ほったらかしでも大丈夫!食べて美味しいヤマモモの育て方

ほったらかしでも大丈夫!食べて美味しいヤマモモの育て方

2022.08.23

最近、街路樹などで見かけるようになったヤマモモ。春に小さなかわいらしい花を咲かせているのを見たことがある方も多いと思います。ヤマモモは病害虫なども少なく、初心者でも育てやすい樹木です。梅雨時期には甘酸っぱい実をつけ、生でも加工しても美味しく食べることのできるヤマモモ。この記事では、そんなヤマモモについてご紹介します。

ヤマモモの基本情報。育て方は?

ヤマモモの基本情報。育て方は?

ヤマモモはヤマモモ科ヤマモモ属の常緑樹です。葉先が丸くなっているのが特徴の木で、樹高は5~10mにまで成長します。雄雌の区別があり、雌の木は3~4月になると小さな花をつけ、その後梅雨の時期になると実をつけます。耐暑性、耐寒性ともに強く、病虫害の心配もあまりありません。頻繁な剪定も必要ないので、初心者でも育てやすい木です。樹形が美しく手入れも簡単なため、最近では街路樹などでも利用されるようになっています。なお雄株の花粉は非常に遠くまで飛ぶので、雌雄を一緒に植えなくても、雌木のみでも自然に受粉し、実をつけます

ヤマモモの植え付け・肥料

ヤマモモは通気性がよく、保湿力もある土壌を好みます。そのため植え付け時には、黒土と腐葉土に牛糞堆肥を混ぜた土を使用します。植え付けは、日当たりの良い、風があまり強く当たらない場所が適しています。ヤマモモは豆科の栽培と同様に、根に窒素を蓄えるのであまり肥料を必要としません。有機肥料を実に開花前の2~3月ごろと実の収穫後に少量与えるだけで十分に育ちます。

剪定・手入れ

ヤマモモの剪定は、開花時期頃に軽く樹形を整える程度の間引き剪定を行います。間引き剪定とは、混み合っている枝や飛び出している枝を切る程度の剪定です。切る位置は、枝分かれをしている付け根の部分です。全体を見て、特に気になる部分がなければ剪定はしなくても大丈夫です。ただ、実の豊作の年と不作の年が交互に来る隔年着果を避けるためには、余計な枝や花がつきすぎた枝は剪定で切っておくことが大切です。実をつけすぎると、木のスタミナ切れを起こし、それを翌年まで引きずることで不作になるからです。

収穫

ヤマモモの実は梅雨時期の6~7月に収穫します。赤い実が赤を通り越して黒っぽく変化したら収穫適期です。梅雨で雨が多い時期ですが、できるだけ天気の良い日に収穫します。

ヤマモモを食べ尽くす!ジャムやお酒で栄養を取り込もう

ヤマモモを食べ尽くす!ジャムやお酒で栄養を取り込もう

ヤマモモは6~7月に1.5~2cmほどの実をつけます。皮の表面に小さなツブツブのある、松ヤニのにおいのする実です。果実の味は甘酸っぱく、生で食べることもできます。ブドウ糖やクエン酸、ポリフェノールなどを豊富に含むので、疲労回復、美容効果などが期待できる夏にぴったりの実です。生食だけでなく、ジャムや果実酒、砂糖漬けなどで楽しむこともできます。

ヤマモモジャムの作り方

用意するものは、収穫したヤマモモと、その重さに対して30~40%の量の砂糖、そして保存用のガラス瓶です。好みに応じて砂糖の量を調整しますが、砂糖は防腐剤の役割でもあるので、あまり少なすぎると長期間の保存ができなくなります。保存用の瓶は先に熱湯やアルコールで消毒しておきます。ヤマモモを塩水で洗ったら、そのまま鍋に入れて火にかけます。厚手の鍋の方が焦げにくいですが、焦げそうになったら熱いお湯を注いで果実を柔らかくします。柔らかくなったら裏ごしし、再び鍋に戻して火にかけます。沸騰してきたら砂糖を加え煮詰めていきます。好みの柔らかさになったら火を止め、熱いまま保存瓶に入れて軽くふたを閉めます。1分程度たったら少しだけふたを緩め、中の空気を外に出したらすぐにぎゅっとふたを閉めます。こうすることで、熱で膨張した余分な空気が外に出て、密封状態で長期間の保存ができます。

