南国を感じる色鮮やかで甘い果実!マンゴーのご紹介
2022.11.22
トロピカルフルーツと聞いて、真っ先にマンゴーを思い浮かべる方も多いことでしょう。黄色やオレンジの鮮やかな色彩と濃厚な味と香りで、南国フルーツの王様とも言われるマンゴー。高級なフルーツの代表にもなっていますが、家庭でも栽培することができるのはご存知でしょうか。この記事ではマンゴーの栽培方法についてご紹介します。
マンゴーの基本情報
マンゴーはインド北部やマレーシアなどの熱帯地方を原産とするウルシ科マンゴー属の樹木です。トロピカルフルーツの代表格でもあり、鮮やかな色彩と濃厚な甘みとその香りで南国を感じることのできる果物です。葉が常に生い茂る常緑の高木で原産地では高さ40mにもなるものもありますが、寒さに弱いため日本では温室での栽培が一般的です。日本では奄美大島や沖縄、小笠原諸島では露地栽培も可能です。なお、マンゴーはウルシ科の樹木なので、体質によってはかぶれなどの症状が出ることがあります。ウルシに対するアレルギーを持っている場合は注意が必要です。
マンゴーの特徴
マンゴーは、原産地の気候や風土で生育する植物特有の特徴があります。日本で育つ植物にはあまり見られない、面白い特徴です。
腐敗臭がする花
マンゴーの花は、開花後に強烈な腐敗臭がします。これはハエなどの昆虫を受粉のために呼び寄せることが目的だと言われています。マンゴーが自生する原産地は熱帯気候で気温が高すぎるため、一般的な受粉昆虫であるミツバチが生息することができません。そのため、ミツバチの代わりとなる昆虫として、現地で多く見られるハエを呼び寄せるために進化をしてきたものと考えられます。
マンゴーは神の化身?
原産地であるインドでは4000年も前からマンゴーは栽培されてきました。仏教では「聖なる樹」として、ヒンドゥー教では万物を支配するプラジャーパティの化身として大切にされてきました。プラジャーパティは神から生まれた創造主ということですので、信仰するインドの人々から大切にされるのもうなずけます。
マンゴーの育て方
マンゴーは種から育てると実を付けるまでに3~6年、苗から育てると1~2年かかります。熱帯気候で育つ樹木なので、家庭で育てるには鉢植えにして室内やビニールハウスで育てるのが一般的です。畑に地植えをする場合は、温室を作るなどの対策が必要となります。
種まき
一般的には苗木から育てますが、種まきをして育てることもできます。実を食べた時に残った種を植えることも可能です。種を植える場合は、6~7月が適しています。種まき培養土を入れた鉢に横向きに寝かせて覆土し、土が乾かないように水やりをします。発芽適温は20℃以上となっていますので、温度管理にも注意しましょう。
植え付け・植え替え
基本的には鉢植えのまま栽培することが多いと考えられますので、発芽後の植え付けは必要ありません。地植えにする場合や、植え替えをする場合は3~4月頃、遅くとも梅雨に入る前の6月頃までには植え替えを完了させましょう。植え替えをする場合の土壌は水はけが良いことが条件になりますので、腐葉土や赤玉土、鹿沼土などで水はけの良い土作りをしましょう。
水やり・肥料
3~10月の生育期は土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをします。秋の終わりから冬にかけては土が乾いた後2~3日後に水やりをするようにして、乾燥気味に栽培をします。冬は株が生長をとめている時期で吸水も少なくなりますので、水のやり過ぎは根腐れの原因となります。またマンゴー
は豊富な栄養を必要とします。生育期間中の4月、6月、8月に追肥をおこない、さらに収穫後もお礼肥を施すようにします。肥料が切れると葉の色が悪く花が咲かなくなるので、実つきも悪くなってしまいます。
剪定・切り戻し
マンゴーはそのまま栽培すると枝分かれしないという特徴があります。そのため1年目は剪定をすることで新しい枝の発生を促します。8~9月に一番主となる幹を40~50cmの高さで水平に切り、そこから出てきた新しい枝を3本伸ばすようにします。その3本も20~30cmも長さで切り戻すと、さらに新しい枝が出て生長していきます。翌年からは伸びすぎた枝や混み合った部分を剪定して、日当たりと風通しを良くするように調整します。全体の姿が傘のような形になるのが理想的です。
