観葉植物に発生する虫、どうにかしたい!嫌な害虫とその対策をご紹介

観葉植物に発生する虫、どうにかしたい!嫌な害虫とその対策をご紹介

2019.02.05

日々の暮らしに潤いを与えてくれる観葉植物ですが、ちょっと油断をすると害虫が発生することがあります。つい見逃してしまうと被害が大きくなってしまうことと環境の悪化にも繋がりかねません。早目の発見と対策が必要です。

観葉植物に発生する害虫

観葉植物に発生する害虫には形態の違う様々な種類が存在します。害虫の種類によっては予防の対策や駆除の方法がそれぞれ違ってきます。害虫はどの様に発生するのか、そのメカニズムはどんなものものなのかを良く理解した上で発生させない様な防除対策を考えることが大切です。

観葉植物に害虫が発生する状況

観葉植物に害虫が発生する状況

観葉植物は通常室内に置いて生育させるものですから、屋外よりは害虫がつく事は少ないと思われがちですが、風通しが悪いことと、日光も直接当らない、湿気も澱みがちということから害虫の生息するには環境的に絶好の場所といって良いでしょう。観葉植物は購入時点で既に成虫や卵、幼虫が潜んでいたりします。また、窓を開けた時とか、外出から帰宅した時の衣服などに付いていたり、買物の野菜についていた害虫がそのまま室内に入り込んでしまったりします。観葉植物に限らず害虫はあらゆる場所で発生するという事を学んで対処する様にしましょう。

観葉植物が有機用土で植えられている場合も土中に害虫の卵か幼虫が潜んでいる可能性があります。時期を選んで無機質用土(赤玉土、鹿沼土、軽石、バーミュキライト等)に植え替えましょう。
施肥をする場合は有機質肥料は害虫の発生する要因となりますので科学肥料を与える様にしましょう。観葉植物は大抵の場合室内に置きますから、有機質肥料は臭気を発散させますので害虫(ゴキブリなど)を誘引してしまいます。

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観葉植物に害虫を発生させない環境と予防

植物は日光が全然当らない環境に置くと光合成が不十分で栄養素を作り出せずに生育が止まってしまい、弱った状態になると害虫が住み着きやすくなったりします。また、反対に真夏の直射日光が当る場合も葉からの蒸散作用を早めてしまい、葉焼けを起して弱らせてしまいます。季節ごとに適度な半日影状態で日光があたる様にするか明るい場所に置き、時々鉢の向きを変えてあげると良いでしょう。
観葉植物には適宜霧吹きなどで葉の裏表に葉水を吹きかけてあげると良いでしょう。葉に潜んだ害虫を取り除く効果もあると同時に植物を活性化させます。また、葉についたホコリなども取り除けますよ。時々は戸外に出してホースで勢い良く木全体に水を掛けてあげるのも害虫を付かせない方法のひとつです。
日々の水やりの際には、葉や茎、枝、用土の状態を良く観察して、もし害虫を見つけたら、その害虫の種類や生体を確認して駆除の方法を調べて早めに駆除しましょう。容は室内に置いた観葉植物にはこまめなメンテナンスを常に行って害虫が発生しない様に、また、早目に見つける環境と対策を学んでおきましょう。

観葉植物への殺虫薬剤使用の注意点

観葉植物に発生した害虫に殺虫剤を使用する時は、窓を開け、換気も十分にしましょう。必要に応じ植物全体に噴霧する様な時は、風のない日に戸外に出して、マスクや眼鏡、手袋などを着用して噴霧する様にしましょう。
動物や赤ちゃんが居る部屋では、用土に置いたりする粒状の薬剤や固形の肥料は使用してはいけません。不慮の事故に繋がります。

観葉植物に発生する主な害虫と対策

①アブラムシ

アブラムシアブラムシは春先から梅雨時頃に多く発生します。体色 も白、赤、緑、黒など種類により様々です。新芽や茎先、枝などに寄生して樹液などを吸汁して生育に害を及ぼします。また排泄物によるスス病の要因ともなります。

【対策】

駆除するには、まだ少量であれば粘着テープなどで貼り付けて捕獲する方法と、市販の「木酢液」を噴霧しておくと予防になりますし、土壌の殺菌にも有効です。時々戸外に出してホースなどで勢い良く水掛けをして洗い流すのも試してください。

②ハダニ

ハダニ観葉植物の葉の裏側に発生することが多いので発見が遅れてしまうことがあります。肉眼で見つけることも難しい為に放置すると葉全体が白っぽく変色し生育を阻害してしまいます。葉の裏側にホコリと見間違う様な白い斑点などを見つけたらハダニを疑いましょう。

【対策】

・ハダニは水に弱いので、日頃から葉の裏表に霧吹きなどを使って葉水を掛ける様にしましょう。葉や茎に付くホコリなども洗い流しますので清潔感も保ちます。
・ハダニには従来の有機リン・有機硫黄系薬剤はあまり有効とは言えません。殺ダニ剤として極めて安全性が高く自然にも優しいとされる澱粉(デンプン)を主成分とした薬剤をおすすめします。

③カイガラムシ

カイガラムシ観葉植物の茎部分や枝に巻き付く様にカサブタ状の小さい白っぽい虫がびっしりと貼り付いた状態になります。そのまま放置すると樹液を吸汁して弱らせてしまいます。また、美観も悪い事と、排泄物などによってスス病など病害を誘引してしまいます。

