意外と身近な植物!セダムの育て方とは?

意外と身近な植物!セダムの育て方とは?

2023.02.21

皆さんはセダムの育て方についてご存知でしょうか。 セダムは、ふくらんだ葉や豊富な色彩、愛らしい姿が魅力の多肉植物の一つです。その独特の魅力的な姿から、多くの園芸家が興味を持ち、園芸店では多くの混植を見ることができます。 適切な環境と資材があれば、ほとんどの品種は比較的容易に栽培・維持することができます。セダムは気候が良ければ世界中のほとんどの地域で育てることができ、温暖な気候を好むものもあります。 この記事では、セダムの栽培について詳しくご紹介します。

セダムの特徴

セダムの特徴

セダムは北半球に広く分布し、500以上の品種が確認されています。日本には約40品種が自生しているといわれています。日本の山野に自生する野草であり、最も身近な多肉植物です。
セダムには、グランドカバーとして使える品種、「虹の玉」のように葉がふっくらとしたもの、株の中心から茎をたくさん伸ばすもの、ゴールデンイエローやサーモンピンクの花をつける丈夫な多肉植物など、さまざまな種類があり、葉の形やサイズ、花の種類もさまざまです。黄色い炎のような印象的な花を茎に沿って咲かせるものや、黄白色やピンクの星形の小さな花を葉の先から咲かせるものなどがあります。セダムは夏の湿気や高温に弱い傾向がありますが、日本の気候に適応した育てやすい植物です。
丈夫でお手入れも簡単なので、多肉植物ガーデニングの初心者におすすめです。水やりや排水が適切であれば、セダムは何年も生き続けることができ、日当たりがよく、水はけのよい土壌で最もよく育つと言われています。

セダムの用途

セダムの用途

屋上緑化用には、メキシカン・ストーンクロップ、マルバ・ストーンクロップ、カリン、ニセアカシアなどのセダムがよく使われます。セダムは乾燥に強く、少ない水でも育つこと、薄い土でも育つこと、軽量で風にも強いことなどが特徴です。そのため、メンテナンスが少なく、低コストで済む屋上緑化に適しています。
また、痩せた土壌でも育つため、肥料に頼らず、コストと労力を節約できることも、屋上緑化にセダムが有利な理由です。さらに、セダムは根の成長が遅いため、他の屋上緑化では時間の経過とともに屋根の部材にダメージを与える可能性があるのに比べ、屋根材への負担を軽減することができます。セダムの種類によっては、大気汚染物質を捕捉し、揮発性有機化合物を吸収・分解することができるため、屋上緑化にセダムを使用することは、美観を向上させるだけでなく、より効果的です。

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セダムを栽培するには?

セダムの用途

ここではセダムを栽培するための具体的なポイントについて紹介していきます。

日当たりや置き場所

セダムは、日当たりと風通しのよい場所を好みます。高温多湿を嫌うので、梅雨から夏にかけては、雨がかからないように風通しのよい半日陰で管理します。室内であれば、窓際に置いてください。真夏はレースのカーテン越しの光が適していますが、さらに遮光性を高めたい場合は、風通しは確保できる透け感のある布を配置するのもよいでしょう。
また、デリケートなセダムを暑さや日差しから守るために、シェードセイルやスクリーンを使用することもできます。ただし、布は通気性のあるものを使用し、1日のうち4~5時間だけ遮光するようにしましょう。スペースが限られている場合でも、鏡をうまく使って植物に光を反射させたり、窓や換気口を開けたりして、セダムに十分な日光と風通しを与えることができます。

温度

セダムの栽培に適した温度は0~25℃、理想的な管理は16~24℃の暖かい日中となります。気温が低い場合、すべてのセダムが常緑であるとは限りませんが、中には氷点下近くまで丈夫な品種もあります。

用土

セダムは水はけのよい土を好みます。市販の多肉植物用の土など、軽くて水はけのよい土がおすすめですが、自分で多肉植物用の土を混ぜて作る方法も選べます。多肉植物用の基本的な配合土は、水はけのよい培養土を2倍、パーライトを1倍、砂を1倍にして混ぜ合わせます。水はけがよすぎる場合は、用土を足してください。

セダムを育てるポイントは?

セダムを育てるポイントは?

