好みます。花用の培養土を使う場合も水はけ重視となるので、先に述べた鹿沼土やピートモスなどを混ぜるなどして水はけを良くしてください。

肥料について

初恋草はあまり肥料を与える必要はありませんが、与える場合は自生地ではもともとリン酸が少ない地域なので液肥ではなくリン酸が控えめな油かすの置き肥が向いていて、化成肥料より油かすや堆肥などの緩効性有機肥料を与えるといいようです。

植え付け方

ポットから初恋草の苗を取り出し、根鉢の下から3分の1ぐらいまでを崩します。この時根鉢をあまり崩さない方がいいので、崩し過ぎに注意して下さい。苗の根元の土(表面)が硬く固まっているようなら根が見えるぐらいまで、根を傷つけないように気を付けながら土を落としてあげて下さい。準備が出来たら水はけの良い土や場所に植え付けてください。植え付け後はたっぷり水をあげて一週間ぐらいは明るい日陰で管理するようにしましょう。

植え付け場所・置き場所

初恋草の植え付け場所は日当たりの良い場所を好みますが、多湿を嫌うので梅雨時期や夏場などは特に注意して雨の当たらない風通しの良い涼しい環境に植え付けや鉢を置いて下さい。冬場に霜が当たったり土が凍ったりすると枯れてしまう原因になるので、霜よけや土が凍らないように室内に入れるなどの管理が必要となります。生育時もそうですが花が咲いている時期も十分な日差しが必要になるので置き場所として日当たりの良い雨の当たらない場所を選ぶことがポイントとなります。

水やりについて

初恋草は多湿を嫌うので水のやり過ぎにも注意が必要です。土の表面が乾いたら水やりをして下さい。表面だけでなく指などで土の中が乾いているがチェックしてから水やりをすると、あげ過ぎ防止になります。夏場の水やりは気温が上がっている時間に水やりをすると、水が温まり土の中が蒸れてしまう原因となるので、暑い時間を避けて水やりをして下さい。
つぼみが出始めた頃から開花期は水切れをするとつぼみや花が枯れてしまうので、土が極端に乾燥しないように気を付けて水やりをして下さい。つぼみや花に元気がないようなら水が足りていないかもしれないので、たっぷりと水をあげて様子を見て下さい。あげる時は花などに水がかからないように根元に注ぐようにしましょう。

花の管理・剪定

初恋草は10月から5月頃までと開花期が長い植物です。長い間、花がらをそのままにしておくと灰色カビ病にかかりやすくなってしまうので、花がらはこまめに摘むようにしましょう。
初恋草の形が乱れてきて形を整える、株が大きくなって小さくしたいなどの場合、花後に切り戻しをします。この時、葉を全て切り落としてしまうと枯れてしまう為、枝に葉が残るように気を付けて切り戻しや剪定をしましょう。

植え替え時期について

初恋草の植え替えは3月から5月の間が適している時期となります。鉢底から根が出ている、鉢の中で根が張って窮屈そうなら一回り大きい鉢に植え替えてあげましょう。

初恋草の増やし方

初恋草は、株分け、挿し芽で増やす事が出来ます。
『株分け』
適正時期は3月から5月の植え付け植え替え時期と同じです。親株から離れたところに出来る子株を植え付けます。
『挿し芽』
適正時期は3月から5月と9月になります。しっかりして元気良く伸びた枝を選び、5~10センチぐらいの長さで切ります。切り口を30分ほど水につけて枝に給水させてから挿し木用の土やパーライトやバーミュキライトを配合した土に挿しておきます。芽吹くまでは明るい日陰で管理をして霧吹きなどで水をかけて乾燥させないようにしてください。

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病害虫について

病害虫について

病気

初恋草の花がらをそのままにすると灰かび病が発生する事があります。小まめに花がらを摘み、枯れた葉なども取り除く事が予防につながります。

害虫

特にありません。

まとめ

初恋草の育て方はいかがでしたでしょうか。春にはたくさんの花々が咲きますが、冬にはあまり咲かないその時期に10月から5月頃までと長い期間、初恋草は花を咲かせてくれます。害虫の心配がほとんどなく、病気もちょっと気を付ければ予防できる程度と考えると、お世話は楽な方なのではないでしょうか。生息地は降水量が少ない乾燥地帯で用土にはリン酸が少ない。と言う事はそれに近い環境が好きと言う事。それにあてはめて管理をすれば、日本の夏を乗り越えて冬にまた花を咲かせてくれると思います。この機会に冬に彩りを加えてくれる初恋草を育ててみて下さいね。

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