観葉植物にも肥料は必要?肥料過多の対処法は?
2022.03.15
植物が大きくなるのに必要な肥料。室内で育ち、初心者でも育てやすい観葉植物にも必要です。 しかし、本来多くの肥料を必要としない観葉植物にあげ過ぎはNG。成長に必要な栄養が入っているからと言って、沢山あげれば良いものでもありません。 今回は、観葉植物にとっての肥料の必要性と肥料過多の対処法をご紹介。何事も適量が一番です。
観葉植物にも肥料は必要?
植物が元気に育つのに欠かせない肥料。観葉植物にも与える必要はありますが、多くを必要とはしません。もともと少量の肥料でも育てやすいのが観葉植物です。初心者でも育てやすい観葉植物は、その丈夫さも特徴の1つです。
ポットで販売がされている園芸用の花は、当然新しい鉢に植え替えをします。しかし、観葉植物は最初から鉢に植えられており、買った時のまま育てている方も多いのではないでしょうか。長時間同じ鉢に植えていて、肥料は大丈夫?と不安に思う方も多いでしょう。大切に育てている観葉植物を想って肥料を与えた方が良いのでは、と思う気持ちも分かりますが、実は与えすぎも良くないんです。
植物に必要な肥料は?
元肥と追肥の2種類の与え方がある肥料。観葉植物の鉢の土にも、元肥が入っています。肥料の中で、最も重要なのは、窒素、リン、カリウムの3種類です。バランスよく適量を与えることで、より丈夫な植物を育てられます。
●窒素(N):タンパク質を作り、葉緑素を持つ葉っぱや茎の育成を助ける
●リン酸(P):植物の花や果実を作るための細胞質の成分を作る
●カリウム(K):植物が育つために必要な栄養素で、耐病・耐虫の抵抗力も上げる
元肥が配合された園芸用の土などには、裏にあらかじめどの栄養素がどの程度入っているのかが明記されています。土によって配合が違うので、観葉植物に合わせた土を選びましょう。
弱っているからと肥料はNG!
弱っている観葉植物を見れば、心配になるのは当然です。栄養が足りないのかなと思って肥料を与えたくなりますが、余計に弱らせる原因になってしまいます。特に、植物にとって根はデリケート。弱っている時は、根に負担をかけないようにしましょう。
観葉植物が弱っていたら、まず日光不足や根詰まり、病気などに罹ってないかをチェックします。問題がなさそうであれば、2倍ほどに薄めた液肥を霧吹きで葉っぱや茎に散布して様子をみましょう。室内でも育てられるサボテンなど、びっくりするほど肥料を必要としない植物もありますよ。
肥料の与えすぎは良くない?
あらかじめ鉢に入って売られている観葉植物には、元肥が入った土が使われています。元肥とは、土に混ぜ込むことでゆっくりと養分が溶け出す肥料のこと。長期間にわたって植物に十分な栄養を与え続けてくれます。追肥は、元肥よりも即効性がある肥料で液体タイプや土の上に置くブロックタイプが販売されています。
観葉植物も植え替えや追肥を必要としますが、与えすぎると逆に生育が阻害され葉っぱの変色や植物全体の元気がなくなってしまう原因にもなります。栄養状態は、葉っぱを触わることでも確認が可能。葉っぱが厚く硬い場合は、栄養が行きわたりすぎている証拠です。根詰まりや病害虫が原因で元気がなくなることもあるため、まずは変な所がないかチェックしてみてください。
肥料焼けが起こる
肥料の与えすぎで肥料焼けを起こすと、葉っぱが焼けたような色に変化していきます。茶色やベージュに葉っぱが変色し、徐々にしなびて最後は落葉してしまうでしょう。肥料を与えすぎると葉が固くなったり緑色の葉っぱに白い筋が入ったりします。肥料を与えすぎているサインなので、注意してチェックしてください。
肥料は適量さえ守れば、とても良い効果を発揮してくれます。観葉植物の調子が悪ければ肥料が足りないのかと足したくなるでしょう。しかし植物たちは、話せません。土や葉の様子から状況を察してあげることが大切です。
枯れてしまうこともある
