家庭菜園でも美味しい果物が作れる! 植え方・育て方のコツ。
2019.01.07
家庭菜園人気から、自宅の庭や自身の畑で果物を植えて育てているという人も増えています。 家庭菜園で果物を育てる醍醐味は、何といっても本物の完熟果実のおいしさを味わえるというところにあります。 スーパーや果物店で売っている果物は、輸送や運搬の関係で必ずしも熟したてのものを買えるわけではありません。 それはプロの農家の元へ出向かなければ難しいものです。 ですが、家庭菜園で果物を育てていればその醍醐味が味わえるというわけです。 形や大きさは不揃いでプロには敵わなくても、完熟果物のおいしさを味わえるという特別体験ができます。 私も、子供達と一緒に家庭菜園での果物栽培を楽しんでいますが、ちょっとした植え方、育て方のコツを抑えれば、思っているほど難しくないですよ。 ぜひ家庭菜園で果物栽培にトライしてみてください。
「適地適作」植え方、育て方の基本
土
植物にとって、栄養を補う唯一無二のものは「土」。
植え方の基本は土壌作りが基本と言えるでしょう。
果物の種類に応じて、酸性、アルカリ性、PH値は異なってきます。
堆肥を適正に使用すると、水はけと同時に水持ちも良い、良質な土になり、果樹の根の張りが良くなり、結果葉、茎、枝が丈夫にすくすく育っていきます。
畑として初めて使われる場所は特に念入りに土作りの必要があります。
場合によっては、1、2年寝かせて土壌を作った方が長い目でみたら良いという場合もあります。
肥料
「土」を元気にするのが「肥料」です。
植え方に気をつけて肥料を適切にあげることがポイントです。
必要以上に多くてもいけませんし、不足の場合は新葉の出も悪くなり、全体的に元気のない印象になります。
植えつけ時にはもちろんですが、枝が伸びる春の時期、果物の実がなる時期に与えると良いでしょう。
代表的な肥料の成分はチッ素、リン酸。ほかにはマグネシウム、亜鉛などがあります。
これらを上手に組み合わせて使用しますが、ホームセンターなどでも果樹専用肥料が市販されていますので、利用すると良いでしょう。
初心者の場合は肥料を使用するのは少し抵抗があるかもしれません。
私もそうでした。
ですが、特に植えたばかりで根が張る最初の1、2年は栄養分としてきちんと与えるようにしましょう。
実のつき方が変わってきますよ。
水
そして「水」。
育て方の基本は水とも言えます。
人間にとっても水は無くてはならないものですが、果物にとっても必要不可欠なものです。
乾燥しすぎず、水持ちが良すぎて寝腐れを起こさないようにする環境作りが大切です。
自然の栄養、「日当たり」により成長が変わってきます。
日光
育て方のもうひとつのポイントは日光ですね。
植物は光合成をするために、日光は必ず必要です。
どんなに土壌が良く、植え方が良くても日当たりが悪ければ良い果実にはなりません。
日当たりを良くするために、隣の樹木とは一定の距離を取る、軒下や大きな木の近くは避けるなどの配慮が必要です。
とはいえ、完全な環境というのは難しいものです。
果物を植え付けたその時から何かしらの手間はかかるものと考えて良いでしょう。
植え方や育て方以上に大切なのは手間暇をかけること。
適地適作にする為に努力しながらも、足りない分は手間で埋めていきそれ自体を醍醐味として楽しめるようになれば、果実栽培の達人です!
「管理」がおいしい果物を育てる
家庭菜園をしようと思った場合、ペットを飼うのと同等の労力が必要と思っても良いかもしれません。
天候を見ながら毎日水やりを考え、害虫被害などの心配をし、場合によっては肥料で栄養を与えたり、大きく丈夫に育てるために剪定をし、草取りをします。
冬季には、雪や冷害を避けるための措置が必要な地域もあるでしょう。
定期的に肥料を与え、根がはるまでは支柱を立てます。
ツルが伸びる果実はネットなどで誘引します。
いかに手間暇をかけるかで、果物の品質が変わってくると思って間違いではありません。
実際に果物農家では、モーツァルトやベートーヴェンの曲を聴かせて育てているところもあるほどです。
季節ごとに手間をかける事を楽しむことこそ、美味しい果実を育てる近道です。
大きな実がついた時にきっとその努力が報われますので頑張りましょう!
「計画的に」が実は何よりも大切
「作庭計画」が家庭菜園では実は何よりも大切です。
植え付けの時には背が低い果物も、数年経てば大きくなりますので、最初は少し離れすぎかな、と思うほどの間をあける植え方が良いでしょう。
またプランター栽培であっても、日当たりを気にすることも大切です。
それぞれの果物によって必要な太陽光は変わってきますので、各々の個性にあった場所に植え付けることに気をつけます。
そして、日光に注意した育て方に気をつけます。
頻繁にお手入れできない場合は?
忙しくて毎日の家庭菜園のお手入れは無理…というあなたも諦めないで!
根が張ってしまえば、果物の種類によっては頻繁な手入れは必ずしも必要ではありません。
オススメなのは、ほぼ手入れなしで大丈夫なブルーベリー、大きな木に大玉になる柿、収穫までの期間が短いイチジクなどです。
これらはそれほど難しい育て方は必要ありません。
最初から欲張らずに、まずは一種類から始めるなど、長い目で作庭計画を立てると良いでしょう。
野菜と違い、果物は毎年成長していく姿が楽しめますので、野菜栽培に比べると忙しい人向けとも言えるかもしれません。
まとめ
果物を育てる楽しみは、果実そのものだけではなく、葉や花も個性的なものが多いのも特徴です。
ブルーベリーなど紅葉を楽しめる果樹も多くありますし、グリーン主体の庭の中にカラーリーフの役割をしたり、実で庭にアクセントを与えてくれます。
もちろん、季節に応じて可憐な花で楽しませてくれるものも…
我が家は植木としても果樹を植えています。
色鮮やかな実は庭のカラーポイントにもなる上、季節を感じさせてくれます。
緑主体の家庭菜園に、果物の樹で彩りを入れてみるのはいかがでしょうか。
植え方と育て方のポイントをおさえて、おいしい果物を家庭菜園で育てる醍醐味を味わってみてください。