ヒガンバナの育て方|青い彼岸花は作れる?
2021.02.23
秋になると畦道や田んぼの脇道を赤く染める花、ヒガンバナ。 曼珠沙華、地獄花、幽霊花などたくさんあり、どれも仏教でいうところの「あの世」を連想させるような別名が印象的です。 また、その性質からなのか、文学作品や映像作品、音楽の世界にも彼岸花をテーマにしたり、 タイトルにして作られた作品も多く、最近ではあの「鬼滅の刃」の作中でも「青いヒガンバナ」が登場しました。 今回はそんな神秘的なヒガンバナについてヒガンバナの育て方や、 気になる青いヒガンバナの育て方にも触れて解説していきます。
ヒガンバナの基本と育て方
一般的にヒガンバナは中国原産で日本全国に自生しています。特に田んぼの畦道や、農道、土手、堤防などでよく見られます。ヒガンバナは種子を作れない性質を持つため、人工的に手の入った場所(他の植物が繁植していない場所)で繁殖します。
後でも書きますが戦時中の飢饉を乗り越えるためや、農作物や墓地を害獣から守るために墓地や堤防に植えられたことも、「彼岸」と呼ばれるようになった事と何か関係しているのかもしれませんね。
このように至る所で見かけるポピュラーなヒガンバナですが、有毒植物としても知られています。いわゆる球根の一種の鱗茎と呼ばれる部分を誤って食べると、吐き気や、腹痛、下痢を引き起こしひどい時には死に至るケースもあるので、絶対にそのまま食べないようにしてください。
食べないでと書いた直後ですが、実は生のままでなければ食べることもできます。
ヒガンバナの鱗茎はでんぷん質をよく含んでいることから、戦時中などの食料が不足した時代には、有毒成分であるリコリンをよく水に浸して毒抜きし、それを食べて凌いだという歴史もあります。
もしかして毎日見かける近所に花を咲かせるヒガンバナを、昔の人々は食して貧しさを凌いだかもしれないと思うとなかなか感慨深いですね。
では次にヒガンバナの育て方のポイントについて解説します。
ヒガンバナの育て方のポイント
園芸店などに売られているヒガンバナの育て方についてご紹介します。
一般的には赤色のヒガンバナですが、園芸用に交配されており多様な園芸品種があります。
という事は、育て方次第で青いヒガンバナができるかも?と思った方どうなるのか見てみましょう。
基本的な育て方
・用土・育成地
基本的に地植え、鉢植え共にどんな土でもよいですが、腐葉土や、リン酸の豊富な肥料を混ぜてあげると良く育ちます。また育成地は、日当たりの良い場所を好みます。
・水やり
水やりは地植えであれば雨だけで良く、鉢植えの場合は土が乾いてきたら水やりすると良いでしょう。水やりに手間が取られないのは、花の育て方としては初心者にもオススメできます。
・ヒガンバナの増やし方
基本的に種子はできないため、球根が分化して増えます。種で増えないと難しいと思われるかもしれませんが、球根植物は比較的簡単な育て方でも着実に増えてくれるので、管理しやすいと思います。
・花
7月〜10月にかけて花を咲かせ、翌年の初夏に枯れます。
以上がヒガンバナの基本的な育て方です。比較的育て方については簡単な部類ではないでしょうか。では次にきっと気になっている方もいる、青いヒガンバナの育て方について解説します。
青いヒガンバナの育て方
ご存知のとおり、ヒガンバナの花は赤い色をしていますが、園芸種用に育て方を工夫して交配された白い品種のものを存在しています。
ただ、鬼滅の刃に登場した青いヒガンバナの情報については存在も育て方も発見できませんでした。ただし、赤い花でお馴染みの薔薇は育て方や品種改良の結果、今では青いものが生まれ、若い世代の間では薔薇と聞いても「赤」を連想するケースばかりではないかもしれません。
少々後味が悪い方もいらっしゃるかもしれませんが、どうしても青いヒガンバナがきになる方は、
ご自身で育て方を改良し研究すれば将来、「青いヒガンバナ」を自分で作る事ができるかもしれませんね。
まとめ
ヒガンバナの育て方と青いヒガンバナについて解説しました。結局青いヒガンバナの育て方はないのか、と落胆された方もいらっしゃると思いますが、実際のところ薔薇の例もあるように、本当に育て方次第ではないかと思っております。事実、花以外にも例えばメダカや金魚の育て方を工夫し、新種を作ってメダカ御殿を立てたといった話も聞いた事があります。
もしも独自の育て方を研究した結果、まだ誰も見た事のないような花の育て方を見つける事ができれば、その業界の第一人者になれますし、ヒガンバナ御殿も夢ではないと思います。
今回は夢とロマンが詰まったヒガンバナの育て方についてのお話でした。