おしゃれなインテリアにもなる、サボテンの水耕栽培をご紹介
2023.01.10
サボテンの愛好家の方の中には、家の中でもサボテンを愛でたいと考える方もいるのではないでしょうか。家の中でサボテンを栽培するには、水耕栽培がおすすめです。栽培に土を使わないため、家が汚れることもなく、インテリア性にも優れています。この記事では、サボテンを水耕栽培する方法や根腐れなどのトラブルへの対処法をご紹介します。
水耕栽培とは?
サボテンの水耕栽培の方法を解説する前に、まずは水耕栽培とは何かをおさらいしましょう。水耕栽培とは、土を使うことなく、水と液体肥料のみで植物を育てる栽培方法のことを言います。室内の環境で土を使わず栽培することで、土から感染する病害虫に妨げられることなく、農薬なしでも健康的な植物を栽培することが可能となります。また室内で管理することで、季節に関係なく栽培できることも特徴となっています。
水耕栽培の歴史
水耕栽培が始まったのはドイツからだと言われています。植物生理学を確立したザックスが、植物にとって必要な養分は何かを研究している中で発明しました。それまでは、植物は有機物を吸収して生長すると考えられていましたが、ザックスの研究により、窒素・リン・カリなどの無機養分が植物の生長に影響することがわかりました。現在の肥料の成分がその3つの要素から出来ているのも、ザックスの研究結果が元になっていると言えます。ザックスはいろいろな肥料の成分を水に溶かして植物を育て、その中で水耕栽培でも植物が育つことが分かりました。
水耕栽培するメリットは?
サボテンを水耕栽培すると、育てやすいことの他にもさまざまなメリットがあります。その代表的なものをご紹介しましょう。
・土を使わないため室内や手を汚さない
・透明な容器で栽培すると、おしゃれなインテリアにもなる
・植え替えの時にしか見られない根っこを見られる
・こまめの水やりが必要ないので管理しやすい
・土から発生する病害虫や雑草の駆除が必要ない
水耕栽培するときは大きく丈夫に育てるということよりも、インテリア性を重視しながら、小さく可愛い形に仕立てることがポイントになります。
サボテンの水耕栽培を解説
それではサボテンを水耕栽培する方法を詳しく見ていきましょう。水耕栽培は、こまめな水やりや土を観察する必要がないので、忙しい方でも初心者の方でも比較的育てやすい方法と言えます。
水耕栽培の始め方
サボテンを水耕栽培するときは、まず土に植えられていた時の根をすべて切ることから始めます。土の中で栽培されていた根は、そのままでは水耕栽培に適応できません。思い切って根を全部切ってしまいましょう。切ったら、切り口が乾くまで1か月から1か月半ほど放置します。なお、柱サボテンの場合は、胴の部分を水平にざっくりカットしても問題ありません。同じように切り口を乾燥させると新しい白い根が生えてくるので、その根を使って水耕栽培をおこないます。
容器の準備
サボテンを水耕栽培する時は、容器にこだわって準備すると良いでしょう。気をつけたいポイントは以下の通りです。
・容器の直径はサボテンよりも少し大きめのものが安定します
・サボテン全体が水に浸かってしまわないよう、口の部分でひっかかるようなデザインを選ぶ
・透明の容器を選ぶと根の生長がよく観察できます
容器の形状によって、サボテンが引っかからない場合は、針金などを使って台座を作ると良いでしょう。根っこが1/3程度、水に浸る高さでサボテンをひっかけられるよう調整します。
水耕栽培の成功のポイント
サボテンの水耕栽培を成功させるポイントは、水替えと置き場所にあります。ひとつずつ内容を見ていきましょう。
水替えと肥料
