植木鉢で家庭菜園を楽しむ時の土作りのコツとは?
2021.06.15
集合住宅のように土がない場所でも野菜が育てられるため、植木鉢を使った家庭菜園は人気ですよね。今回は、人気のある家庭菜園をより楽しむために、一から作る土づくりについてご紹介します。野菜を作る土づくりは難しいのでは?と思っている方も多いとは思いますが、実は、土の特徴やコツさえ知っていれば、土づくりは簡単に出来るものなんですよ!
植木鉢でする家庭菜園のメリット
植木鉢で家庭菜園をするメリットとはなんでしょう?
それは、ずばりマンションなどの集合住宅のベランダでも野菜を育てられるという点でしょう。
土がない狭いスペースでも植木鉢さえあれば家庭菜園を楽しむことが出来るのは、野菜作りをしたいけどスペースや土がないとお悩みの方にぴったりな方法です!
植木鉢での家庭菜園では土づくりが重要!
では、植木鉢での家庭菜園を成功させるためには、何が大切なのでしょうか?
植木鉢で家庭菜園をするために重要なのは、土づくりです。
野菜が成長するにあたって必要なものは、日光、水や風の通気性、そしてそれぞれの野菜に適した土が必要不可欠です。
そして、実は、家庭菜園に使う土は自分でも作ることが出来るんです。よくホームセンターで売っている赤玉土や腐葉土、バーミキュライトと書かれた肥料が売られているのを見たことがありませんか?
あれは、「基本用土」と「改良用土」と呼ばれる種類の土で、オリジナルの土づくりには欠かせないものなんです。基本用土にはない要素を補う改良用土、2種類の土の配合によって家庭菜園で育てたい野菜に合った土づくりが出来るんですよ!
土づくりに必要なものは?
畑のような規模の大きい場所で土づくりをするのなら、鍬やスコップといった大型の道具も必要になるでしょう。しかし、植木鉢を使う家庭菜園の土づくりであれば、シャベルがあれば十分。家庭菜園をしたいけど、土づくりをするのに手が汚れるのが嫌という方はゴム手袋を使用しましょう。植木鉢に土を移す際、ベランダが土で汚れるのが気になるという方は、新聞紙やビニールなどで先に足元を覆ってから作業をすると後片付けが楽になります。
また、野菜を育てる前に自分でブレンドした土の酸化度(ph)を調べる酸度(ph)測定キットで、土の状態を調べてみましょう。酸性やアルカリ性など土の性質が、育てたい野菜の種類に合わないと野菜は、上手く育ちません。
検査キットは、ホームセンターやAmazonといった通販サイトでも販売されているので、土づくりをしたら、土を一度調べてみることをおすすめします。
どんな土づくりをしたら良いの?
植木鉢で土づくりをする時の注意点は、野菜が育ちやすい土にすることです。土づくりが上手く出来ていないと、植木鉢で野菜を育てた時に生育に影響や出たり、根腐れを起こして枯れたりしてしまいます。
では、土づくりをする時にどんな土を作ればよいのでしょう?
通気性や水はけが良い
植木鉢での家庭菜園をする時の土づくりで気を付けたいのは、通気性です。
根は、植木鉢の土の中でも生きて呼吸をしています。保湿力が高くても、排水性が悪く新しい空気が土の中に入ってこない状態の土であれば、根腐れを起こします。植木鉢の底から水がすぐに流れ出てくる土は、排水性が良い証拠。
しかし、通気性や排水性が良すぎると、根が乾いてしまう原因になってしまいます。保水性と排水性などのバランスを整えることが、植木鉢で家庭菜園をする土づくりには欠かせない事なのです。
土壌の栄養素のバランスや酸度(ph)が整っている
家庭菜園の土づくりで意識したいのが、土の酸度の調整です。
酸性が強い土では、野菜の根が傷む原因になってしまうので、野菜を育てる良い条件とは言えません。
反対にアルカリ性が強すぎると、野菜に必要な栄養素の吸収が阻害され、生育に影響が出たり病気に罹りやすくなったりします。
野菜にとっての栄養素を整えることも不可欠ですが、土の酸度(ph)にも注意しましょう。
野菜には、それぞれ育ちやすい土の酸度(ph)があります。家庭菜園で育てたい野菜が、どんな土を好みのかよく調べてから、土づくりをしましょう。野菜にとっての土の酸度(ph)はとっても重要なので、植える前には必ず一度検査キットを使って検査をしてみてくださいね。
異物が入っていない
家庭菜園をする時の土づくりをする時には、異物が入っていないか必ずチェックをするようにしてください。小石や害虫の卵や幼虫が土に混入していると、家庭菜園は上手くいきません。生育に影響を及ぼす恐れがあるので、土づくりをする際は必ず異物が入っていないかチェックをしましょう。
一から家庭菜園の土づくりをしてみよう!
名称 | 通気性 | 保水性 | 保肥力 | |
---|---|---|---|---|
基本用土 | 赤玉土 | ◎ | ○ | ◎ |
黒土 | ○ | ◎ | ◎ | |
軽石 | ◎ | △ | △ | |
鹿沼土 | ◎ | ○ | ◎ | |
川砂 | ◎ | △ | △ | |
改良用土 | 腐葉土 | ◎ | ○ | ◎ |
バーミキュライト | ◎ | ○ | ◎ | |
パーライト | ◎ | △ | △ | |
ゼオライト | ○ | ○ | ◎ | |
くん炭 | ◎ | ○ | ○ |
家庭菜園での土づくりは、特徴の違う基本用土と改良用土を組み合わせることで植物を育てる「培養土」を作ります。土のよって性質は様々ですが、一般的な野菜であれば「赤玉土6:腐葉土3:堆肥1」といった配合が可能です。
しかし、家庭菜園で作りたい野菜によっては必要な栄養素が違うため、どんな土が適しているのかをあらかじめ調べてから土づくりを始めるようにしましょう。
また、家庭菜園で作りたい野菜の種類や量によって植木鉢の大きさも変化すると思います。野菜を植える前に、土の通気性や排水性がきちんとしているかどうか、一度水を与えてチェックしてみましょう。水を与えた時、土の上の部分に水が溜まらずに、すぐにしみ込んで植木鉢の底から出れば、排水性が良い土です。
排水性が悪ければ、もう一度土づくりを見直す必要があります。
その際、基本用土の排水性を改善させるために、排水性の高い腐葉土などを多くする必要があるのですが、腐葉土はとても軽いという特徴があります。増やしすぎると、背の高い野菜を育てた時に支えきれなくなるので、注意してくださいね。
まとめ
植木鉢での家庭菜園での土づくりは、意外と簡単に出来るものです。
もちろんホームセンターでは、最初から家庭菜園でも使用できる必要な栄養素が配合された培養土も販売されています。
しかし、せっかく家庭菜園を始めるのであれば、土づくりからこだわってみてはいかがでしょうか?
自分でブレンドした土で作られた家庭菜園の野菜を見たら、その嬉しさと美味しさも格別なのは間違いありません!