暑い季節に咲く幻想的な花。クルクマはどんな花?

暑い季節に咲く幻想的な花。クルクマはどんな花?

2022.11.15

暑い季節に咲くクルクマ。蓮にも似た上品で幻想的な花を見たことがある方もいることでしょう。熱帯地方を原産とする植物で、日本では真夏に開花する数少ない花として人気があります。原産地に近い環境を意識することで、初めての方でも栽培は可能です。この記事ではクルクマの特徴や育て方、増やし方などをご紹介します。

クルクマの基本情報

クルクマの基本情報

クルクマはショウガ科クルクマ属の植物です。原産地はインドや熱帯アジアの高温多湿な地域のため、日本でも真夏の暑い時期に花を咲かせる数少ない植物になります。カレー粉のターメリックや、二日酔いにも効果の高いウコンに近い種類ですが、日本で栽培されるものは主に、観賞用として花を楽しむための園芸品種です。クルクマは球根から育つ一年草で、夏のガーデニングで高い人気を誇る植物なのです。

クルクマの花について

クルクマの花について

クルクマは美しい紫よりのピンク色の花を咲かせます。真夏の暑い季節に咲く幻想的な花は、暑さの中の清涼剤として人気の高い花です。

花の特徴と開花時期

クルクマは初夏から秋にかけて開花し、茎の先端にトーチ状の花を咲かせます。花色は白から紫がかったピンク、紫と多彩です。開花すると2週間ほど咲き続けますが、この花に見える部分は実は花ではなく、つぼみを包んでいた花弁になります。実際の花は花弁の奥にあり、青紫や黄色など花弁の色とは違う色の花を咲かせています。

クルクマの花言葉

クルクマは「乙女の香り」「因縁」「あなたの姿に酔いしれる」と言った花言葉を持っています。蓮の花にも似ているとも言われる幻想的な花姿や、葉の色が花のように変化することから「あなたの姿に酔いしれる」「乙女の香り」という花言葉がつけられました。ウコンに近い品種なだけに花よりも根の薬効で活用されてきたこともあり、その香りから連想されたとも言われます。また、たくさんの花弁の間から花を咲かせる姿から「忍耐」という花言葉を、またその様子から花弁に主役を奪われた花の気持ちを連想して「因縁」という花言葉がつけられたようです。

クルクマの育て方

クルクマの育て方

クルクマが自生するタイでは、高温多湿の気候に加え開花時期には雨期ということもあり、毎日スコールのような雨が降ります。そのような原産地の気候を意識した管理をすることが栽培のポイントになります。

栽培環境と土壌

クルクマは日当たりが良好な場所を好みます。日光に当たることで花つきが良くなり、葉の姿も引き締まった形の良い草姿になります。一日の中でも特に、朝から日中の間に良く日が当たることが栽培を成功させる条件になります。暑さには耐性がありますので、夏のかんかん照りの中でも気にせず外で管理しましょう。逆に室内での栽培では花は咲きません。土は観葉植物用の培養土など、水はけと水持ちのよい土作りを心がけましょう。

水やり

生育期である夏の間は、とにかく水切れを起こさないように注意します。鉢植えの場合は鉢底から水があふれるほどたっぷりと毎日水やりをするようにします。庭植えや地植えの場合でも、土が乾いたらすぐにたっぷりと水を与えるようにしましょう。地上部の花が咲き終わった晩秋から冬の間は、根茎のみが地中に残っている状態になります。この時期は水やりの必要はありません。

肥料

クルクマは多くの肥料を必要とする植物です。生育期間中にずっと栄養が必要な植物ですので、元肥は長く効果が続くものをしっかりと土に混ぜ込んでおきます。発芽してから花が終わるまでは、月に2~3回の頻度で速効性の高い液体肥料などを施しましょう。特に8月の開花時期は薄めるタイプの液体肥料を水代わりに施すようにします。多少やり過ぎなぐらいあげても枯れることはありませんので、安心してたっぷりと与えてください。

植え付けと植え替え

クルクマは球根を植えて、発芽させて栽培する植物で、球根の植え付け適期は5月の中旬から梅雨の時期になります。縦に長い形で大きめの球根になりますので、球根の頭の発芽体が地中から5cmぐらいは埋まっている状態になるように植え付けをします。温度が高ければそれだけ早く発芽しますので、植え付けたあとにペットボトルの底などを使って簡易的な保温をすると発芽しやすくなります。クルクマは1年草になりますので、植え替えの必要はありません。

クルクマの冬越しと増やし方

クルクマの冬越しと増やし方

クルクマは一年草なので、基本的には栽培している状態での冬越しは必要ありません。ただし球根が地中に残りますので、その球根を冬の間、適切に管理することで翌年また植え付けることができるようになります。

クルクマの冬越し

クルクマの冬越しは、基本的には球根の状態で土から掘りかえし、乾燥させて翌年に繰り越すやり方です。ただし、鉢植えで栽培した場合は、最低気温が10℃程度になった時点で室内にいれて水やりをやめ、そのまま土の中でも冬越しは可能です。土の中に入れたままの状態でも気温が10℃を切らないような場所で管理しましょう。地植えで栽培したものは花が終わったら球根を堀りあげ、10℃以上になる場所で乾燥させて冬越しをします。地中に残したままにすると翌年は芽を出すことなく、そのまま枯れてしまいます。いずれの方法にしても、冬越しの際は気温に注意しながら管理をしていきます。

クルクマの増やし方

クルクマを効率良く増やすには、開花後に掘りあげた球根を分株する方法を取ります。1個の球根から3~4個程度まで分株が可能です。分株のやり方は、まずは掘りあげた球根の中から大きめの数個を選びます。そして根の先端についた丸い部分を切らないように注意しながら、根とつながった発芽体の部分からハサミで切り分けます。丸い部分はミルクタンクと呼ばれ、クルクマの養分が貯蔵されている重要な部分ですので、必ず残しておきましょう。

暑い季節に手軽に栄養を施したい方へ!HB-101

天然植物活力液HB-101
天然植物活力液HB-101

クルクマは夏の暑い時期にたくさんの栄養を必要とする植物です。暑い時期に外に出るのも億劫になる中、日当たりのよい暑い場所で育つクルクマに追肥を施すのはかなりの重労働になります。そのため施す追肥は、原液を薄めて夕方の水やりと同時に与えられるようなものが便利です。HB-101は、天然成分が土壌を活性化することで植物の生長を助け、葉や花を色鮮やかにすることができる植物活性剤です。施すときは、1000倍から1万倍に薄めた液を水代わりに与えるだけという手軽さが特徴になります。クルクマは肥料が多い方が良く育ちますので、すこし多めに施すことになっても問題ありません。HB-101を活用し、水やりと一緒にジャブジャブと与えることで美しく幻想的な花がいくつも咲き誇る株になることでしょう。

まとめ

この記事では夏の暑い時期に、美しく幻想的な花姿をみせるクルクマについてご紹介しました。花に見える部分は実は花ではなく、実際の花を隠す花弁という特徴も面白い植物です。真夏に咲く花が少ない中で、夏のガーデニングにはもってこいのクルクマ。水やりと肥料に注意をすれば、栽培自体は難しくありませんので、夏の花壇の主役として挑戦してみてはいかがでしょうか。

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