ペットボトルで稲を栽培する方法は?スズメに食べられないための対処法
2024.04.16
稲は、ペットボトルで栽培することができます。種もみか苗のどちらでも栽培でき、植え付けから収穫までを全て体験することができます。 家庭でも簡単に取り入れられるだけでなく、いつも自分の口に入る食材を栽培する大変さを身をもって知ることができるのです。育てるのに必要な2Lペットボトルも簡単に入手でき、庭やベランダの一角など狭いスペースでも簡単に栽培できるのも魅力の一つです。 今回は、稲をペットボトルで育てる時の栽培方法について詳しくご紹介します。
ペットボトルで稲は育てられるの?
2ℓペットボトルと泥だけで稲を栽培することができます。普段は広大な田んぼで農家の方が育てているため、育てるのが難しい植物と思われがちですが、実は家庭や学校の実習でも育てやすい植物なんです。使用する土は、黒土です。ちなみにご飯1杯分の稲は、ペットボトル3本分ほど。米粒に換算すると、約4000粒にもなります。テレビなどで見る美しい田園風景にどれだけの稲が植えられているのかを考えると、そのすごさが実感できますよね。
ペットボトルで稲を育てるメリット
ペットボトルで栽培する稲は、バケツで育てる稲よりも軽くもち運びがしやすいというメリットがあります。スペースがあまりない庭やベランダでも栽培が可能です。
また誰でも簡単に挑戦ができるので、最後までお世話をする責任感や問題を解決しようと試みる力、興味関心を養う効果も期待できるでしょう。ペットボトルをリユースできるため、環境への取り組みを見直すこともできます。
収穫したお米は最終的におにぎりにして食べられるため、口に入る食材について考えるきっかけになるのもメリットと言えます。
稲をペットボトルで育てる手順
稲をペットボトルで育てる手順は、種から育てる時は発芽、ペットボトルでの育成、収穫の順番です。収穫後は、精米をして美味しく食べることができます。ペットボトルでのお米の栽培は全て手作業なので、大人も子どもも楽しく栽培ができます。
1.発芽
稲の種もみから育てる場合は、最初に発芽をさせなければなりません。まず塩を溶いた水に種もみを入れ、沈んだものだけを選別します。選別した種は、水に浸した状態で日当たりの良い場所に置くと1週間ほどで発芽します。種もみに使う水は、毎日交換して、新鮮なものにしましょう。
2.ペットボトルで育成
1cmほどまでしっかりと発芽した種もみ、もしくは農家の方から分けていただいた苗をペットボトルに植えていきます。稲を育てるペットボトルは、横でも縦でもどちらでも大丈夫です。横向きなら、前と後ろの部分の2箇所に穴を作って育てられます。
ペットボトルに入れる土は化成肥料が加えられた土か黒土を用意し、泥にするために水を加えて棒でかき混ぜます。ドロドロになったら、等間隔に種もみを植えていきます。種もみを植える深さは、大体6〜7mm程度でOKです。植えたら2〜3日に一度水を追加して、常に2cmほどの深さを維持しましょう。水が干上がらないようにこまめに観察することが大切です。
3.収穫・精米
成長するにつれ穂が出て、次第に色が黄金色へ変化していきます。収穫時期は、穂のほとんどが黄金色に変わる頃に行います。大体穂が出て一月半くらいが目安になります。収穫前の40~45日前には土から水分を抜いてしっかり乾かしましょう。
稲から収穫したお米は、手作業で精米することもできます。清潔な瓶やペットボトルにお米を移し替えて、棒でつくだけです。ついている内に、次第にぬかが取れていきます。ザルを使ってふるいにかけることで、どんどん白くなっていくお米を観察することができますよ。
稲をペットボトルで育てる時の肥料
稲を育てる時は、土の中に含まれる窒素が重要になります。微生物による分解を促すためにも、化成肥料を使います。追肥は、稲の葉が黄色く変色してきた時に使用します。元肥に使用した窒素肥料を追加しましょう。
田んぼのように土を乾燥させる必要はある?
夏に近づいた田んぼに水が張られず、土が乾燥して割れている光景を見たことがある人も多いと思います。これは「中干し」といって、空気に触れさせることで根の成長を促す役割があります。ペットボトルで稲を育てる場合、この中干しは必要ないとされています。
稲穂をスズメに食べられないようにするためには?
稲が成長し、もみができるとすずめが食べに来るようになります。ペットボトルでの栽培は少量のため、スズメが来るとあっという間にもみがなくなってしまいます。
スズメから稲を守るために一番効果的な対策は、稲を網で囲んでしまうことです。網の目の大きさは、スズメが入ることができない2cm以下がおすすめです。CDやかかしも一応効果がありますが、スズメは賢いのですぐに害がないと気が付いてしまいます。
稲の花はいつ見られる?
植物である稲も、季節を迎えると花を咲かせます。稲の花は非常に咲く時間が短く、開花から長くても2時間ほどで散ってしまいます。稲の花が咲くのは、一般的に8月から9月の間です。咲く時間帯はバラバラで、午前中に咲くこともあれば午後に咲くこともあります。
ペットボトルで稲を育てる際、なかなか見ることがない稲の花を見たいという人も多いでしょう。時期が近づいてきたら、こまめに様子を観察することが大切です。
まとめ
ペットボトルで稲を育てることで、環境や普段口にしているお米について見直す機会になります。枯れないように日頃から様子を観察し、どんどん稲が黄金色に変化する様は、見ていて非常に楽しいものになるはずです。
2ℓペットボトルなので、スペースが少ない庭先やベランダでも栽培が可能です。大人も子どもも楽しめる体験なので、春先になったらペットボトルで稲を育ててみてはいかがでしょうか?