グランドカバーにも!雲間草のススメ

グランドカバーにも!雲間草のススメ

2024.07.30

みなさんは雲間草(クモマグサ)という植物をご存知でしょうか? 雲間草とは、日本の高山地帯にも自生する多年草の1種です。 小さく可愛らしい花をつける姿は非常に優雅であり、寒さにも強いため条件さえ合致していればお庭のグランドカバーにもピッタリでしょう。 比較的知名度の低い植物ではありますが、植物をお庭のグランドカバーにすることを検討されたことがある方は、園芸店などで雲間草を見かけたこともあるのではないでしょうか 本記事では、可愛らしくもあり強健でグランドカバーにも使える「クモマグサ」の魅力を徹底的に解説いたします。

クモマグサとは

クモマグサとは

雲間草(クモマグサ)とは日本固有の植物であり、海外では見ることのできない多年草の1種です。
主に本州の御嶽山と飛騨山脈に分布しており、生息域は非常に狭いため希少な植物であると言えるでしょう。
また、環境省によるレッドリスト(絶滅危惧種指定)は受けていないものの、日本の長野県では絶滅危惧IB類(EN)の指定を受けています。

ここで疑問を持った方もいらっしゃるのではないでしょうか。
「そんな希少な植物をグランドカバーに使えるの?」と。
まさにその通りで、県レベルとはいえ絶滅危惧種に指定されている野生の植物を刈り取ることはできませんし、もちろん園芸店でも販売されていません。

この答えは、「クモマグサにも種類がある。」ということです。
日本には3種類の雲間草があり、グランドカバーに使えるのは「セイヨウクモマグサ」です。

まずはこの3種類をそれぞれまとめましたのでぜひチェックしてみてください。

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クモマグサ

クモマグサ

最初に解説するのは「クモマグサ」です。
前述の長野県の絶滅危惧IB類(EN)の指定を受けている品種です。
本州の御嶽山や飛騨山脈など、ごく限られた地域にのみ自生しており、非常に希少性の高い多年草です。
概要は下記をご参照ください。

和名:雲間草(クモマグサ)
学名:Saxifraga merkii Fisch
分類:ユキノシタ科ユキノシタ属
生息域:本州の高山地帯(御嶽山、飛騨山脈)
特徴:耐寒性があり、高山地帯で雪に埋もれても耐えることができる多年草。

上記から、非常に寒さに強い品種であることがわかりますね。
そして美しい花を咲かせる植物でもあります。
寒冷なエリアで生育する植物ですが、希少性が高く絶滅危惧指定も受けていることからグランドカバーに使用することは難しいでしょう。

尚、クモマグサの花言葉は咲かせる花と同様非常に繊細で可愛らしいものとなっておりますよ。

花言葉:活力、自信、可憐な瞳、遠い思い出

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チシマクモマグサ

チシマクモマグサ

続いては「チシマクモマグサ」の概要について紹介いたします。

和名:チシマクモマグサ
学名:Saxifraga merkii
分類:ユキノシタ科ユキノシタ属
生息域:北東アジア、北海道の高山地帯
特徴:耐寒性があり、高山地帯で雪に埋もれても耐えることができる多年草。
   クモマグサの母種であると言われている。

こちらも基本的には「クモマグサ」とよく似た概要となっておりますが所々に異なる点があります。
生息域は北東アジアと北海道であるため、寒冷な高山地帯という点は「クモマグサ」と共通ですがエリアは全く異なりますね。
また、「クモマグサ」との外観上の違いは葉先にあります。
「クモマグサ」の葉先が浅く3分岐することに対し、「チシマクモマグサ」は分岐をしません。
こちらは絶滅危惧種としての指定は受けていないものの、希少な植物であることに変わりはありません。無闇に刈り取って持ち帰るようなことはしないようにしましょう。

顆粒HB-101植物の土づくり・土壌改良に
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セイヨウクモマグサ

セイヨウクモマグサ

最後に紹介するのは「セイヨウクモマグサ」です。
概要は下記のとおりです。

和名:西洋雲間草(セイヨウクモマグサ)
学名:Saxifraga merkii
分類:ユキノシタ科ユキノシタ属
生息域:ヨーロッパ原産の野生種を品種改良されたもの。
特徴:日本の園芸店でも見かける品種。
   非常に強健な品種でグランドカバーに使用できる。

セイヨウクモマグサは野生種を品種改良した園芸品種であり、一般に普及しているためグランドカバーに活用することができます。
元々高山地帯の植物であるため寒さに強く、長い時間をかけて園芸用に品種改良されているため非常に強健で扱いやすくなっています。

顆粒HB-101植物の土づくり・土壌改良に
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クモマグサをグランドカバーに使うには

クモマグサをグランドカバーに使うには

それでは、魅力たっぷりなクモマグサをグランドカバーとして活用する方法について解説いたします。
通常ですと、いわゆる「芝生」の管理と似ていますが3つポイントを挙げます。
それぞれ解説しておりますのでぜひチェックしてみてください。

①温度
②用土
③養分について

①温度

クモマグサを育てるにあたり、その生育環境を知っておく必要があります。

クモマグサは自生地が高山地帯であることから寒さに強く、「-10℃」まで寒さに耐えられると言われています。
しかし裏を返せば「暑さに弱い」ともいえるため、要注意です。
本来の雲間草は多年草ですが、暑い地域にお住まいの場合は1年草として割り切った方が良いかもしれません。

①用土

クモマグサは水捌けの良い土を好みます。
そのため、一般的な山野草用の土でも良いのですが軽石など無機質の用土を混ぜて使用すると水捌けが良くなり健康的に育てやすくなるでしょう。

また、グランドカバーとしての使用を想定するのであれば、あまりに柔らかい土は足場が悪くなるため、その点も要注意です。

④養分について

クモマグサも例に漏れず、肥料や活力剤でサポートしてあげると生育がグッと良くなります。
時期としては春と秋にあげましょう。
それぞれ、暑さと寒さが厳しくなる前の準備として施すことにより、株が体力を蓄えた状態で夏と冬に臨む狙いがあります。

肥料にせよ活力剤にせよ、希釈具合など詳細な使い方は製品によりますので割愛します。
ただ、使い方や使用すること自体に不安があるようであれば、私は「活力剤」をオススメします。

なぜかというと、肥料は規定量を厳密に守る必要があるのに対して、活力剤は比較的おおらかに使用できるためです。
特に小さな苗は肥料焼けが致命的なダメージになることもあり得るため、私は活力剤をメインに使用しています。
特に植物栽培の初心者さんや、肥料の使い方がよくわからない方には心強い味方となってくれるでしょう。

参考までに私が使用している活力剤のリンクを下記に貼り付けておきます。
ぜひご参照くださいませ。

株式会社フローラ 「HB-101」

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まとめ

まとめ

いかがでしたでしょうか。
本記事では「グランドカバーにも!雲間草のススメ」をテーマにご紹介いたしました。
日本固有種の「クモマグサ」も一度は生で見てみたいですね。
また、可愛く優雅なセイヨウクモマグサでぜひお庭のグランドカバーをしてみてください。
きっとお庭がワンランクアップしますよ。

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