独特の苦みがヤミツキに!ゴーヤーのご紹介

2022.09.20

沖縄を代表する料理でもある、ゴーヤーチャンプルー。暑い夏に最適な栄養たっぷりの料理です。この料理の主役、ゴーヤーはグリーンカーテンにするなど、最近では栽培する方も増えています。実はゴーヤーは、初心者でも育てやすい丈夫な野菜です。この記事では、ゴーヤーの育て方から食べ方、栄養までたっぷりとご紹介します。

ゴーヤーってどんな植物?気になる栄養成分は?

ゴーヤーってどんな植物?気になる栄養成分は?

ゴーヤーはウリ科ツルレイシ属の植物です。原産地は東インドから熱帯アジアの地域に分布しています。日本でも沖縄など亜熱帯の地方でよく作られています。発芽地温25~30度、生育適温20~30度という高い気温の中で生育します。ゴーヤーには耐暑性があり、高い気温のもとで実が多く大きく実るようになります。比較的病虫害にも強く、家庭菜園にも適した野菜です。つる性なので、支柱を窓にかかるように立て、グリーンカーテンのようにして栽培することも増えています。

ゴーヤーの栄養成分

ゴーヤーにはビタミンCが多く含まれています。通常、ビタミンCが熱に弱く、炒め時間を短くしたり、生食にするなどの工夫が必要ですが、ゴーヤーに含まれるビタミンCは熱に強いのが特徴です。その他、ゴーヤーにはカリウムやカロテン、葉酸などの栄養素も豊富です。カリウムは塩分の排出を促す役目があるので、むくみなどに効果があります。葉酸は妊婦さんや妊娠を希望する方に有効な成分ですが、細胞の生産や再生を助ける役割があり、貧血にも効果があると言われています。食物繊維や、食欲増進の役目をするモルルデシンなども豊富に含む、夏にぴったりの野菜です。

ゴーヤーとゴーヤの違い

ゴーヤーとゴーヤは同じ野菜です。沖縄の言葉であるウチナーグチには語尾を伸ばして発音する、「音引き」という特徴がありますが、ウチナーグチではない日本語は和語や漢語を元に構成されていて、「音引き」という発音がありません。なので、沖縄の言葉ではゴーヤーと語尾を伸ばしますが、そうでない日本語としてはゴーヤと発音するのです。

ゴーヤーは育てやすい?種まきから収穫時期までご紹介

ゴーヤーは育てやすい?種まきから収穫時期までご紹介

ゴーヤーはとても丈夫で育てやすい植物なので、野菜作りが初めての方にもおすすめです。最近ではグリーンカーテン用の植物としても推奨されており、栽培する方も増えています。育てるための土壌は選びませんが、中性から弱アルカリ性の土を好みます。何もしていない土壌は雨などによっても酸性に傾いているので、苦土石灰などで調整をします。

種まき・育苗

ゴーヤーは発芽適温も高いので、直まきよりポリポットでの育苗の方が成功しやすいです。ポリポットに2~3粒まいて土をかぶせ水やりをしたら、発芽しやすい環境を作るために、25~30度に保温します。なお、直まきをする場合は、ホットキャップなどで覆って保温をします。

植え付け

本葉が2~3枚になったら、植え付けの時期です。植え付けは遅霜の心配がなくなってから、そして最低気温が20度を超えるようになってからにします。植え付け1週間程前にバケツ一杯分ほどの大きさの穴を掘り、堆肥1kgと苦土石灰2握りをいれます。そして掘り出した土に化成肥料(N:P:K=8:8:8)を1握り混ぜて、穴を埋め戻し、周りの土も併せて10cmほどの定植床をつくります。定植床には地温を高く保つためにポリマルチをします。何本か定植する場合は、株間を40cmほど開けて植え付けます。

管理・手入れ

仕立て方は支柱、棚、地這いのどれでも大丈夫ですが、支柱立てが栽培にも収穫にも一番便利です。グリーンカーテンにするのであれば、ベランダや窓際に支柱を立てかけ網を張り、その網にツルを這わせるようにします。実をたくさんつけさせるためには、つるを分岐させ子づるを増やすために、先端を摘み取る摘心を行うのが好ましいです。摘心を行わなくても実はなりますが、子づるの方が実をつけやすいという特徴があります。水やりは畑を乾燥させすぎないように行います。

肥料

ゴーヤーは栽培期間が長いので、様子をみながら株の周りに追肥をします。追肥の際は、軽く1握り程度に抑えます。肥料が多すぎると「ツルぼけ」を引き起こします。ツルぼけは株が、実をつけるよりも株の生長を優先している状態ですので、実が極端に少なくなってしまいます。

収穫時期

開花から収穫までの期間は気温の影響が大きく、収穫時期は一概に開花後何日、とは言えません。気温が低い時は開花後30日前後かかることもありますが、逆に気温が高いときには開花後12~20日程度で収穫ができます。ゴーヤーは取り遅れると熟しすぎになり色が変わってしまいます。早く収穫しても十分に食用になりますので、取り遅れないよう、早めに収穫しましょう。