大切に育てている観葉植物たち元気がなくなったら、心配になりますよね。観葉植物に良いと思って肥料を与えすぎると、さらに弱り、最悪枯れてしまいます。
植物は根から水や栄養を吸収し、全体にいきわたらせます。土の中の肥料の濃度が濃すぎると根は水分を十分に吸うことが出来ません。放置すればするほど水不足が進み、弱ります。肥料の量は袋の裏に書かれているので、しっかり守って与えましょう。
病気・害虫の原因になる
肥料を与えすぎると観葉植物の成長を阻害するだけでなく、病気や害虫を寄せ付けてしまう原因にもなってしまいます。室内で育てている観葉植物を病気や害虫から完璧に守りたければ、虫や菌が入り込めないような密閉空間が必要です。
しかし、頻度は多少違っても人は外出するものですし、換気のためにと窓の開閉もしなければいけません。風に乗って虫が室内に入って来ることは多く、外出した人の服にもくっついて侵入します。植物を増やそうと新しく仲間入りした鉢にくっついていることもあります。
そんな病気や害虫は、特に弱っている観葉植物たちに牙をむくもの。葉っぱが白く変色してしまううどんこ病などは、窒素肥料が多いと罹る可能性がグンと高くなる病気です。
肥料過多になったら、思い切って植え替えて
肥料過多で観葉植物が弱っているのが分かったら、余分な肥料を取り除く必要があります。土の上に置く緩効性の置き肥を与えすぎた場合は、土の表面をなるべく削って取り除きます。液肥の場合は、水を多めに与える事で出来るだけ洗い流すか思い切って土そのものを変えるかしなければいけません。
液肥がしみ込んだ土をなるべく払落し、元肥を混ぜ込んだ水はけの良い土に植え替えます。植え替えた直後に置き肥や液肥は必要ありません。与えると、さらに弱ってしまうので厳禁です。
元肥は根に触れないように
植え替えをする際に施す元肥。少しずつ養分がにじみ出すので、観葉植物の成長にも欠かせません。植え替えの時に土に混ぜ込む元肥ですが、根が当たらないようになるべく深いところに施しましょう。
近い方が根も吸収しやすいのでは?と感じるかもしれませんが、近すぎると根が肥料に当たってしまいます。根が肥料に当たると、肥料焼けを起こすので注意が必要です。肥料の中には根に触れても問題ないものも販売されています。不安な方は、ぜひ試してみましょう。
肥料を与える時期を把握しよう
観葉植物が、成長し出すのは気温が15℃以上になる春から秋にかけて。肥料を与える際も、季節による成長具合を考えてあげなければいけません。
春は、新芽が出てくる時期なので、2ヶ月に一度の頻度で緩効性の置き肥を置きましょう。夏に近づくにつれて気温も上昇し、どんどんと新芽が立派な葉っぱに成長していきます。暑いとその分肥料の消費も早くなるので、2週間に一回のペースで液肥や活力剤を与えるようにしましょう。
秋から冬に近づくほど成長も落ち着き、気温も徐々に下がってきます。新芽の成長が止まり始める秋は、置き肥を置くことを止め、2週間に一回倍に薄めた液肥を与えて様子を見てください。冬は、休眠期に入るので、基本的に肥料を与える必要はありません。
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HB-101は、園芸・農業のプロも使う植物の活性剤です。100%天然素材で作られているだけでなく、どんな植物にも使うことが出来ます。もちろん、観葉植物にもOK!与える時期や量を守れば、すくすくと成長してくれるでしょう。丈夫に育ってくれるだけでなく、病気や害虫に対する抵抗力もつきます。
まとめ
いつも大切に育てているからこそ、観葉植物に元気がなくなったら悲しいですよね。しかし、植物にとって良いからと肥料を過剰に与えるのは逆効果しか与えません。
人間だって栄養やカロリーのあるものを食べ過ぎれば、病気になったり体調が悪くなったりするのと同じことです。何事も決められた量が一番。肥料を与えすぎて弱ってしまった場合は、すぐに適切な対処をしましょう。正しいお世話で、観葉植物も声には出ずとも喜んでいるはずです。