夏場に栄養満点!!つるむらさきを栽培してみませんか?
2023.05.30
つるむらさきはつるを伸ばして成長するつる性の野菜です。栄養豊富で夏場に収穫できるので、夏場の野菜として重宝されています。家庭菜園でも簡単に栽培出来て収穫時期になるとつるが次々に伸びてきます。そのつるを摘み取って食べますが、粘り気があり葉、花、つるの全てを色々な調理方法で食べる事が出来ます。つるむらさきの栄養価はほうれん草以上と言われ、疲労回復や免疫力向上にもいいとされているので、夏バテ防止に一役買ってくれる野菜です。そんなつるむらさきの栽培方法をご紹介します。
つるむらさきの基本情報
つるむらさの種まき時期は一般的に4月上旬ごろから6月下旬頃。収穫時期は6月から10月頃までとなります。
つるむらさきとは
つるむらさきは東南アジアから中国南部まで広い地方で栽培されている植物です。ツルムラサキ科ツルムラサキ属の一年草とされています。つる性の植物で茎やつるが紫色をしている所からつるむらさきと名付けられました。1970年頃までは食用ではなく染料として栽培されていましが、それ以降食用として市場にでまわり、現在ではつるが紫色ではなく緑色のつるむらさきが食用として出回っています。
つるむらさきは独特のぬめりがあり栄養価も高く、カロテン、ビタミンC、B2、カリウム、鉄分が豊富で疲労回復や免疫力向上にも期待できるとされています。味はほうれん草に似ていて、別名インドホウレンソウ、セイロンホウレンソウとも呼ばれ、ほうれん草よりも栄養価が高いとされています。
つるむらさきの食べ方
つるむらさきはつる、花、茎、葉すべて食べる事が出来ます。つるむらさきの葉や茎をお浸しや炒め物、天ぷらなどにして美味しく食べられるので、塩コショウでベーコンや豚バラ肉との炒め物や、ポン酢やお醤油などのお好みの調味料で納豆やめかぶなどのネバネバ素材と合わせてネバネバ丼などにするのも夏におすすめです。
栽培方法
つるむらさきは苗を購入することも出来ますが、種まきでの栽培もできます。種をまいて栽培する場合は発芽温度が25度~30度と高温を好むので十分温かくなってから種まきをする事をお勧めします。
つるむらさきの栽培方法
種まき
種まきの時期は一般的に4月中旬から6月下旬頃です。発芽温度は25~30度となるので気温が下がるようなら、ビニールなどをかけて保温をしてあげると発芽しやすくなります。つるむらさきの種の皮はかたいので、種をまく前に発芽しやすくする為に種を一晩水に浸しておきます。ポットなどに種まき用の用土を入れて深さ1センチぐらいの所に3~4粒ずつ種をまき、上から土を軽く押さえます。その後、水をたっぷりあげて下さい。双葉が開いてきたら生育の良いものを残して2本に間引きます。本葉が開いてきたら一本に間引きます。本葉が4~5枚になった頃が定植時期になるので、その頃になったら定植する場所の準備をはじめましょう。
つるむらさきの土作りについて
苗を植え付ける2週間前に苦土石灰を植え付け場所に混ぜ込んでおきます。その後一週間後に完熟堆肥、有機配合肥料を元肥として混ぜ込んで、根張を良くする為に良く耕しておいて下さい。
苦土石灰ではなく、有機石灰を使用する場合は、化学反応が起きないので、植え付け一週間前に完熟堆肥や有機配合肥料と一緒に混ぜ込む事ができます。
プランターなどで栽培する時は、野菜用の培養土などを利用すると便利です。
つるむらさきの肥料について
つるむらさきはあまり肥料を必要としないので、植え付けの際に元肥として有機配合肥料などを混ぜ込んでおけば、特に追肥の必要はありませんが、生育状況をみて必要ならば植物活力液のHB-101などがおすすめです。
つるむらさきの定植
植え付け場所・植え付け方
地植えの場合は40センチの間隔をあけて植え付けていきます。植え付け場所につるむらさきの苗のポットと同じぐらいの大きさの穴を掘って植え付けますが、つるむらさきの苗の根鉢を崩さないように気を付けて下さい。穴に入れる前にお水をたっぷり注いでから植え付けましょう。その後、植え付ける穴に苗を入れて土を寄せ、株元を押さえて安定させます。そしてお水をたっぷり与えたら植え付け完了です。
プランターの場合は、野菜用の深型がおすすめです。その際の目安として幅65センチに対して2株を植え付けてください。
水やり
土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをします。つるむらさきは夏場に生育・収穫となるので水切れを起こさないように、日中の暑い時間を避けた朝と夕方に水やりをして下さい。プランターの場合は、底から水が流れ出るぐらいたっぷりと与えて下さい。
つるむらさきの収穫まで
つるむらさきはツルを伸ばして成長しますが、支柱を立てなくても栽培できます。その際、伸びたつるをこまめに収穫するようにして下さい。支柱やネットに絡ませて栽培する場合は、つるが伸びてきたら支柱やネットに這わせるようにして下さい。支柱の長さは2メートルぐらいあれば大丈夫です。草丈が30センチぐらい位なったら摘心して脇芽を育てましょう。
つるむらさきの収穫
支柱やネットに這わせて栽培したい場合は伸ばすつるを残して収穫します。収穫の目安はつるは先端の15センチぐらい、葉は10~15センチぐらいで収穫できますが、収穫が遅れると硬くなる為、早めに収穫するか柔らかそうな所を選んで収穫しましょう。
つるむらさきの増やし方
つるむらさきは種を取って増やすことが出来ます。秋に実を付けるのでその実から種を取る事が出来ます。
挿し芽で増やす場合はつるの先端15銭ぐらいの所を切り取って、下葉を取り数日水に挿しておきます。発根したら土に植えつけてあげて下さい。
病害虫について
病気
つるむらさきはほとんど病気の心配はないとされていますが、葉が黄色に変色するべと病にかかる事があります。その場合、肥料が足りているか風通しはどうかをみて必要なら追肥をして風通しが良くなるようにしてください。
害虫
ヨトウムシ:その名の通り、昼間は土に中に潜んで夜に行動し成長すると食害が拡大します。食害を見つけたらその周りの土を掘ってみると幼虫が隠れている事があります。見つけたら駆除するようにしましょう。ヨトウムシはヨトウガの幼虫なのでヨトウガが産卵しないようにネットで覆って予防する事をおすすめします。
アブラムシ:アブラムシは樹液を吸って弱らせます。アブラムシを見つけたらガムテープなどで駆除するか、食品成分を使用した
殺菌殺虫剤で駆除して下さい。
まとめ
つるむらさきは粘り気があり栄養豊富なつるむらさきの栽培方法はいかがでしたか?つぼみも花も茎もつるもすべて食べられて栄養豊富でおいしいとは良いとこ尽くしの野菜ではないでしょうか。夏場につるを伸ばす性質を生かしてネットに這わせてグリーンカーテンにすれば、収穫も出来て省エネ対策も出来てしまいます。つるむらさきには紫と緑の2種類があるので、その2種類を一緒に植えて這わせてみたら素敵かもしれませんね。