美味しい食べ方!人気レシピをご紹介

美味しい食べ方!人気レシピをご紹介

ゴーヤーは独特の苦みがあり、好き嫌いが分かれる野菜です。苦みが苦手な方でも、苦みを感じにくくする作り方がありますので、いろいろと工夫をしてみることをおすすめします。

ゴーヤーの定番料理!ゴーヤーチャンプルー

材料:豚バラ肉200g、ゴーヤー1本、豆腐1丁、卵2個、ごま油、塩、鰹節、醤油大さじ2

1.ゴーヤーは縦半分に切り、スプーンで種とワタをしっかりとって、薄切りにします。その後、塩もみをして5分ほどおき、流水で塩を洗い流します。豚肉は4~5cmの長さに切ります。豆腐は水気を軽く切り、食べやすい大きさにきります。卵は溶きほぐしておきます。
2.フライパンにごま油を中火で熱し、豆腐を加えて焼き色がつくまで炒めます。その後ゴーヤー、豚肉の順番に加えて炒めます。
3.火が通ったら醤油で味付けをし、溶き卵を流し入れてさらに火を通します。器に盛ったら鰹節を散らして完成です。

レンジで簡単!ゴーヤーのおひたし

材料:ゴーヤー1本、鰹節、醤油大さじ2、みりん大さじ1

1.ゴーヤーは縦半分に切り、スプーンで種とワタをしっかり取って薄切りにします。塩少々を入れたお湯で1~2分ゆで。水にとったら水気を絞ります。
2.耐熱容器に鰹節を半分と水1/2カップをいれ、ラップをかけたら電子レンジに入れます。500Wで30秒温めたら、キッチンペーパーなどで漉します。
3.残りの材料をすべてあわせて完成です。

ご飯も箸も止まらない!無限ゴーヤー

材料:ゴーヤー1本、ツナ1缶、塩大さじ1、砂糖大さじ1、ごま油大さじ1、ポン酢大さじ1、いりごま大さじ1、鰹節適量

1.ゴーヤーはへたを縦半分に切り、スプーンで中の種とワタを取り除き、薄切りにします。
2.ボウルにゴーヤーと塩、砂糖を入れ揉み込み、水気を絞ります。
3.沸騰させたお湯で2.のゴーヤーを10秒ほどゆで、お湯を切ります。冷水にさらして水気を切ります。
4.別のボウルに残りの材料を入れて和えます。全体に味がなじんだら完成です。

長い栽培期間にゆっくり効く!顆粒HB-101

ゴーヤーは基本的に多くの肥料を必要としない野菜です。ですので、植え付け前の元肥の段階で栄養が豊富な土壌にしておくことが大切です。手軽に適した土壌にするために、顆粒HB-101がおすすめです。顆粒HB-101の粒はゼオライトという石です。そこへHB-101がたっぷりとしみこんでいます。 ゼオライトには穴があり、そこからHB-101を少しずつ土中に出て行きます。ゴーヤーのように栽培期間が長い植物には、ゆっくりと効果がある元肥が必要です。使い方は、定植前の土壌にひとつまみ、顆粒HB-101を入れるだけです。HB-101を混ぜ込んだ土壌は、微生物に酸素を供給する「サポニン様物質」がたっぷり入っています。 有益菌と無害菌それぞれの微生物の働きにより適度の水分と空気が含まれた、植物が育ちやすい土壌になるのです。

顆粒HB-101植物の土づくり・土壌改良に
顆粒HB-101植物の土づくり・土壌改良に

まとめ

ここまで、ゴーヤーの魅力をご紹介しました。夏に多い疲れやむくみ、食欲不振なども効果的に解消する、栄養豊富な野菜なのも大きな魅力です。独特の苦みは好き嫌いが分かれるところですが、薄切りにしたものを塩もみしたり、ゆでたりと調理方法の工夫で苦みを抑えることも可能です。グリーンカーテンにすることで暑さも防げ、育てて食べて暑い夏を乗り切れる、魅力一杯の野菜です。

RELATION関連記事

  • 1日でも長持ちさせたい!観葉植物の育て方4つのポイント・よくあるトラブル対処法

    管理がしやすい観葉植物でも手入れを怠ると元気がなくなり、しまいには枯らしてしまう事も。この記事では、観葉植物を上手に育てるポイントと、よくあるトラブル対処法についてご紹介していきます。

    2019.01.22

  • 早春の庭を飾るムスカリの育て方と管理方法

    ムスカリはキュートでカラフルな姿で人気の花。早春の庭を飾ってくれます。ムスカリの特徴や育て方、管理方法を解説します。

    2020.04.21

  • 春には花を秋には紅葉を楽しめるドウダンツツジの育て方

    四季ごとに楽しませてくれるドウダンツツジ。春にはかわいい花を秋には綺麗な紅葉が見られるように育て方やポイントなどをご紹介します。

    2023.09.05

  • 自宅で始める水耕栽培:根が伸びない問題への対策と工夫

    水耕栽培とは、植物にとって必要な栄養分を水に溶かし、直接根に供給する栽培方法です。土を使わないため、初心者でも手軽に始められる魅力があります。水耕栽培の特徴、水耕栽培を始める際の手順などについて説明します。

    2023.10.10