クレソンの栄養と効能、知らないのはもったいない!育て方をご紹介。
2019.12.24
クレソンは、食べやすい香味野菜として有名です。クレソンの生命力の強さは繁殖力の旺盛さにも表れていて、5日もすれば茎からも発根するほど。今では各地の小川や池の周辺などに自生しています。そんな元気なクレソンですから、家庭菜園でも簡単に生育させることが可能です。身体の滋養強壮にも効果が期待できる、知っておいて損のないクレソンの栄養や効能と育て方をご紹介します。
クレソンって何?
クレソンは、アブラナ科オランダガラシ属で、和名は「オランダガラシ」あるいは「オランダミズガラシ」、英名を「ウォータークレス」と呼びますが、日本では一般的にフランス語の「クレッソン」という呼称そのままに呼んでいます。
クレソンは、湿地を好んで生息している植物で、パワーベジタブルのひとつと言われるほど栄養素を多く含んでいることで知られ、独特の爽やかさのある苦味と少し辛味があり、歯ざわりの良い食感から、食用野菜として肉料理の付け合せやサラダなどとして利用されています。
そこで思い当たる植物が日本でお馴染みの野菜がありますね。そう、山葵(ワサビ)です。クレソンと同科のアブラナ科で独特の辛味成分を持ち、主に香辛料として利用されていますが、クレソンと良く似てることは、冷涼な気候を好み清流で育ちます。気温が20℃を超えると枯れてしまう性質もクレソンと似ています。栄養素もほとんど同じで、血流改善や抗酸化作用、美肌効果などの効能もそっくりなんですね。
クレソンは元々外来種で、日本には明治初期に入ってきたもので、日本に在留していた外国人の料理用の野菜として輸入され、その後全国に広まっていったものです。日本で最初に野生化したクレソンのエピソードとして、東京上野にあったレストラン精養軒で使用されていたクレソンの切れ端が流された水と共に上野不忍池(しのばずのいけ)の縁に根付き繁殖したとされる話が残されています。現在では日本古来の植物を駆逐する植物とされ、要注意外来生物に指定されています。
クレソンの植生
クレソンの植物分類としては、抽水植物または沈水植物といって、根は浅い水の中に這わしているのですが、葉の付いた茎は水面から出している水性植物です。水際などに生息して根を横に這わせる様に伸ばし、途中の茎からも根を出して繁殖します。
涼しい気候を好み15℃~25℃が適温です。耐寒性があり草丈60cm~1m程度に生長します。反面、高温には弱い性質があり水温が高く上がると弱ります。5~6月に伸ばした茎の先に小さく可愛い白い花を咲かせます。
クレソンの栄養と効能
アメリカの研究機関によると、クレソンの栄養素は数ある野菜のなかで1位。栄養素密度が一番豊富に含まれている野菜というお墨付きを得たパワーベジタブルなのです。
栄養素は、ビタミンではA、C、D、E、カルシウムや、不用な塩分の排出に効果がある「カリウム」、貧血予防に効果が認められている「鉄分」の他に、腸内を活発化させる食物繊維などが豊富に含有されています。特に摂取するとビタミンAに変換される抗酸化作用の働きをするβ(ベータ)カロテンが多く含まれていますので、血液の流れを良くして動脈硬化などの予防やアンチエイジングに効果があるとされています。
クレソンは肉料理の付け合せに良くだされます。これ実はわけがあるのです。クレソンにはワサビにも含まれている「シニクリン」という辛味の成分が含まれています。このシニクリンは肉類などを摂取した時に脂肪分を分解し消化を助けて食欲増進を図る働きをするものです。
クレソンの育て方
クレソンの育て方の基本は水耕栽培ですが、プランターを利用することも可能です。プランターや畑で生育させる場合は、クレソンは湿地を好み水辺で育つ植物ですから、水分の補給を忘れずに行うことが大事です。水耕栽培は、深鉢皿かプラスチック容器に脱脂綿を敷き詰めて、茎を差し込んでおくと約5日ほどで発根して生長しますので、一番手軽な栽培法です。
プランターで生育させる手順
① 葉もの野菜用の底浅のプランターを用意。底に鉢底網を敷き、大粒の軽石を敷き詰める。
② 用土を作る。園芸用培養土でも良いのですが、作る場合は、赤玉土小粒5:鹿沼土2:腐葉土、もしくはバーミュキライト:3)を混ぜて作ります。
③ プランターにクレソンの種をばら蒔きし、霧吹きで水分を与えます。
用土が乾かない様に常に湿らせておきます。
④ 5日ほどで発芽します。適宜混みあっている芽を間引きします。
株間は15~20cmほどが適当です。
⑤ 15~20日ほどでプランターの縁に化成配合肥料をばら撒きして用土と混ぜて株元に寄せます。
2週に1度の割合で同様の施肥をします。
⑥ 草丈10cm程に育ったら順次先端を摘み取り収穫します。
⑦ 草丈が20cm程に生長したら茎葉も摘み取り、脇芽を生長させて収穫します。
※ 種だけではなく、茎を挿しておいても発根します。
※ 耐寒性がありますので、気温が5℃以下にならなければ冬越しができます。
クレソン栽培の注意点
クレソンは水性植物ですから、栽培中は水を切らさない様にします。高温に弱いので夏場25℃を超えると弱ってしまい、枯れてしまいます。夏場に生育させるには、涼しく風通しの良い場所で育てる必要がありますので、遮光ネットなどで蔽った風通しの良い半日影の場所で生育させると良いでしょう。
クレソンの花が咲いてしまうと、トウが立つと言い、葉が硬くなってしまいますので、花が咲く前に摘み取ることをおすすめします。
病害虫の被害
ハダニ
病害虫では、ハダニ、アブラムシが発生する場合があります。ハダニは葉がカスリ状になりますから兆候を発見したら、化学殺虫成分を含まない安全性の高い「でんぷん殺虫液剤」を使用して駆除します。
アブラムシ
アブラムシは茎などに無数に貼り付いて養分を吸汁して弱らせてしまいますから、発生を見つけたら茎ごと取り去っておき処分し、野菜用殺虫殺菌剤を散布します。
アオムシ
アオムシなどに食害される恐れもありますから、プランターや地植えでは防虫ネットで蔽って、蛾や蝶が卵を産み付けない様に防除します。もし診つけたらピンセットか割り箸で取り除きます。
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まとめ
クレソンは多彩な栄養素を多く含むハーブで、滋養強壮に効果があるだけでなく、色々な料理の彩りや特徴的だ爽やかな香味として利用されている野菜で、その多くの栄養素密度の高さから人気№1のパワーベジタブルと評価されています。そんなクレソンの栄養と効能をご紹介しましたが、育て方もやさしく丈夫な植物ですので、ぜひ栽培にチャレンジすることをおすすめします。