ライラックの育て方|恋のおまじないにも♡
2021.03.16
北海道や東北地方を中心にポピュラーなライラック。 春から初夏にかけて紫色、紅色、藤色と色鮮やかに花を咲かせる姿は優雅で、香りが良く、とても印象的です。 ライラックはその香りの良さから香水の原料にもなります。今回はそんなライラックを恋のおまじないと合わせてご紹介します。
ライラックの基本
ライラックはヨーロッパ原産のモクセイ科の落葉樹です。そう言われてみるとキンモクセイと似ていなくもない花形ですね。小さい花が枝先に穂のようにして咲き、耐寒性が強く、花も長く楽しめます。
またライアラックの近縁種として日本にはハシドイが野生しており、それもあってか日本ではライラックを和名のムラサキハシドイと呼ぶこともあります。ハシドイの由来は花が枝先に集まることから「端集い」、あるいは木曽方言の由来と言われています。
寒さに強い花であることから、釧路市の花とされていたり、さっぽろライラックまつりなどの関連イベントがあったりと、北国では身近でポピュラーな樹木として親しまれています。
ライラックは寒い気候を好み、夏の夜は気温が下がるところが育成に適しています。よって、東北地方や北海道などがライラックにとっては良い気候となり、それ以南の地域では高原や標高の高い地域が育成に適しています。
次にそんなライラックの花をたくさん咲かせるための育て方について見ていきます。
ライラックの育て方
・ライラックの育成環境
ライラックに暑さは厳禁です。寒さと言っても北海道のような寒さを好むので、涼しいだけで物足りないぐらいです。もしライラックを育てようと思われている方は、買う前に一度気温に気をつけてみてください。
ライラックの種類
・アルバ
ライラックの中では早咲きで白い花を咲かせます。
・ルブラ
紅紫色の花を咲かせ、密生して花が咲きます。
・ビオラケア
藤色の花を咲かせます。
・ライラックを育てる土、用土
ライラックの育成には水はけの良い土が適しています。用土は赤玉土と腐葉土を混ぜたものを用いると良いでしょう。
・ライラックの水やり
ライラックの水やりは控えめに行いましょう。幼苗期はある程度頻繁に行っても構いませんが、その後は乾き目にして水やりをセーブしながら育てましょう。特に夏場の気温が高い時期に水が受け鉢に溜まってしまうと水が温まって根腐れしてしまうこともあるので、注意が必要です。
・ライラックの肥料
基本的に肥料は花の咲く前の1月から2月の間と、花が咲き終えた後の8月〜9月に、大粒の緩行性肥料をあげましょう。
・ライラックの病害虫
特に温暖な地域ではうどん粉病に見舞われる例があるようです。うどん粉病にかかると葉っぱに白い靄がかかったようになり、放っておくと植物全体に広がってしまいます。屋外であれば主に4月から11月、室内であればほぼ一年を通じて発生するので日頃から注意深く観察しておきましょう。
うどん粉病の原因は土や落ち葉に生息しているカビが風などに運ばれて葉っぱに付着し進行します。特に乾燥している時や、昼夜の温度差が大きい時期は発生件数が上がっているようです。
ライラックのおまじない
・その1
花ぶりも可愛くて彩も美しいライラックの花にはおまじないがあります。もしライラックを見つけたら、まずは花びらの枚数にご注目。通常ライラックの花びらは4枚で形成されていますが、ごく稀に5枚あるものがあります。これを「ラッキーライラック」と呼ばれ、見つけたら誰にも言わずにその花を飲み込むと、愛する人と永遠に結ばれると言われています。なんだか4つ葉のクローバーと似ていますね。
ちなみに恋愛小説で著名な渡辺淳一さんの「リラ冷えの街」の中でも同様のおまじないが登場しているようです。東北以南でライラックを見つけるのはなかなか大変かもわかりませんが、もしライラックを見つけたら、ぜひ一度花びらに注目して、ラッキーライラックを探してみるのも面白いかもしれませんね。
・その2
昔、イギリスの貴族の青年が村の娘に恋をして足しげく通っていたのだが、心境の変化がありパタリと来なくなった。
それに傷心し自害した娘の墓には紫色のライラックが手向けられたが、ある日白いライラックに色が変わった。という逸話から、白いライラックの花言葉は「別れ」とされ、西洋ではあまり白いライラックを家に持ち込まないようにする風習があるようです。
まとめ
今回はライラックについてご紹介しました。寒い気候の中、凛と花で彩るライラックの出で立ちはどこか北国の美人を連想してしまいますね。寒い気候を好むライラックですが、環境を整えてあげられれば花を咲かせることもできるようなので、一度育成にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。もしかすると自家製の株から思わぬ幸せを運んでくれる発見に繋がるかもしれませんよ。