ビオラの育て方とは?長く咲かせるためのコツについても解説します
2023.03.21
ビオラは、冬から春にかけて長く花を咲かせる、春のガーデニングに欠かせない一年草です。ビオラは育て方次第で、1シーズンに咲く花の数がかなり変わってきます。今回は、ビオラを長く、たくさん咲かせるための育て方を紹介します。
ビオラとはどのような花?
ビオラは開花期間がとても長く、適切な手入れをすれば次々と花を咲かせるので、初心者でも育てやすい春の一年草です。品種や色のバリエーションも豊富で、毎年新しい品種が生み出されています。最近では、個人育種家によるハイブリッドビオラも人気です。ビオラはパンジーに比べ、花の直径が小花で2cm〜3cm、中花で3cm〜4cmと小さいのが特徴です。
最近では品種改良が進み、小指の爪ほどの極小花を咲かせるビオラもあります。ビオラの花色は、燃えるような赤やくすんだ青、鮮やかな黄色や紫など、実に多彩です。この小さな花は、どんな庭でも生き生きとさせ、道行く人があなたのグリーンサムに感心することでしょう。
ビオラは香りがあまりよくありませんが、それを補って余りあるほどの鮮やかな色合いです。病害虫の心配もなく、お手入れも簡単で、庭を華やかに彩ります。
ビオラを育てるためのコツ
ここではビオラを育てるためのコツについて解説していきます。
水やり
ビオラは、冬から春にかけて花を咲かせる植物です。水やりは午前中、鉢の表面が乾いてから、鉢底から水が流れる程度に与えます。午後からの水やりは、夜までに土が十分に乾かず、夕方になって気温が高くなり霜が降りると、根が霜で傷むことがあるので注意が必要です。
鉢の中の水分量に気を配り、乾きすぎず、湿りすぎずを心がけましょう。ビオラを室内で育てている場合は、風通しのよい窓や換気口には近づけないようにしましょう。また、屋外でビオラを育てている場合は、天気予報に気をつけてください。
予想外の寒波が来ると、繊細な花びらが傷んだり、葉が茶色くなったりすることがあるので、注意してください。
病害虫
肥料過多や苗が弱っているとアブラムシが発生することがあります。こまめに花首を摘み、葉が密集してきたら葉をたくし上げて、風通しをよくしておきましょう。こまめに株をチェックし、早めに対処しましょう。
まだの方は、まずは光の当たらない部屋に置くのではなく、明るく風通しのよい環境に置くことから始めてください。アブラムシはあっという間に忍び寄るので、毎日必ず苗をチェックするようにしましょう。
選び方
ビオラは葉の緑がきれいなもの、長すぎないものを選びましょう。花数が多いよりも、つぼみが多い苗を選ぶと長く楽しめます。初心者は、育てやすく、管理しやすい品種を探すことが大切です。
種のまき方
苗がたくさん必要な場合は、育苗トレイなどの箱やピートバンなどの種まき専用品に種をまき、本葉が2~4枚になったらポットに移植します。苗の数が少ない場合は、直接土に埋められるポットや種まき専用品に種をまき、良い芽を残して間引き、定植まで育てると、移植の必要がなく楽です。発芽をよくするために、種まき用の土はきれいに整えたものを使いましょう。
通常の土よりも、種まき専用の土を使用したほうが、より安定した結果が得られ、発芽率も上がりやすくなります。また、土に堆肥などの有機物を混ぜると、植物の成長に必要な栄養が行き渡るので、より効果的です。
植え付け
ビオラは、地植えでも鉢植えでも栽培できます。ビオラは日光を好む植物なので、風通しがよく、日当たりのよい場所を選ぶことが大切です。鉢植えの場合は、鉢の大きさより一回り大きいものを選ぶと、よりよく育ちます。
土は、花用の培養土として売られているものを使ってもいいですし、自分で作ってもかまいません。植え付ける前に肥料を入れ、植え付けたビオラの土と同じ深さまで土を入れる必要があります。鉢植えのビオラはいつでも植えられますが、地植えのビオラは霜が降りる前か後に植えましょう。
剪定・切り戻し
ビオラは一年草なので大幅な剪定は必要ありませんが、葉が込み合うようになったら、苗の風通しをよくするために少し剪定してもよいでしょう。花期の後半に思い切って切ってしまうと、花芽がなくなってしまうので注意しましょう。基本的には、こまめに花びらを摘み取ることが大切です。
ただし、最近のビオラの流通は、まだ真夏日が続く10月前半から始まります。ビオラにとって暑すぎる日が続くと、どうしても苗が徒長してしまいます。その場合は、年内に一度、切り戻すとよいでしょう。
用土
ビオラは、水はけがよく、適度な保水性のある土が適しています。特にプランター栽培では、培養土、緩効性肥料、バーミキュライトを混ぜた草花用培養土を使うと、ビオラが最も元気に育ちます。バーミキュライトは目の細かいものだとビオラの水はけが悪くなるので、目の粗いものを使用します。植え付け時には、必ず元肥を加えてから植え付けます。
ビオラを長く咲かせるためのコツ
ここからはビオラを長く咲かせるためのコツについて解説します。
花がら摘みを行う
ビオラを日常的に育てる上で最も大切なことは、花がらを摘み取ることです。花がらとは、咲き終わった花のことです。ビオラの花びらをそのままにしておくと、植物の使命は花を咲かせることよりも次の世代を残すことなので、植物のエネルギーは種を作ることに振り向けられてしまいます。
それを避けるために、植物は花がらをできるだけ多く摘んで、次の花を咲かせようとします。ビオラは花がらを摘むのと摘まないのとでは、花の数や開花時期がかなり違ってきます。そのため、開花期間を長くするためには、花がらを摘むことを強くおすすめします。
追肥を行う
半年間花を咲かせるビオラも、たくさんの肥料を必要とします。ビオラは、花用の肥料を定期的に与える必要があります。肥料には固形タイプや液体タイプなどさまざまなものがあります。一般的に、固形タイプは効きが遅いが長持ちし、液体タイプは効きが早いが短持ちする傾向があります。
肥料の頻度は、説明書で確認してから与えるようにしましょう。ビオラに肥料は欠かせませんが、やりすぎはよくありません。肥料が多すぎると根を傷め、やがて株が弱り、虫にやられやすくなり、枯れてしまうこともあります。
スミレの植物にとって安全性が高く、ビオラの収穫量や花の質も高くなるので、ミールや肥料など、軽くて充実した肥料を使うのがベストです。肥料を選ぶときは、有機質のものを選ぶようにしましょう。そうすることで、土が健康に保たれ、ビオラにも栄養が行き渡ります。
また、緩効性肥料を使用すると、ビオラの栄養状態が長く続くので、頻繁に肥料を与える必要がなくなります。最後に、肥料を与えた後は、肥料が十分に吸収され、土に均等に行き渡るように水を与えてください。以上のことを守っていただければ、ビオラの生育が良くなり、花を長く楽しめるようになります。
まとめ
今回は、ビオラの育て方と長く咲かせるコツをご紹介しました。そんなビオラを長く咲かせるコツは、こまめに花びらを摘み取り、細くなった茎を剪定することです。たくさん植えるとお手入れに少し手間がかかりますが、ビオラの花を長く楽しむためにぜひ実践してみてくださいね。