家庭菜園で作る、オクラの育て方をご紹介。
2019.05.14
ビタミンやミネラルを豊富に含み、その独特の「粘り」から人気の高い野菜オクラ。 丈夫な野菜のため初心者でも比較的簡単に育てることができます。原産地はアフリカで、日本には幕末頃に中国から伝わったと言われています。 オクラ栽培のコツや手入れの仕方などについて、くわしく見ていきましょう。
オクラの育て方・育てる時期
オクラを育てるのに適している気温は20度~30度です。
植え付けの時期は4月上旬~6月下旬で、寒さに弱いオクラは10度以下の環境で生長が悪くなってしまいます。花が咲いてから1週間ほどで収穫ができます。
オクラの育て方・苗の選び方と植え付けのコツ
ホームセンターなどでオクラの苗を購入するときは、下記の点を参考にしてください。
・本葉が1~2枚
・葉にツヤがあり色が濃い
・葉と葉の間隔がつまっている
オクラの苗は通常2~3本の株が同じポットに入っているのですが、分けてしまうと根が傷つき成長が悪くなってしまうので、株を分けないように植え付けましょう。
植え付けのコツですが、はじめにプランターで栽培する方法をご紹介します。
まず、オクラは深く根を張るため、深さ30cm以上のプランターを用意します。オクラは多湿が苦手なので、水はけを良くするためにメッシュ付きのプランターを使用するか、網に入れた発泡スチロールを底が見えないくらい敷き詰めると良いでしょう。土は市販の野菜用培養土で問題ありません。株同士の間隔は20cm~30cmあけて植えます。根を傷つけないように植え付け、十分に水を与えてください。
次に畑で栽培する方法をご紹介します。
まず、苗植えの2~3週間前までに苦土石灰(石灰にマグネシウムを混ぜたもの)や堆肥を土に混ぜよく耕し、土を寝かせておきます。オクラは肥料を使いすぎると葉ばかりが茂り、実がつきにくくなってしまいますので、苗を植えるときの肥料は控えめにしましょう。畝(うね)は幅70cm~150cm・高さ10cm~15cmのものを作ります。苗は植える前にたっぷり水を与えておきます。苗の間隔は30cm程度あけ、植え付けたら水を十分に与えてください。
オクラの育て方・水やりと追肥のコツ
オクラは乾燥に比較的強く、多湿が苦手な野菜です。水を与えすぎると枯れてしまうので、土の表面が乾いたら水やりをしましょう。水やりの回数を増やすより、1回でたっぷり水を与えたほうが効果的です。ただし、水不足になるとオクラの生長が悪くなってしまうので、注意が必要です。
追肥はオクラが成長し、大きな葉が5~6枚になったタイミングで1回目の追肥をおこないましょう。その後は10日~2週間に1度のタイミングで追肥をします。肥料が足りなくなると葉が細くなるので、追肥の目安にしてください。
オクラの育て方・支柱の立て方
オクラは1m以上に成長する野菜なので、成長に合わせて支柱を立てる必要があります。
草丈が30cm程度まで高くなったら、風で倒れないように支柱を立てましょう。長さ150cm程の支柱を根本から10cm~15cmあたりに1本立て、支柱と株を紐で8の字に結びます。このとき使用する紐は、耐水・撥水に優れている誘引用のテープや麻ひもが適しています。きつく縛ってしまうとオクラの成長に影響がでるので、ゆるく縛ってあげるのがポイントです。
オクラの育て方
風通しや日当たりをよくするために、収穫のタイミングで実よりも下の葉を1~2枚残し、他の葉は摘みとってしまいましょう。また、草丈が高くなりすぎた場合、頂点の枝を摘みとって生長を止めると、品質の良い実ができるようになります。
この葉や枝を摘み取る作業を怠ると、次にできる実に栄養がいかず、生長が悪くなってしまいます。
オクラの育て方・オクラの収穫
オクラの長さが6~7cmまで育ったら収穫のタイミングです。
ピークになると実が次々にでき、育ちすぎると実が固くなってしまうため、若いうちに収穫してしまうのがポイントです。ただ、収穫が早過ぎると種が実に入らず、ネバネバがなくなってしまうので注意が必要です。収穫したら実よりも下の葉は摘み取って、次の実がつくのに備えましょう。
まとめ
オクラは収穫後も低温に弱いことは変わらないため、保存する時もあまり冷やし過ぎないよう注意しましょう。冷蔵庫の野菜室に入れる場合は、新聞紙などに包んでおくことがおすすめです。
オクラの「粘り」には、糖尿病予防や便秘改善に効果的な「ペクチン」、たんぱく質の吸収を促し、コレステロールの吸収を抑制する「ムチン」などが含まれます。育て方も簡単で体にも良いオクラを食べて、健康な体作りをしましょう。