収穫
マンゴーは自家結実するので、1本だけでも実がなります。完熟すると落果しやすくなるので、実が大きくなってきたらネットを張るなど、対策をすると良いでしょう。通常マンゴーは一本の枝に20~30個の実を付けますが、大きくて甘い果実を収穫するには、実ができはじめたら7月ぐらいまでに1果房ごとに1、2個ずつ残して摘果することが必要です。8月の暑くなった頃が収穫の時期になり、実の色が黄色や赤色に変化して、落果するぐらいまでになったら収穫のタイミングです。
増やし方
マンゴーの増やし方は、挿し木と種まきの2種類の方法があります。挿し木の場合、4~9月で気温が20℃以上になることにおこなうと簡単に増やすことができます。落葉後の枝でも、葉の付いた枝でもどちらでも挿し木が可能です。どちらの場合も枝を5~7cmぐらいの長さに切って、水はけの良い清潔な用土にさしておきます。根が定着するまでは乾燥に注意し、日陰で管理するようにしましょう。植え替えをする場合は、翌年の3月以降を待っておこないます。種まきで増やす場合は、収穫した果実を食べたときに残った種で増やすことができます。果肉をしっかり取り除いたら、赤玉土などの土に植え、覆土をしておきます。
マンゴーのおいしい食べ方
マンゴーは暑い時期に収穫ができる果物なので、食べる前に冷蔵庫で2、3時間冷やしてから食べるのがおいしくなるコツです。加工したものをケーキなどにのせて食べるのもおいしいですが、濃厚な味をもっとも楽しめるのは生で食べる方法です。マンゴーの種は実1つに対して、平べったく大きなものがひとつです。果実には幅が広い面と狭い面があり、種は広い面に水平に入っています。平べったい種の周りに果肉がくっついているのを想像すると分かりやすいかもしれません。
花咲カット
1.マンゴーは皮を付けたまま種に沿って、魚の三枚おろしのように包丁を入れ、中央の種と両側の果肉部分に切り分けます。
2.両側の果肉部分の果肉側に格子状に切り込みを入れます。この時、皮まで切らないように気をつけましょう。
3.皮を果肉側に押し上げて、果肉を反らせるようにすれば完成です。反り返った果肉が、花が咲いているように見えるカット方法です。
サイコロカット
1.マンゴーを見て幅が広くなっている面を上にして、上面から皮をむきます。両側を一気に剥いてしまうと滑ってその後が切りにくくなります。上側の面が剥けたら、剥いた面を種に沿って3枚おろしに切ります。
2.反対側の面を、皮を剥き3枚おろしに切り分けます。
3.果実をサイコロ状に切り分けて完成です。食べやすいので小さなお子様にも好評のうえ、凍らせてから食べるとシャーベットのように食べることもできます。
種の周りの食べ方
3枚おろしをして残った種の部分は、そのままかぶりついても大丈夫ですが、果肉が多く残っている場合は、包丁で果肉をそぎ取ってから食べるとよいでしょう。果肉をそのまま味わうのも良いですが、形が崩れてしまったときにはつぶしてピューレなどにすると、加工してスイーツなどに使うことができます。
甘いマンゴーを実らせる栄養に!顆粒HB-101
マンゴーは常緑樹なので、常に栄養豊富な土壌であることがよく育つ条件です。顆粒HB-101は一株に対してひとつまみ加え入れるだけで土壌が活性化し、その後の追肥も効果がでやすくなります。顆粒HB-101は、杉・桧・松・オオバコから抽出した天然成分がゼオライトにしみこませてありますので、ゼオライトの穴から徐々に成分がしみ出すことで、ゆっくりと長く土壌の活性化に効果を発揮するのです。追肥の時にも顆粒HB-101を使うことで、手軽に生き生きとして実なりの良い木を栽培することが可能になります。
まとめ
この記事では、トロピカルフルーツの代表格でもあるマンゴーの栽培方法やおいしい食べ方についてご紹介しました。もともと熱帯気候の地域で育つ樹木ですので、家庭で栽培するには室内の環境が必要になります。常緑樹なので、観葉植物として室内にとりいれても違和感はないでしょう。上手に育てて、おいしい実を味わってみてはいかがでしょうか。