ここからはセダムを育てるポイントについて紹介していきます。

水やり

セダムは「春秋型」の多肉植物で、あまり手入れを必要としない傾向にあります。休眠期、夏、冬の間は、水やりは控えめにして、乾燥気味にします。鉢植えのセダムは、土が乾いたらたっぷりと水を与えますが、常に湿っているような状態は避け、多肉植物が過湿になったり、腐ったりしないようにします。地植えのセダムは、ほとんど水やりを必要としないので、雨で十分な水分が供給されるはずです。
しかし、乾燥した時期が続いたり、植物の葉がしおれたりしているのに気づいたら、水を早く与えすぎると過湿になり、植物が腐ってしまう可能性があるので、ゆっくりと水分バランスを補うように水やりをします。さらに、濡れた多肉植物の葉は菌類などの温床になりやすいので、葉に水をかけず、土の中に水を入れることも忘れないようにすることが大切です。

肥料

春と秋に緩効性置き肥や希釈液肥を施し、最適な栄養環境を作り、植物の可能性を最大限に引き出しましょう。春は、植物の根元に肥料を施します。その後、肥料が均等になるように優しく撒き、根元全体を覆うようにします。地温が華氏50~65度のときに肥料を与えると、暑さによるストレスを感じる前に、根が栄養分を吸収するのに十分な時間があります。
施肥後は、肥料が土の表面に浸透して根に届くように深く水をやり、養分を持続的に吸収させるために定期的に水をやるようにしましょう。最後に、施肥後、土の表面に肥料が残っている場合は、軽く土をかき混ぜて分散させればOKです。

病害虫

ワタムシやカイガラムシが付着していることがあります。蔓延の兆候としては、葉の黄変、葉の変色、粘着性の樹液や綿のようなもの、ワックス状でカールした外観の葉が見られます。蔓延するとあっという間に広がり、葉の形や活力が失われてしまうので、発見したらすぐに駆除することが大切です。

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セダムの育て方を解説

セダムの育て方を解説

ここではセダムの育て方について解説していきます。

株の選び方

低く生い茂ったセダム類は、株の内側が蒸れていないかどうかを確認します。これは、植物の状態が良いのか、腐り始めているのかを示すものです。葉につやがあり、みずみずしい植物を選びましょう。セダムは品種によって、上向きに伸びたり、這うように伸びたり、しだれるように伸びたりと、育ち方が異なります。
特に新しい株は、以前のものとは異なる品種である可能性が高いので、庭全体に1つの品種を選ぶべきではありません。塊状の植物、グラウンドカバー、屋上庭園など、ニーズに合った品種を選びましょう。
セダムの特長は、これら3つのガーデンニーズに対応できることですが、適切な場所に植え、適切な量の光と水が当たるようにすることが重要です。

植え付け

セダムは、気温が穏やかで根が張るのに適した春か秋に植えるのがよいでしょう。秋の気候は、寒い冬の季節の前に、これらの植物が新しい家に定着することができる利点があります。梅雨から真夏にかけての植え付けは、植物にストレスを与えるので避けてください。湿った土はセダムの根を腐らせ、新しい家に定着させる時間が少なく、風やその他の外的要因で根こそぎ倒される可能性があります。春や秋に植えることで、浮遊しているセダムが自生するための適切な環境をゆっくりと確保することができます。

切り落とし

上向きに伸びたセダムは、伸びすぎたと思ったら好きな位置で切りましょう。そうすることで、枝から芽吹く花茎も伸びやすくなります。また、セダムの枝が垂れ下がっている場合は、一番弱いところで剪定すると、そこから出る新しい枝が丈夫でバランスよく伸びます。グランドカバーとして使用するような、厚く広がるセダムは、地面の湿度が高いため、湿気がこもりやすくなっています。そのため、こまめに枝を切って取り除き、風通しをよくしてあげることが大切です。

植え替え・鉢替え

2年に一度、根が回り、鉢がいっぱいになったら植え替えます。セダムの植え替えに最適な時期は、春か秋です。梅雨時や真夏は、脱水や水のやりすぎの可能性がぐっと高まりますので、この時期の植え替えはなるべく避けましょう。植物に最適な環境を整えるには、適切な鉢サイズにすることが大切です。
今の鉢からはみ出しそうな場合は、デリケートな根に十分注意しながら、丁寧に取り外して移植してください。また、土は水はけがよく、かつ湿った状態に保つことが、セダムに適した生育を促すポイントになります。

まとめ

今回は、セダムの基本情報と育て方などについてご紹介しました。セダムは、さまざまな形や変化で愛らしく、幅広い楽しみ方ができる植物です。その形や質感、鮮やかな葉、刻々と変化する花穂など、セダムはあなたの庭を完全に変え、生命力を与えてくれるでしょう。この機会に、ご自分の庭でセダムの新しい品種を試してみてはいかがでしょうか。

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