部屋の暑さ対策はエアコンだけじゃない!今年の夏はおしゃれで快適なグリーンカーテンで
2020.06.30
締め切った部屋でのエアコンは身体にも良くありません。暑さ対策には自然の風も取り入れることが身体の健康を保つ秘訣です。近年の夏はヒートアイランド現象で異常な暑さが続いています。エアコンの使い過ぎによって、室外機から放出される熱は却って大気中に悪影響を及ぼします。各公共施設や企業体でも窓際の遮光にグリーンカーテンを取り入れ始めました。各家庭でも暑さ対策に快適なグリーンカーテンを作ってみませんか。
部屋の暑さ対策・エアコン使用の注意点
ここ数年、世界中で異常気象が話題となり、事実いろいろな災害なども発生しています。これは大量の化石燃料を使用され続けたことにより、大気中に二酸化炭素(Co2)とメタンガスの温室効果ガスが増大して地球温暖化したことが原因ということは周知のことですね。
この温室効果ガスが太陽の陽射しによって暖められた地表の熱を吸収してしまうために大気が熱せられて真夏の猛暑となる訳です。
エアコンに頼りすぎると!
猛暑での暑さ対策では、つい部屋に閉じこもり、エアコンを点けっぱなしにして過ごす時間が多くなってしまいがちですが、これは注意が必要です。まずひとつは、エアコンの効いた部屋に居続けることによって胃腸障害や冷えによる悪い症状が起こること、部屋から外出する時の温度の差によるストレスによって生じる体調の変化などが挙げられます。
部屋の暑さ対策・グリーンカーテンはエアコンよりも有意義
エアコンは上手に使いこなせば暑さ対策に有効ですが、寒さに慣れてしまい身体の感覚が鈍感になってしまいますので、部屋には時折外気を取り入れることも大切なことです。そこで見直されているのがグリーンカーテンです。
部屋の内外に日光をさえぎる物がないと、陽射しがそのまま直接部屋に射し込み、その熱で部屋の温度が上昇します。グリーンカーテンがあると暑熱の原因となる赤外線を反射させて、陽射しが直接部屋に入り込むのを防ぐことと、涼やかな風も通してくれて部屋の温度も低くさせる効果があります。消費電力量も低く抑えられますので、エコとしても有意義なのです。
部屋の暑さ対策・グリーンカーテンの効果
日本では古来より伝統的に部屋の射し込む陽射し除けとして「簾(すだれ)」や「葦簀(よしず)」があります。どちらも葦(あし)が原料とされていますが、「すだれ」は細い葦と細竹で作られ軒に吊るして使います。「よしず」は太い葦で大きく作り、立てかけて日よけにします。どちらも日よけにはなりますが、乾燥している素材ですので、長時間熱い陽射しにさらされると本体そのものが熱を帯びてしまい、その熱が部屋のなかにも伝わってしまうのです。
一方でグリーンカーテンは、生育している植物で作られていますので、茎や葉には保水効果があり、光合成による葉からの蒸散作用を行って自身に熱を帯びることはありませんから、グリーンカーテンを通った風は心地良いのです。
部屋の暑さ対策・グリーンカーテンの種類
グリーンカーテンの素材はツル性の植物を利用します。花を楽しみたいのであれば、日本では古来より愛されてきた「朝顔」があり、実益を兼ねて実の収穫もという方には「ゴーヤ」や「エンドウ豆」などがあります。
グリーンカーテン用の植物
品種名 | 基本情報 | |
朝顔 | ヒルガオ科アサガオ属 古来より日本では鑑賞用として育種されてきたツル性植物です。花の咲き方の形状や色もさまざまな園芸品種が流通しています。グリーンカーテンとしては一番ポピュラーな植物です。 |
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西洋朝顔 | ヒルガオ科サツマイモ属 原産地は中南米で、日本朝顔よりも生長が早くツルの伸長が良い品種です。また、開花期間も長く11月中旬頃まで花を咲かせますのでグリーンカーテン向きといえます。一年草と宿根草とがあります。 |
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フウセンカズラ | ムクロジ科フウセンカズラ属 北米南部原産、巻きヒゲがあり、ネットやフェンスなどに絡みついて生育します。夏の時期に小さな白い花を咲かせた後に、可愛らしい小さい紙風船の様な袋状の実をたくさん付け、風に揺れる様子は見た目も涼やかで、グリーンカーテンとして人気種です。 |
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ゴーヤ | ウリ科ツルレイシ属 ご存じ沖縄料理の“ゴーヤチャンプル”などに使われたりします。ニガウリやレイシの別名があります。熱帯原産で耐暑性があり、病虫害にも比較的強いことから、実益を兼ねてグリーンカーテンにする方が増えています。 |
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ツンベルギア | キツネノマゴ科ヤハズカズラ属 アジア、アフリカ地域の熱帯原産で、ツルを伸ばすのが早い植物ですのでグリーンカーテンに良く利用されます。ツルの先端の葉のつけ根に2~4cm程度の筒状の花を次々と咲かせます。 |
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ルコウソウ | ヒルガオ科サツマイモ属 熱帯アメリカ原産のツル性植物です。生育が旺盛で糸状の葉と赤、ピンク、白の3cmほどの可愛い花を咲かせます。華やかさがあるので人気の種類です。 |
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サンパラソル | キョウチクトウ科マンデビラ属 マンデビラ属の改良された品種で、サントリーフラワー社により開発育種されたもので、サンパラソルの名で定着しています。赤、白、ピンクの大型の花は華やかで、生長も早いことからグリーンカーテンとして人気です。 |
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時計草 | トケイソウ科トケイソウ属 パッションフルーツとも呼ばれます。時計の文字盤に似た花姿でユニークさが受けています。ゼリー状をした果肉の実をつけ、種まで食べられることから食用にもなります。 |
部屋の暑さ対策・グリーンカーテンの作り方
グリーンカーテンは部屋に射し込む陽射しを遮り、自然の涼風を取り入れる身体に優しい自然のエアコンの役目を果たすものです。
植えて育てる環境があれば設置するのは可能です。庭に直接植える場合は、土壌の整備を行います。植える場所に市販の培養土などを漉き込んでおきましょう。ベランダやテラスに設置するには、プランターを利用して育てる方法もあります。
ネットの張り方
設置したい部屋の窓の外側上部(軒)にネットを結びつける個所があるか、なければ窓に合わせた大きさに太目の鋼管支柱などで枠を作り、基部を地かプランターに差し込んで窓の上部に当たる様に立て掛けます。窓の幅に合わせて用土を入れたプランターを数個置きます。後は地またはプランターに苗を植え込み育成の管理をします。
650型のプランターであれば、苗は3つほどが適当です。ツルは真上に伸びますからネットに漫勉なく這わせたいなら、ツルをその都度這わせたい方向に誘引すると良いでしょう。
まとめ
グリーンカーテンは夏の暑さ対策には有効な手段です。近年では各都道府県の行政庁舎などにも積極的にさまざまなグリーンカーテンを設置して、エコ対策を含めた暑い夏を涼しく過ごす方策を実施しています。
グリーンカーテンは見た目も涼やかでおしゃれな雰囲気も作り出します。今年の夏も猛暑日が続く可能性もあります。早い内にグリーンカーテンの準備をして、お部屋の暑さ対策に役立てましょう。