チューリップの花を上手に咲かせる方法・育て方をご紹介。

チューリップを上手に咲かせる方法・育て方をご紹介。

2019.03.26

春の草花の代表的なチューリップは、色も豊富で花壇の彩りにも最適な花です。そんなチューリップの育て方や管理の方法、次の年にも立派な花を咲かせる方法などをご紹介します。

チューリップとはどんな花

チューリップの語源は、トルコ語でターバンの意味のツルバンから転訛したものと云われています。学名はTulipa ユリ科チューリップ属で、和名は欝金香(うっこんこう)。原産地は中央アジア、北アフリカです。色とりどりの多彩な花を咲かせる今ではバラにつぐ花の代名詞でもあるのです。花言葉は博愛・名声。

チューリップの種類

チューリップの種類(品種)を交配などが容易い為にリスト上に登録されているものでも5,000種ほどあり、世界中で育成されているものは約1,000種が育てられています。

系統別品種 特徴
トライアンフ系 花色が豊富で、覆輪咲が多いのが特徴です。
開花期は4月下旬。
ダーウィンハイブリット系 一重咲種と原種の交配種。花が大きいのが特徴です。
草丈50〜70cm。開花期は4月中旬から下旬。
パーロット咲系 花弁の先にギザギザの様な切れ込みが入っています。
開花期は4月下旬から5月上旬。
ユリ咲系 花弁が細く尖って反り返って咲き、文字通り百合の花に良く似た花型です。開花期は4月下旬から5月上旬。
ビリディフローラ系 花の中央部分が緑色を呈し、グリーンチューリップとも呼ばれています。開花期は5月上旬。
トルケスタニカ系 原種です。花の中心がクリーム色であって幾つもの花をつける房咲き種です。
フリンジ咲系 パーロット系と同様花弁の先がギザギザの切れ込み有り。
八重咲系 ボタン咲きとも呼ばれ、文字通り覆輪咲きです。
黄小町 草丈30〜40cmほどで、花色が可愛らしい黄色で育てやすいのが特徴。
サクサティリス
ライラックワンダー
原種系です。花弁の中心が黄色の色で、丈夫で育てやすいのが特徴。

チューリップの開花時期

チューリップの開花時期

チューリップは日本の季節では主に3月下旬頃から5月初旬頃が花時ですが、種別によって開花時期が異なっています。大別すると早生種(3月中旬~4月中旬)、中生種(4月初旬~5月初旬)、晩生種(4月中旬~5月上旬)となります。また、気候や地域によっても開花の時期に差が生じます。

顆粒HB-101植物の土づくり・土壌改良に
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チューリップの育て方・球根の植付け

チューリップの育て方・球根の植付け

チューリップなど春咲きの球根は通常秋に植付けを行います。鉢植え、地植えとも可能ですが、チューリップの豊富な彩りを楽しみたいのでしたら花壇植えをお勧めします。開花時期の異なる品種の球根を選んで他の花とのバランスを考えて植え込むと、春には素敵な景観を楽しめます。球根の植付けは10月下旬から11月上旬が適期です。

チューリップの育て方・植込む手順

・鉢植えやプランター植えにする場合は、鉢及びプランターを用意。
※鉢植えの場合球根1球では5号鉢程度が適当。複数植えでは、球根の間隔を3球分開ける様にする。
・市販されている草木用培養土でも良いでしょう。鉢植えやプランターの場合は底部に
小石か大粒の赤玉土を敷いて水はけを良くする様にすると良いでしょう。
・球根を植える深さは、鉢の場合根が下方に伸びますので、球根の先端が少し覗く程度に植えます。
地植えの場合は球根の大きさの3倍程度の深さに植えましょう。

チューリップの育て方と管理

水やり

地植えの場合は、あまり頻繁に潅水する必要はありませんが、土の表面が乾燥している様でしたら散水して下さい。
鉢植えでは、やはり用土の表面が乾いている様でしたら水を与えて下さい。あまり頻繁な水やりはNGです。
土が常に湿った状態になって球根が腐ってしまう恐れがあるからです。

施肥

球根に養分が蓄えられていますので、発芽するまで必要ありません。芽を出し始めたら暖効性の有機化成肥料を与えます。
後は花が終わるまで施肥する必要は有りません。

チューリップの育て方と管理

チューリップの病気や害虫の防除は?

病害虫の防除

顕著に発生が危ぶまれるのが“ハダニ”や“アブラムシ”です。
予防処置としては、目出し直前頃に浸透性殺虫剤(オルトラン粒剤)を撒いておくと良いでしょう。
もし見つけたら家庭用のスプレー式殺虫剤でも効果がありますのでチューリップから30cmほど放して霧状に吹きかけて下さい。
もちろん市販の植物用殺虫剤があれば尚可です。

花後の管理

花は枯れるまで咲かせないで、花が萎れ始めたら早目に花の部分のみ摘み取ると良いでしょう。そうすることによって球根に養分が残り、翌年にも花を咲かせることが出来るのです。花を摘み取った後は、球根が弱っていますので、葉や茎の光合成を促す為と球根の元気を回復させる意味で1週間に1度程度茎が枯れるまで液肥を施肥して下さい。その後は球根を掘り出して、水洗いした後網ネットに入れて、秋に植え込むまで風通しの良い箇所に吊下げておきましょう。

まとめ

ご紹介した内容は、チューリップに限らず草花の球根全般に通じる管理方法ですので参考にされると良いでしょう。チューリップは切り花にしても花持ちが良いのでアレンジメントの材料にも良く使われますが、花色も豊富な事から花壇植えが一番映える植物です。草丈も短いもので20~30cm、通常は40~50cmですので、他の春の草花とのバランスを考えて花壇つくりをしてみたらいかがでしょうか。ぜひ参考にしてみて下さいね。

顆粒HB-101植物の土づくり・土壌改良に
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