サボテンの根に酸素が行き渡るように、水替えは週に1回程度おこないます。水量が多いほど酸素は多くなりますが、茎が浸かってしまうと腐る原因となるので、根が1/3程度浸る量でとどめるのが成功のコツです。根が長くなったら、根の先端に合わせるように水位をさげていくと生長がよくなります。サボテンの水耕栽培する際の肥料は、水に薄めた液体肥料を溶かして施します。
置き場所
サボテンは、もともと日当たりの良い場所で生育する植物ですが、水耕栽培する場合、直射日光が当たる場所で管理すると葉焼けを起こす可能性があります。また、水温が上がりすぎて根腐れを引き起こすこともあるので置き場所には注意しましょう。カーテン越しの明るい光が差し込む場所で管理するのが最適です。
サボテンの根腐れと対処法
水耕栽培における最大の注意点は、根腐れにあります。水のみで栽培する方法のため、水替えの頻度や根の状態によって根腐れを起こしやすくなるのです。ここからは根腐れとは何か、ということと根腐れを発見したときの対処法について解説します。
サボテンがぶよぶよに?根腐れとは
サボテンを水耕栽培している時に、サボテンの胴の部分がぶよぶよになっているのを発見したら、根腐れを起こしている可能性が非常に高いと考えて良いでしょう。根腐れは、文字通り「根が腐っている」状態のことを言います。根腐れの原因は大きく分けて2つあり、1つは酸素不足、もう一つが菌の繁殖です。
・酸素不足
植物は根っこからも酸素を吸収しています。土で育てている植物の場合、土の中の酸素を吸収しているため、空気をふくみやすいふかふかの土にする必要がありますが、同じように水耕栽培の場合も水の中に酸素が多く含まれる状態にする必要があります。水の中に酸素を多く含ませるためには、水を替えることが重要です。週に1度は水を新しいものに変えて酸素が不足しないように注意しましょう。また、根っこをすべて水につけるのではなく、1/3程度は水から出した状態で管理することも大切です。そうすることによって水からだけでなく空気中の酸素を吸収でき、根腐れの予防に効果的なのです。
・菌の繁殖
サボテンの水耕栽培で菌が繁殖してしまう大きな原因は、根っこに残った土にあります。土に残った菌が水に浸かって繁殖することがありますので、水耕栽培を始める前に根を切り取ったら、切り口を良く洗い流すようにしましょう。また、直射日光の当たる場所で管理した場合、水温が上がることによって菌が繁殖しやすい環境になりますので注意が必要です。
根腐れをおこした時の対処法
サボテンの根腐れを発見したら、早期に対処することで復活させられます。発見したらまずは、根腐れを起こしている部分をすべて切り取ってしまいましょう。切り口をよく洗い流したら、1か月から1か月半、切り口をよく乾燥させ、最初から栽培をやり直します。サボテンは多肉植物の一種で大変強い植物でもありますので、根腐れしたからと言って諦めずに正しい対処で復活させてあげましょう。
水耕栽培を成功させる活力に!HB-101
水耕栽培は水と液体肥料を使って管理しますが、手軽に安全に使用できる活力剤として、HB-101がおすすめです。HB-101は肥料ではなく、杉や桧・オオバコなどから抽出した天然成分で植物本来の活力を引き出す、液体活力剤です。サボテンの水耕栽培では、水替えの時に月に2回程度、数滴のHB-101を水に溶かすだけの手軽さで使用できます。すべて天然の成分で作られているので、ペットや子供がいる室内でも安全に使えることも、大きなポイントとなるでしょう。
まとめ
この記事では、サボテンを水耕栽培で育てる時のやり方や注意点、根腐れへの対処法などをご紹介しました。形もさまざまで、いくつか違う種類を育てれば部屋のインテリアとしてもおしゃれなサボテン。水耕栽培ならば室内を汚すこともなく、普段は見られない根っこの観察ができる点もめずらしく、育てる楽しみも倍増するでしょう。子供と一緒に育てれば、貴重な観察記録が出来るかもしれません。初心者の方でも挑戦しやすいサボテンの水耕栽培を始めてみませんか。