ヤマモモ酒の作り方

用意するものは、収穫したヤマモモ2kgに対して焼酎1.8Lと氷砂糖1kg、そして果実酒用の広口瓶です。瓶は先にアルコールなどで消毒をしておきます。まずヤマモモは水で丁寧に洗い、水切りをしておきます。水分がとれたら、瓶にヤマモモ、氷砂糖、焼酎の順番で入れます。あとは、様子を見ながら、焼酎などの液体部分がヤマモモ全体に行き渡るように時々瓶を揺すります。2か月程度経って、ヤマモモの香りがするようになったら実を取り出し、残ったヤマモモ酒を濾過してできあがりです。濾過せずにおいておくと、残った実で濁ってしまうので注意してください。濾過したヤマモモ酒は消毒した空き瓶などに入れて保管すると良いでしょう。ヤマモモ酒はケーキやお菓子作りの隠し味に入れても風味がでて美味しいです。取り出した実の方は色も香りも抜けて白っぽい色になっています。そのため使わないことが多いのですが、種を取り出すのが手間ではありますが、さらに煮詰めてジャムなどにすることはできます。

昔からのロマンがつまったヤマモモの花言葉

昔からのロマンがつまったヤマモモの花言葉

ヤマモモの花言葉は「ただひとりを愛する」「教訓」「一途」です。前述のようにヤマモモには雌雄の区別があります。雄株が遠く離れた雌株へ花粉を飛ばして実をつけることから、男女の恋愛のように「一途」に「ただひとりを愛する」ようなイメージがうまれたと考えられます。ヤマモモは古くは平安時代から食され、万葉集にもたびたび登場しています。
「大和の室生の毛桃 本(もと)繁く 言ひてしものを成らずはやまじ」
これは万葉集に収録されている作者不詳の句です。内容は「大和室生の桃は木の幹からは多くの枝が繁り、きっと美味しい実をつけるだろう。私も桃の木の葉のようにあの娘に繁々と話しかけ、一生懸命に口説いたのだから必ずこの恋を実らせるぞ」という意味です。桃と書かれていますが、この時代の桃の多くはヤマモモを指すようです。花言葉が作られたのは近世になってからですが、いにしえの人々もヤマモモの生態に、一途な恋愛模様を重ねていたのですね。

豊富に実をつける活力に!HB-101

ヤマモモは常緑で、育てやすいのでシンボルツリーなどで使われる方もいるかと思います。手入れも肥料も多くは必要としない樹木ですが、やはり美味しい実をつけるためには、木が活性化するような栄養を少量与えるのが効果的です。そんな時、手軽に活力を与えられるHB-101が便利です。HB-101は、スギ、ヒノキ、マツの抽出エキスを使用した、植物用の活力剤です。樹木以外にも野菜は花、果実などにも利用できる、安心で無害な液体です。このHB-101を1000~10万倍に薄めた液を周りの土にかけるだけ。または、1000~1万倍に薄めた液を葉の表裏に散布するだけで、木の持つ活力を引き出し、葉のつやが良くなり、美しい花が咲き、実もよくつけるようになります。

天然植物活力液HB-101
天然植物活力液HB-101

まとめ

今回はヤマモモについて、育て方から収穫した実の楽しみ方までご紹介しました。栽培は簡単で、お手入れや肥料にもさらには病虫害まで、あまり気を遣うことなく育てられるので初心者の方でも安心して育てることができます。さらに収穫した実も生でも加工しても楽しむことができるので、育てるだけではない楽しみがありますよね。日本では平安時代から食されてきた歴史も長いヤマモモ。ぜひご家庭でも育てて楽しんでみてはいかがでしょうか。

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