【対策】

・温室などではてんとう虫を放して天敵としています。浸透性殺虫剤を株元に撒くと予防には有効ですが、室内に置く事の多い観葉鉢では事故に繋がりかねませんのでおすすめできません。
・発見が遅れて成虫になってからでは綿状になった殻に覆われている為に殺虫剤も効きにくくなってしまいますから、発見したら直ぐに市販の「カイガラムシエアゾール」を噴霧し、使用済みの歯ブラシなどで搔き落してしまいます。同種の「コナカイガラムシ」にも駆除の方法は同じです。

④コバエ

コバエ観葉植物の用土に有機質用土を使用していたり、受け皿にいつも水が溜まっていたりすると発生します。種類として前者は「キノコバエ」後者には「チョウバエ」が主に発生します。

【対策】

・キノコバエは有機質用土の表面に卵を産み付けますので、植替えが可能であれば無機質用土に変えてみます。時期的や物理的に植替えが不可能ならば、深さ5~8cmほど用土を無機質用土に変えてみましょう。発生が気がかりならば、水を張ったバケツに鉢ごと土が浮かない様に注意して沈めると、卵や幼虫が浮き上がってくるので網などで掬い取ります。肥料を施す時はもちろん有機肥料ではなく科学肥料にしましょう。
・駆除には、市販のハエを粘着捕獲してしまう”ハエ取り棒”を使用すると、止まり木効果でかなりの効果があります。家庭用殺虫剤も有効です。

⑤ナメクジ

ナメクジ観葉植物の用土などがジメジメと湿った状態であると発生します。殆どが外部から侵入してきます。排水溝からや、外から持ち込んだ野菜などに卵が付着していたりします。夜行性ですので、這い回った後が白っぽい粘液性の筋が残るので確認できます。

【対策】

・見つけたら割り箸などで捕獲します。殺虫剤は噴霧するタイプのものと、発生しやすい場所に置く誘引剤があります。

⑥オンシツコナジラミ

オンシツコナジラミ温室などで繁殖する元々は温帯域に生息する外来害虫です。観葉植物の葉裏などに貼りつき養分を吸汁して生育を阻害します。排泄物がスス病などの病害の原因となります。白い虫が飛び回りますので、他の植物にも派生して被害が広がります。

【対策】

・時々は戸外に出してホースなどで水を勢い良く万遍なく掛けて予防しましょう。
・駆除するには粘着式虫取りシートが有効です。毒性の物質などは含有されていませんので、安心して室内でも使用できます。噴霧式殺虫剤は戸外に出して使用しましょう。飛び散った虫が他の植物に付くのを防ぐ為です。また、卵が残留していることがありますので、定期的に散布しましょう。

⑦トビムシ

トビムシ鉢土の上などに2㎜程度の小さい虫を見つけたら”トビムシ”を疑います。色は白、褐色、赤紫色など様々で、基本的には屋外の湿気がある場所か、有機物などに発生します。湿気を好む性質なので梅雨時に大量発生する傾向にあります。観葉鉢の用土の内や枝葉などにも潜んでいる場合もあります。無数に群れると不快とされるので不快害虫の種類とされます。

【対策】

・予防法は、トビムシは湿気を好み高温や乾燥に弱いので、日当たりの良い場所に置くのが良いでしょう。屋外に一時的に出しておいた時には室内に入れる際に虫が付いていないか良く気をつける様にしましょう。また、有機質肥料は使用しない方が良いでしょう。駆除剤は家庭用スプレー式殺虫剤でも効果があります。

⑧アリ

アリ観葉植物などにアブラムシが発生すると、その甘い液を求めて観葉鉢の周りや枝葉に無数に這い回り不快な思いをします。鉢土に巣など作られると始末に負えません。

【対策】

・予防するにはアブラムシなどを退治するのが先決です。時には戸外に鉢を出して水を掛ける様にし、室内に入れた時は常に清潔な状態を保ち、鉢の内や周りに食べ物のカスなどをこぼさない様にしましょう。
・駆除するには鉢を外に出してアリ退治用スプレーを使用します。また、アリ殺虫用の誘引剤も有効です。薬剤を巣内に持ち込んで女王鉢まで駆除してしまいます。但し、動物などを飼っている場合は注意して下さい。

⑨ケムシ・アオムシ

ケムシ・アオムシ室内に入り込んだ蝶や蛾が観葉植物の葉裏などに卵を産みつけ、孵化した幼虫が瞬く間に軟らかい葉などを食い尽くしてしまいます。葉と同色のものはなかなか見つけ難いのですが、早目に捕殺が必要です。

【対策】

・室内に蝶や蛾が入り込んだら、室外に追い出すか殺虫剤で駆除します。屋外に出した鉢を室内に入れる時は葉の裏などに卵が産み付けられていないか良く観察をして下さい。
・見つけたら割り箸かピンセットなどで捕獲し駆除します。

⑩ゴキブリ

ゴキブリ観葉植物にゴキブリ?と思われますが、実は鉢土に有機用土を使っていたり、有機肥料を置いていたりするとゴキブリの発生源となるのです。また、潜む場所や卵を産み付ける場所として鉢底などが有力なのです。

【対策】

・用土や肥料は無機質のものを使用するのはもちろん、時々鉢を持ち上げて卵が産み付けられていないか、排泄物がないかなどを確認する必要があります。不衛生な状態にもしておかない事も重要です。
・見つけたら殺虫剤を噴霧して退治します。誘引剤を置くのも有効な手段です。

まとめ

室内に置くことの多い観葉植物には気がつかないうちにご紹介した様な様々な害虫が発生します。放置したままにしてしまうと生育自体が悪くなったり、枯死の原因となってしまいかねません。出来ることならば有害な殺虫剤などを使用しない前に発生させない様に予防することが大いに望ましいことです。もし発生が確認したら被害が大きくならないうちに早目の駆除が大切です。

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