冬越しできる?ダリアの育て方とは?育てるポイントを解説していきます

冬越しできる?ダリアの育て方とは?育てるポイントを解説していきます

2023.04.04

ダリアの魅力は、花の色や咲き方のバリエーションが豊富なことです。花の大きさは、5~6cmの小輪から30cmの大輪までさまざま。また、草丈も20cmほどの小さなものから150cmほどの高さのものまでさまざまです。初夏から秋まで長い期間、花を楽しむことができるでしょう。基本的にダリアは春植えの球根として販売されていますが、種から育てることができる品種もあります。今回は、ダリアの育て方について解説します。

ダリアとは?

ダリアとは?

昭和の中頃までは、初夏になるとどこの庭でもダリアを見ることができました。しかしその後、生活様式の欧米化に伴い、新しい花や住宅事情に押され、市場から姿を消しました。しかし、近年のガーデニングブームで、銅葉のダリアがカラフルな葉として花壇に植えられるようになったり、4月に鉢に植えられたカラフルなダリアがコンテナやハンギングアレンジに使われるなど、ダリアの姿も変わってきているのです。
ダリアの歴史は長く、メキシコやグアテマラの高地で、冷涼な気候を好むことから、この地で大繁栄したことが分かります。1789年、スペイン・マドリードの植物園に送られた種子が開花し、スウェーデンの代表的な植物学者アンドレ・ダールが図鑑で紹介したことから、正式に「ダリア」と呼ばれるようになりました。その名が広まるにつれ、やがて江戸時代後期にはオランダから日本へも伝わりました。
その美しさと丈夫さから、日本では「天笠牡丹」と呼ばれ、元気と幸運の象徴とされた。現在では世界中で栽培され、その種類も豊富で、最初の合併以来、3万以上の交配種や品種が人工的に作り出されています。

育て方のポイント

育て方のポイント

ここからはダリアの育て方のポイントについて解説していきます。

顆粒HB-101植物の土づくり・土壌改良に
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栽培環境

原産地は、夏が涼しく冬が温暖な熱帯高地。春から夏にかけて雨が多く、冬は乾燥し、水はけと日当たりのよい場所に生育します。日本では夏の気温が高いため、葉は茂るものの開花しにくく、秋に多く開花します。冬は地中の球根で越冬しますが、凍結や多湿を防ぐため、地域によっては春まで掘り起こして保存しなければなりません。
生育期には半日以上、日当たりのよい場所で育てます。夏の高温を避けるため、特に鉢植えの場合は日陰に移動させるか、遮光するのが無難です。部分日照は、葉が過熱するのを防ぎ、必要な特定の葉に照明を当てることができるので、この植物には最適です。
夏の間は、暑さによる脱水症状で枯れてしまうことがあるので、必ず定期的に水やりをして、植物の様子を観察してください。

水やり

球根植物なので乾燥には強く、水が滞ると球根が腐ってしまいます。庭植えでは、極端に乾燥したとき以外はほとんど水を必要としませんが、鉢植えでは生育中の水切れを防ぐため、十分な水やりが必要です。鉢植えの場合、特に蕾が出た後の開花期には、生育中に水切れしない程度の水やりをします。
どの植物も生育にはある程度の水分が必要ですが、与えすぎは不足と同じように害になることがあります。適切な量の水は、根の発育、栄養分の吸収、種の発芽を促進し、植物の温度調節、栄養分の内部移動、植物の活動の燃料となる植物酵素の流れに役立ちます。球根植物が適切に成熟するためには、十分な水が必要です。
植物がより多くの水分を失い、ストレス状態になりがちな暑い時期には、より頻繁な深水が必要になることがあります。

肥料

花を咲かせるには肥料が必要です。元肥に加え、5月と9月に追肥を行います。鉢植えは、最適な健康状態と活力を保つために、定期的に肥料を与え、10月から4月などの涼しい時期には、液体肥料を施します。夏場は、茎の伸長と補強を促すために月3回、最低でも月1回、メンテナンスのために液体肥料を施します。
さらに、植物によって必要な肥料が異なるため、使用する肥料の種類は栽培する植物の種類に合ったものを使用する必要があります。

