捨てちゃう野菜くずを再利用!再生栽培の『リボベジ』してみませんか?
2020.08.14
普段の料理で捨ててしまう野菜くず。この野菜くずを使って再生栽培ができることを知っていましたか? 野菜くずを使った再生栽培のことを「リボベジ」といい、リボベジだけを扱った書籍もたくさん出ているんですよ! 生ゴミを減らせて節約にもなる、野菜くずを使った再生栽培。普段の暮らしの中に、賢く楽しく取り入れてみませんか?
野菜くずを使った再生栽培「リボベジ」とは?
根つきの野菜くずを水につけたり土にさすことで、再度野菜が成長・収穫することができます。これが野菜くずの再生栽培「リボベジ」。リボベジとはリボーンベジタブル(野菜の復活)の意味です。
野菜くずを使った再生栽培は、スーパーで買ってくる普通の野菜からできるのです!あまりにも簡単なので、栽培初心者でも気軽に始めることができますよ。
野菜くずの再生栽培をするとこんなにいいことが!
再生栽培は簡単に始められるうえ、収穫して食べることもできます。いつもなら捨てて終わりの野菜くずから、にょきにょきと葉っぱが生えてくる様子は見ていても楽しいですよ!
野菜くずの再生栽培を始めると、大きく3つのいいことがあります。
野菜くずの再生栽培は節約になる
再生栽培をすることで少なくとも1,2度の収穫が期待できるため、家計の節約になります。
特別な道具もほとんど必要ありませんので、お金をかけずに何回も野菜を食べることができます。
野菜くずの再生栽培はエコになる
再生栽培は、野菜くずを捨てずに利用することで生ゴミの削減にも繋がります。
環境省が発表しているデータによると、日本人一人あたりのごみ排出量は920グラム。また、生ゴミの排出量を調べている京都市のデータだと、排出ゴミの40%近くが生ゴミだそうです。
単純計算すると、私達は一日368グラムもの生ゴミを捨てていることになります。
野菜くずの廃棄を減らすことは、地球環境への配慮にもなりますね。
こどもと再生栽培をたのしむことで食育にも
手軽に始められて植物の成長を観察することができる再生栽培は、こどもの食育にもうってつけ。
自分で育てて食べる喜びを、家族で分かち合うことができます。
野菜くずを使った再生栽培のやり方
野菜くずを使った再生栽培はに、水耕栽培と土耕栽培の二種類があります。それぞれのやり方と特徴を解説します。
野菜くずを使った再生栽培~水耕栽培のやり方~
やり方はとても簡単。特別な準備はほとんど必要ありません。
<準備するもの>
・水を貯められる容器
<やり方>
1.準備した器に根のついた野菜くずを入れます。
2.根が浸るほどの水を注ぎます。
3.水を毎日1~2回取り替えます。
失敗なく育てるポイントは水のあげかたにあります。
野菜くずを浸す水の量は、根の部分だけがつかる程度にすると腐敗しにくく失敗が減ります。
また、水はなるべくこまめに変えたほうが衛生的。夏場は特に水が傷みやすいため、こまめな水換えを意識しましょう。根や茎にぬめりが出ると、枯れてしまう可能性も高くなりますよ。
野菜くずを使った再生栽培~土耕栽培のやり方~
土耕栽培は、家にプランターがある人、庭がある人、植物の栽培をしたことがある人であればおすすめの方法です。
植え付けの手間がある分、水耕栽培よりお手軽感は減りますが、ぐんぐん伸びて頻繁に収穫することができます。
<準備するもの>
・プランター(地植えであれば不要です)
・野菜用の土
・スコップ
<やり方>
1.根のついた野菜くずを1時間以上水揚げします。
2.野菜くずをプランターや庭に植え付けます。
3.野菜くずを入れたら周りから優しく土を入れます。
4.土が入ったら、軽く株元をおさえてたっぷり水やりをします。
野菜くずで再生栽培がしやすい野菜は?
初心者でも失敗が少なく、ちゃんと収穫もできる、再生栽培に適した野菜を4つ厳選してご紹介します。
豆苗
初めて再生栽培をする人に一番オススメしたいのが豆苗です。筆者の家でもしょっちゅう再生栽培をしているレギュラーメンバーです。
<豆苗の再生栽培>
・写真の位置で茎を切ります。
・根の部分だけを水に浸します。
・1,2週間でもう一度収穫できます。
<ポイント>
小さな芽が出ている上部分を切ることです。上の写真をみると、線の下に小さな芽があることがわかると思います。
小さな芽を残して切ったほうがいい理由は、芽の部分に豆苗の成長点があるため。成長点を残すことで、そこから新たな芽が育っていくのです。
また、豆部分が水に浸らないように注意しましょう。豆が腐ってしまうと養分が届かず成長が止まってしまいます。
こねぎ
薬味野菜として大活躍のこねぎは、簡単に再生栽培ができる野菜です。筆者の家では花壇の片隅に植えており、必要なときに切って利用しています。
<こねぎの再生栽培>
・根から10センチほど上を切ります。
・根を水につけ、日当たりの良いところに置きます。
・2週間ほどで十分な量が収穫できます。2回め以降も利用するためには土耕栽培に切り替えたほうが確実です。
<ポイント>
土耕栽培でも簡単に育つため、最初から土での再生栽培をしても良いでしょう。
害虫がほとんどつかず、水やりも雨だけで十分です。葉が黄色くなったら液肥を与えれば、また緑の葉が収穫できます。
みつば
スーパーでうっているみつばは水耕栽培のものが多く、再生栽培がしやすい野菜です。
<みつばの再生栽培>
・根から5センチほど上を切り、水につけます。スポンジが付いている場合はそのままで大丈夫です。
・1周間ほどで新しい葉が伸びてきます。
・うまくいけばひと月近く新しい葉が増えていきます。
<ポイント>
水につける際は、茎の中心部までは浸さないようにしましょう。茎の中から新しい葉が出てくるため、水に浸ってい
ると呼吸ができなくなってしまいます。
小松菜
小松菜は家庭料理に使いやすく、「食卓の優等生」という言われ方もしています。そんな小松菜も再生栽培できる野菜なんですよ。
<小松菜の再生栽培>
・根本を5センチほど残して切ります。
・付け根だけ浸る程度に水に浸します。
・1週間程度で小さい葉っぱが茎の中心部から伸びてきます。
<ポイント>
茎まで水につけないことと日光によく当てること。青々とした葉が収穫できます。
三つ葉や豆苗とちがい大量の収穫は見込めないので、少量のおひたしなどに使ってみてください。
野菜くずは捨てないで再生栽培に。キッチンで手軽に野菜を育てよう。
難しいことをしなくてもキッチンで収穫体験ができる、野菜くずの再生栽培。こどもと一緒に楽しみながら育てたものだと、野菜嫌いの子も不思議なほどよく食べてくれます。
キッチンのインテリアとしてもおすすめで、鮮やかな緑は目を楽しませてくれますよ。
いいことがたくさんの再生栽培「リボベジ」。ぜひご家庭で試してみてくださいね。