ねっとりとした食感がたまらない、里芋の育て方

ねっとりとした食感がたまらない、里芋の育て方

2022.11.29

秋の味覚の代表的なものとしてイモ類をあげる方は多いと思いますが、その中でもねっとりとした食感で人気が高いのが里芋です。東北地方では収穫時期になると芋煮会が開かれるなど、古くから日本で愛されてきた里芋。この記事では、家庭でできる里芋の育て方についてご紹介します。

里芋の基本情報

里芋の基本情報

里芋は、サトイモ科サトイモ属で、日本を含む東南アジアが原産の根菜類です。日本での歴史は古く、縄文時代には中国から入った里芋は江戸時代まで日本で食用にしている芋の主な品種でした。東北地方では、収穫時期になると「芋煮会」が開かれるなど、昔から変わることなく愛される根菜です。収穫すると親イモに子イモがつき、そこからさらに孫イモがたくさんついていることから、子孫繁栄のシンボルとして、お正月料理などでも重宝される、縁起の良い食材です。

里芋の種類

里芋は食べる品種によって食べる部分が変わってきます。一般的に里芋としてスーパーなどで購入できるものは子イモの部分を食べる品種であることが多く「土垂(どだれ)」や「石川早生(いしかわわせ)」がほとんどです。その他、親イモも子イモも両方食べる品種としては「セレベス」や「八頭(やつがしら)」があります。八頭は茎も芋がらとして干して食用にします。また、親イモだけを食べる品種として「筍芋(たけのこいも)」や「田芋(たいも)」という品種もありますが、市場にはあまり出回らず、直売所などで見ることができます。

里芋の育て方

里芋の育て方

里芋を栽培する場合は地元で昔から栽培されている品種を選ぶと、比較的順調に栽培ができます。栽培は3月中~下旬に土作りと種イモの準備するところから始まり、11月の収穫まで半年ほどの栽培期間があります。家庭菜園で育てる場合は長く場所を取ることを考えて、植える場所を決めるのが良いでしょう。

栽培環境

里芋は暖かい地域が原産のため、生育適温は25~30℃と高めになっています。そのため日本で栽培する場合には、冬の寒さに注意する必要があります。また乾燥に弱く、保水力のある粘土質の土壌を好みます。日当たりが良い場所の方が生育は早いですが、半日陰でも育ちます。ある程度日当たりのある、風通しの良い場所を選んで植え付けをしましょう。

タネイモ選定と芽だし

里芋は種イモを植えることで栽培を始めます。種イモは前年に収穫したものを保存して使う方法もありますが、土付きのものであれば青果店やスーパーで購入したものでも植え付けることができます。一般的には子イモを種イモにすることが多いので、収穫したものを種イモとして使う場合は、ふっくらと大きめの子イモを保管するようにしましょう。種イモを準備したら、芽だしをおこないます。芽だしは、種イモを植え付ける前に発芽までさせておくことです。芽だしをおこなうことで、植え付けた後に腐ってしまうことを避けることができ、成長が揃うため管理がしやすいというメリットがあります。また、事前に芽を出しておくことで、早く収穫ができるというメリットもあります。芽だしは、種イモをプランターや育苗ポットに仮植えし、暖かい場所で管理をします。3月中旬頃に仮植えをすると1か月程度で発芽します。

土作り

里芋は保水力のある粘土質の土壌でよく育ちます。とはいえ、水がたまってしまうような場所では生育が悪くなりますので、水はけを良くするために高畝にして栽培しましょう。畝幅は70~80cm程度に仕上げ、土には堆肥と化成肥料を加えます。寒い地域や種イモを直接植え付ける場合は、畝に黒マルチをすることで保温性がよくなり、寒さが苦手な里芋の生育を助けます。

植え付け

里芋の植え付けに適した時期は4月下旬から5月上旬です。芽だしをして準備をした種イモを、株間30~40cm程度の間隔で植え付けます。植え付けの際は出ている芽を傷つけないように注意しましょう。里芋を育てる場所が用意出来ない場合は、コンテナやプランター、鉢でも栽培は可能です。ただし里芋は草丈が1mを超え、1株につき土が40~50Lは必要になるため、幅、高さともに40cm以上ある、大容量のものを用意しましょう。植え付けが終わったら、たっぷりと水やりをします。

