多肉植物が白くなるのはなぜ?病気の可能性や原因を解説

2025.08.12
個性的な形状と手軽な育てやすさで人気の高い多肉植物。しかし、愛情を込めて育てていても、時に葉や茎が白くなる現象に悩まされることがあります。この白変化には、日焼けや水やりの問題、病害虫の被害など様々な原因が考えられます。本記事では、多肉植物が白くなる主な原因と対処法について詳しく解説します。適切な診断と対策で、あなたの多肉植物を健康な状態に戻しましょう。
多肉植物が白くなる原因とその対処法
多肉植物は、そのユニークな形状や成長スタイルから多くの人に愛されていますが、時にはその見た目に異変が生じることがあります。特に多肉植物が白くなる現象は、さまざまな原因によって引き起こされます。この現象に対する理解を深め、適切な対処法を知ることが大切です。以下では、多肉植物が白くなる原因とその対策について詳しく説明します。
果糖(ブルーム)の可能性
多肉植物の表面に白い粉のようなものが付着していることがあります。この現象は「果糖(ブルーム)」と呼ばれ、多肉植物自身が生成する結晶です。果糖(ブルーム)は、他の植物や果物にも見られます。この白い粉は、植物が直射日光から自身を守るために生成されます。葉を保護し、水分の蒸発を防ぐ役割があります。
果糖自体は触っても特に害はありませんが、あまり触れると水分の蒸発が促進され、葉が傷む可能性があります。このため、必要以上に触ることは避けた方が良いでしょう。もし果糖が取れてしまった場合は、植物を日当たりの良い場所に移動させると、再び果糖が生成されます。また、水やりの際には果糖のある部分に水をかけないようにし、土に水を与える方法を取ることが大切です。
葉焼けの可能性
多肉植物の葉が茶色く変色している場合、葉焼けを起こしているかもしれません。葉焼けは、多くの場合、強い日差しが原因です。葉緑素が破壊され、葉が白っぽくなった後、黄色や茶色に変わります。葉緑素が機能しなくなると、植物は光合成ができず、最終的には枯れてしまいます。
葉焼けを防ぐためには、直射日光を避け、適切な位置に配置することが重要です。特に気温が高くなる季節は、屋内で育てることをおすすめします。多肉植物は強い光を好みますが、同時に過度の日光には注意が必要です。
白カビの繁殖
多肉植物は、水やりをしすぎると、土が湿った状態になりやすく、これが白カビの原因となります。土の表面が乾いていると思っても、中が湿っている場合もあります。この状態に気付かずに水を与えてしまうと、カビが発生することがあります。また、風通しが悪い場所に置いておくと、蒸れやすくなりカビが繁殖する可能性も高まります。
特に夏場は高温多湿になりやすいので注意が必要です。水やり後には必ず風通しの良い場所に置くよう心がけましょう。
害虫の影響
多肉植物には、カイガラムシやハダニ、アブラムシ、ナメクジ、コナカイガラムシなどの害虫がつきやすいです。多肉植物は比較的害虫に強いですが、取り付かれると早急に取り除く必要があります。特にコナカイガラムシは多肉植物に見られることが多く、2~3mmの大きさで綿のような白い物体で覆われていることがあります。
乾燥した環境を好むこの害虫は、葉の隙間や裏に隠れやすいため、見つけにくいです。見つけた際には消毒用のアルコールをつけた綿棒やピンセットなどで取り除きましょう。取り除いた後は、再発防止のために薬剤を散布することをおすすめします。
凍傷の影響
多肉植物は、真夏の寒さにも注意が必要です。寒い場所や、外に長時間放置していた場合、凍傷を起こし、葉が白くなることがあります。凍傷が起こると、葉がブヨブヨになり、見た目が悪くなります。これは組織が破壊された状態であり、放置すると腐って枯れてしまう原因になります。
冬季には適切な防寒を行い、多肉植物を温かい場所に移動させることが重要です。特に寒さに敏感な品種に注意しましょう。
高温障害
多肉植物は高温による障害にも注意が必要です。特に気温が40℃を超えると、葉がダメージを受けやすくなります。高温状態では葉焼けが起こり、葉の色が変わります。白っぽくなった場合は、すぐに涼しい室内に移動させてあげましょう。高温に適応できない種類の多肉植物もあるため、品種に応じて適切な環境を整えることが大切です。
日照不足の影響
多肉植物は日光を必要とする植物です。十分な光がないと、元気に育たず、葉が白く変色することがあります。ただし、直射日光が強すぎると逆効果となるため、気をつけましょう。直射日光の当たらない日当たりの良い場所で育てることで、日照不足による葉の白化を防ぐことができます。
葉が白くなっているのにそのまま放置すると、枯れてしまう可能性がありますので、早めに対処することが大切です。
うどんこ病
うどんこ病は、植物に白い粉が出る病気です。この粉はカビの一種であり、熱い季節に特に注意が必要です。うどんこ病になると、影響を受けた部分が光合成をできず、生育が悪化します。花が咲かない、葉が縮むなどの症状が出ることもあります。
この病気を予防するためには、風通しの良い場所で育てることが重要です。湿度を適切に保ち、乾燥も防ぐことでうどんこ病を防ぎましょう。
水分の過多・不足
多肉植物は葉に水分を蓄えるため、適度な水やりが必要です。しかし、水分が不足すると、葉のふっくらとした感じが失われ、元気がなくなります。一方で、水分過多も根腐れを引き起こす原因になります。水やりの頻度に気をつけましょう。
成長期にはたっぷり水を与え、必要に応じて葉水を行うことが大切です。特に夏場は、朝夕の涼しい時間に水やりを行うことをおすすめします。また、梅雨の時期には水やりを控えることが重要です。
まとめ
多肉植物が白くなる現象は、日光や水やり、病害虫など様々な要因が関わっています。白い変化に気づいたら、まずは原因を特定し、適切な対処をしましょう。多くの場合、環境調整や適切なケアで健康を取り戻すことができます。日々の観察を欠かさず、変化に早めに対応することが、美しい多肉植物を長く楽しむ秘訣です。愛情を持って適切なケアを続ければ、あなたの多肉植物は再び健やかな姿を見せてくれるでしょう。