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病気や虫等

ダリアの病気には、ウイルス病、うどんこ病、灰色かび病などがあります。花色に異常が出るウイルス病は回復しないので、他の植物にうつさないよう、速やかに徹底的に処分する必要があります。栽培中は、葉の表面に白い粉状のカビが発生する「うどんこ病」と、花弁や枯れ葉に発生しやすい「灰色かび病」に気をつけることがとても大切です。いずれの場合も、周囲の植物への感染を防ぐため、発見したらすぐに駆除することが大切です。
病気を抑えるためには、朝に水やりをし、葉を濡らさないようにするなど、日頃の手入れに気を配る必要があります。さらに、植え込みスペースに風通しをよくし、日当たりをよくすることも、病気のリスクを減らすのに役立ちます。またダリアにつく可能性のある害虫には、アブラムシ、ハダニ、ガなどがいます。
アブラムシやハダニは生育初期から夏場まで発生するので、早期発見、早期防除が重要です。また、地面近くの茎に侵入する蛾類も早めに防除する必要があります。これらの害虫を早期に発見することで、作物に取り返しのつかない損害を与える前に駆除することができます。

土は水はけのよいものを使用してください。赤玉土7、腐葉土3の割合で混ぜたものや、草花用の一般的な培養土を使用することができます。この2つの成分の組み合わせで、植物に十分な栄養を与えることができるはずです。
水はけをよくするために、大きめの軽石や鹿沼土などを鉢底に敷くとよいでしょう。これらの添加物は、土が余分な水を吸収するのを防ぎ、植物が生き残る可能性を高めてくれるはずです。

植え付けと植え替え

植え付け場所は、あらかじめ堆肥や腐葉土を混ぜて深く耕しておきましょう。球根は水平に、または斜めに、芽が5~10cmの深さになるように植えます。植え付け適期は、気温が20℃前後のときで、7月中旬まで可能です。
鉢植え栽培では、冬の間は球根を乾燥させて凍らない場所に置いておき、春になったら植え替えます。球根を掘り起こし、新しい土に植え付ける。このとき、株分けをして数を増やすこともできます。球根は緩く、水はけのよい土を必要とするので、植え付け時には土の排水性にも配慮する必要があります。
良好な生育と発育のためには、植物に十分なスペースと空間を与えることが必要です。さらに、緩効性肥料を施し、堆肥などの有機物を補うことで、必要な養分を補給することができます。

ふやし方

主に株分けで殖やすが、実生や種子からも殖やすことができます。球根を分けるときは、茎を成長点でくっつけることが重要です。球根の増殖は比較的簡単でわかりやすいので、ガーデニング初心者に最適といえるでしょう。
まず、球根をよく観察し、外皮がしっかりした健康なものを選びます。球根を分ける前に、花茎を取り除きます。球根を縦に複数に分割し、それぞれの球根に「成長点」が1つ以上あることを確認してから始めます。球根のために、健康な成長を促進する環境と、汚染物質がなく、水はけがよく、十分な量の水と必須栄養素を保持する質の高い土壌を作ることが最も重要です。
日照時間が短いと花が咲かず、長すぎると球根が枯れてしまうので、適度な日照時間がある場所に植えましょう。

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まとめ

まとめ

生育初期に水を与えすぎると、球根が腐ったり、根がうまく育たず、日本の厳しい真夏を乗り切ることができません。水やりの基本は「乾いたらたっぷり」です。初夏から夏にかけて、根がしっかり張っているダリアはとても乾きやすいです。この時期に水やりが足りず、しおれを繰り返すと、病気にかかりやすくなります。
乾燥させ過ぎないように注意しましょう。初心者の方は、水やりの心配がない地植えでダリアを育てるのがおすすめです。特に、花によって異なる具体的な環境の必要性を知らない、初めての園芸家の負担を軽減することにもつながります。
ダリアは花や葉の色のバリエーションが豊富なので、一年草や多年草と組み合わせて、おしゃれな花壇を作ってみてはいかがでしょうか。

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