気になる時計草の育て方のコツをご紹介!名前の由来も詳しく解説!
2024.12.24
美しく種類が豊富な時計草は、暑さに強いため初心者にも育てやすい植物です。時計草は、副花冠と呼ばれる部分の色が鮮やかで、中には縮れたようなユニークな形状のものも多いことが特徴です。つる性であるため、鶴を誘引して緑のカーテンやアーチにして楽しみたい方にもおすすめの花と言えるでしょう。 満開した姿は圧巻の時計草は、育て方のコツを抑えることで2年目から緑豊かな様子を楽しむことができるようになります。今回は、気になる時計草の育て方のコツについて詳しくご紹介します。
個性的な花を咲かせる時計草の基本情報
学名 | Passiflora caerulea |
原産国 | 中南米 |
科名属名 | トケイソウ科トケイソウ属 |
育てやすさ | 丈夫で育てやすい |
耐暑性 | 強い |
耐寒性 | やや弱い |
時計草は、世界に500種類以上あるとされる植物です。アメリカの熱帯地域を中心に自生しており、他の花にはあまりない見た目と色鮮やかな姿が日本でも人気を集めています。時計草の種類は非常に幅広く、パッションフルーツを収穫できるものもあります。
花言葉は、「信仰」「聖なる愛」「宗教的熱情」。英語名では「passion flower」と呼ばれ、「Passion」は、キリストの受難を意味します。宗教色が強い花言葉を持つ理由は、子房柱が十字架を、めしべが釘を、副花冠が薔薇の冠を、葉は槍を、花びらとガクが10人の使徒と考えられたためです。
また日本語で時計草と呼ばれる由来は、3本に分かれているめしべがそれぞれ時計の長針と短針、秒針に、花の形が時計の文字盤に見えるためです。
時計草を上手に育てる6つのコツ
時計草は、地植えでも鉢植えでも育てることができます。育て方に大きな違いはないものの、時計草に適したお世話をすることで、長く美しい花を楽しむことができるようになります。時計草は花が咲く期間が長いため、育てるコツを抑えることが大切です。
では、時計草の育て方で大切な6つのコツについて解説します。
1.適した土
時計草は、鉢植え・地植え問わず、水はけの良い土を好んで成長します。園芸初心者の場合は、市販の園芸用に元肥も配合された培養土を使うことがおすすめです。一から土を配合する場合は、赤玉土・腐葉土・バーミキュライトを5:3:2の割合で混ぜた土を作りましょう
植えるプランターは、直径30cm以上ある深型のものを選ぶことが大切です。プランター1つにつき1株という育て方をすることで、栄養の分散や株同士の根が絡まることを防ぐことができます。
2.水やりの頻度
鉢植えでの時計草の育て方で大切な水やりは、土の表面が乾いた際に鉢底から染み出てくるほど水をたっぷりと与えます。受け皿に溜まった水は、そのままだと根腐れの原因となるため、すぐに捨てることがおすすめです。
地植えの場合は、雨によって土の中に十分な水分が確保されるため、時計草の根が張った後は基本的に水やりをする必要がありません。ただ暑い日が続く夏は、水切れを起こす可能性があるため、涼しい時間帯に水やりをするようにしましょう。
3.肥料の与え方
時計草は、成長し花を咲かせる5~10月の間は定期的に肥料を与える育て方をすることが大切です。頻度は、緩効性肥料を月に一度与えましょう。時計草は、肥料切れに弱い傾向があります。
時計草が肥料切れを起こすと、葉が黄色く変色し始めます。葉の変色は、肥料が足りないというサインであるため、水やりと一緒に液肥を普段の水やりに混ぜて与えることが大切です。秋になると、徐々に気温が下がってくるにつれて時計草の成長もストップするため、肥料は控えるようにしましょう。
4.植え替えの仕方
時計草は、成長するスピードが速いため、1〜2年に一度は必ず植え替えをする必要があります。根を切る植え替えに適した時期は4〜6月、根を切らずに一回り大きな鉢に植え替えをする鉢増しは、9月まで行うことができます。植え替え前は水やりを控えめにして土を乾燥気味にし、植え替え後はたっぷりと水やりをしましょう。
また、時計草は熱帯地域に自生するため、暑さには強い反面、寒さには弱い傾向があります。霜が当たると弱ってしまうため、冬は植え替えを行って屋根がある場所に避難させるか根本に藁を敷くなどして防寒対策をすることが大切です。
5.剪定・花がら摘み
時計草は、伸びたつるを定期的に剪定することで、花付きを良くすることができます。つるが伸びすぎた場合、つる同士が絡みあったり湿気が溜まりやすくなったりするため、病害虫にかかりやすくなるというデメリットもあります。
剪定時期は、新芽がぐんぐんと伸び始める4月、もしくは花が終わった9〜10月ごろです。枯れた茎や弱々しいつるをカットしましょう。
また、咲き終わった花を摘む花がら摘みをすることで、種を作るために注ぐ栄養の分散を防ぎ、花付きを良くすることができます。咲き終わった花は、茎から取り除きます。枯れた花を早々に取り除くことで、衛生的な状態を維持しやすくなるでしょう。
6.かかりやすい病害虫
時計草は、カイガラムシやハダニ、アブラムシなどの害虫がつくことがあります。放置することで害虫に時計草の樹液を吸われ、時計草の葉が枯れて落ちてしまったり弱って病気にかかりやすくなったりする恐れがあります。
一方で、病気は、立枯病や炭そ病などがかかりやすいとされます。病害虫の対策としては、殺虫剤を使ったり剪定をして風通しが良くなるようにしたりすることが大切です。ハダニ防止のため、葉水をすることもおすすめです。
時計草を育ててはいけないって本当?
時計草は育て方が簡単な反面、育ててはいけないと言われることがあります。時計草=育ててはいけないという理由は、時計草にアルカロイドやシアン化合物という毒が含まれていることが原因です。特にペットや小さな子どもが家にいる場合は、誤って口にしないように注意しましょう。
また、成長が非常に旺盛であるため、地植えにして放置しておくと庭全体に時計草がはびこって手に負えなくなる可能性もあります。他の植えてある植物を覆ってしまったり、緑のカーテンで陰になり過ぎてしまったりすることもあるようです。
まとめ
独特な美しさを持つ時計草は、初心者でも育てやすく、つる性を生かしてフェンスやオベリスク、アーチなどに誘引することで、立体的な美しさを楽しむことができます。緑のカーテンも作ることができるため、夏は迫力のあるグリーンになるでしょう。
花はカットして花瓶に生けることで、家の中でも時計草を楽しむこともできます。ぜひ時計草をガーデニングに加えることで、色のコントラストや美しい姿を楽しみましょう。