収穫

里芋は寒さに弱い特徴がありますので、霜が降り始める前には収穫を終わらせておく必要があります。暖かい地域では9月下旬から、寒いところでも10月中旬には収穫ができます。収穫は地上部の茎や葉を地面に近いところで刈り取ってから、少し離れたところにスコップをさし掘りあげます。里芋は収穫したてが一番おいしいので、霜が降りる前までは食べる分だけ収穫をしていくのがおすすめです。

里芋栽培のポイント

里芋栽培のポイント

里芋には、栽培期間中に気を遣うべきポイントがいくつかあります。ポイントを押さえることで、大きくてたくさんのイモを収穫することができます。

水やりと乾燥対策

里芋は乾燥を嫌う植物ですが、地植えの場合は下から水が上がってくるので、水やりはほとんど必要がありません。真夏は晴天が続くので乾燥もしやすい季節ですので、乾燥対策と同時に状況を見ながら水やりをします。茎や葉に勢いがなく、たれ下がっていたら水やりのサインです。乾燥対策としては、株元に敷きワラを施すなどの方法をとります。里芋は一度乾燥をさせてしまうと株が弱って収穫量が少なくなります。また、イモが生育する夏に乾燥をさせてしまうとイモのひび割れの原因ともなりますので、乾燥対策をしっかりおこないましょう。

芽かき

植え付けから1か月ほど経ったら芽かきをします。地面から2本以上の芽が出ていたら、一番太く、勢いのある芽を残して、他の芽はすべて引き抜きます。芽かきをすることで株が充実し、大きなイモを収穫できるようになります。芽かきは1度のみとし、その後出る芽は残しておきます。

追肥と土寄せ

気温が十分に高くなった6月頃に、マルチをしている場合は外して追肥と土寄せをします。株の周囲に化成肥料などで追肥をしたら、軽く株元に土を寄せます。土寄せは2回目を7月、3回目を8月ごろの計3回おこないます。土寄せの際、わき芽が出てきていたら土で埋めてしまいましょう。子イモや孫イモが肥大してくる夏に土寄せをすることでイモに栄養を行き渡らせると同時に、イモの乾燥をふせぐ効果がありますので、重要な作業です。

里芋の保存方法とおいしい食べ方

里芋の保存方法とおいしい食べ方

里芋は収穫してすぐ、が一番おいしい食べ頃になりますので、できるだけ早めに調理するのがおすすめです。素材の味を生かした食べ方が、おいしく感じられるコツです。

里芋の保存方法

里芋は低温を嫌うので収穫後は冷蔵庫には入れず、新聞紙で包むなどをして常温で保存します。土が付いたままの状態で保存するのがよいでしょう。皮を剥き、硬めに煮たあとで冷凍保存をすることも可能です。

おいしい食べ方

里芋のねっとりとした濃厚な味わいを存分に楽しめる食べ方として、ふかし里芋がおすすめです。里芋を洗って皮付きのままふかし器を使ってふかすだけのシンプルな料理ですが、里芋本来の甘みと食感が楽しめます。皮付きのままふかすと、食べる時に手で簡単に皮がむけるのも便利です。お好みでわさび醤油を少々つけてもおいしく食べることができます。

長い栽培期間を乗り切る土壌の活力に!顆粒HB-101

顆粒HB-101植物の土づくり・土壌改良に
顆粒HB-101植物の土づくり・土壌改良に

里芋は栽培期間が長いため、最初の土作りと追肥で十分な栄養を施す必要があります。顆粒HB-101は天然成分をしみこませたゼオライトがゆっくりと時間をかけて土壌を活性化させていきますので、肥料の効果も長く続きます。一株につきひとつまみを元肥と一緒に入れるだけの手軽さで、大きく、たくさんのイモを付ける株を育てることができるのです。

まとめ

この記事では、里芋の育て方についてご紹介しました。土をたくさん必要としますが、家庭でもコンテナや大きめの鉢を使って栽培することも可能です。栽培にあたっては、乾燥と気温に十分な注意が必要です。イモを暖かく湿った状態で育てることを意識すれば、基本的には病虫害も少なく、丈夫で育てやすい植物と言えます。秋の実りを味わうことができる里芋の栽培に、家庭でも挑戦してみてはいかがでしょうか。

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