観葉植物の正しい肥料の与え方をご紹介。

観葉植物の正しい肥料の与え方をご紹介。

2019.01.20

観葉植物はほとんどが花などを鑑賞するものではないので、花や実をつけるための肥料は必要ありませんし、花や野菜などの様に頻繁に施肥する必要もありません。 その変わりに葉や茎などに活力を促すための肥料を与えます。では、観葉植物に正しく肥料を与えるにはどの様にしたら良いかを説明していきましょう。

観葉植物に与える肥料の種類

観葉植物に与える肥料の種類

一般に肥料には大きく別けて二つの種類があります。ひとつは「有機質肥料」自然に存在するもの、例えば油粕や米ぬかを原料とする「植物性」。鶏糞や骨粉、カキ殻などを原料とする「動物性」などがこれに当ります。もうひとつは自然界に存在する科学物質などを原料に科学的に合成して作られた肥料を言い「化成肥料」と呼ばれます。
植物が成長していくには光合成と17種類の栄養素が必要ですが、その内最も必要とされる栄養素が窒素(チッソ:N)、リン酸(P)、カリ(K)で、肥料の三要素と呼ばれます。

肥料の三要素

・チッソ:「葉肥え」と呼ばれ、葉や茎の成長を促す働きをする。
・リン酸:「実肥え」と呼ばれ、開花や実付きの促進や根の生育を促す働きをする。
・カリウム:「根肥え」と呼ばれ、根の発育を促進し、寒さや病害に対する抵抗力を高める働きをする。

肥料の形態には、粉末や顆粒状にした肥料と固形型肥料や液体肥料、栄養剤などがあります。粉末になっている肥料は、水に溶かして何倍かに希釈して使用するもので、液体肥料と同様、水耕栽培やテラリュームなどに主に使用されます。固形肥料は主に鉢物に使用されるもので、そのまま用土の上に置くので手間要らずの肥料です。液体肥料は原液のまま使用したり、希釈して使用したりします。速効性がありますので、植物が弱っていたりしている時に施肥すると効果があるものです。

有機質肥料及び科学肥料の特徴

有機質肥料及び科学肥料の特徴

有機質肥料は、土壌中の微生物の繁殖を促すことから、土の改善に繋がり緩衝力を高める効果があります。緩行性肥料と言い、肥料効果がゆっくりで長く続きます。
科学肥料は、有機肥料の様に土壌の緩衝力は有機物の減少によるデメリットがあるのですが、即効性肥料と言い施肥後すぐに効果が現れることと、成分量が明確ですので、植物によって施肥の量を調節することができます。

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観葉植物に適する肥料

観葉植物に適する肥料

前述の通り、肥料には大別すると有機質肥料と無機質肥料(科学肥料)の二つがあります。

有機質肥料

有機質肥料は天然の成分が原料ですから臭いが発生します。観葉植物は室内に置く場合が多いので、室内に臭気が漂い、ハエなどの虫の発生にも繋がります。

無機質肥料(科学肥料)

無機質肥料(科学肥料)は植物の成長に有効とされる科学物質によって合成されていますから”無臭”であり成分比率も明確ですから即効性にも優れた肥料です。もうお分かりと思いますが、室内に置く観葉植物には科学配合肥料がベストなのです。

良くホームセンターなどで見かけるアンプル状の栄養活力財は肥料ではありませんのでご注意を。活力剤だけでは肥料の代用にはなりません。肥料成分が含有されているかの様な表示がされているものもありますが、あくまでも観葉植物に栄養補給を促す栄養補助剤的な役割であることを認識して下さい。

観葉植物に肥料を与える時期

観葉植物に肥料を与える時期

通常肥料を施すタイミングは生育が活発になる4月中旬から10月下旬頃までが適期です。固形肥料であれば2ヶ月に1度ずつ、前回施肥した肥料の残りかすを取り除いて新しい肥料を置いて下さい。

液体肥料では、希釈率など説明書を確認して2週間に1度ずつの間隔で施肥するのが良いでしょう。晩秋の10月頃は生育が止まりますので、規定の希釈率を更に2倍にして与えて下さい。

観葉植物は花や野菜を育てるのとは違い、木本体に活力を与え成長を促すための施肥を行います。前述した肥料の三要素のうち「葉肥え」と言われるチッソ分(N)の割合の多い肥料を与え休眠期に入る前(9月~10月期)は根張りを強くする「根肥え」と言われるカリ分(K)が多めの肥料を与えるのが理想的です。(※ 市販の配合肥料の表示にチッソ、リン酸、カリの成分含有比率が5・5・5若しくは8・8・8の様に記載があります。)

むやみに肥料を多く与え過ぎるのは良くありませんので注意が必要です。また、冬季間は休眠期に入りますから肥料は必要ありません。

観葉植物に施肥する場合の注意点

観葉植物に施肥する場合の注意点

観葉植物に限ったことではありませんが、植物には過度の施肥は必要ありません。人間と同じで食べすぎによる消化不良を起こし病気になってしまいます。また、各種の肥料を混合して与えると肥料同士の科学反応を起こしやすく、有毒なガスも発生する危険性がありますから、施肥する際は年間を通して同じ肥料を与えることが望ましいことです。肥料は適量に適度な間隔も保ってタイミングを掴んで与える様にしましょう。

見た目”弱っているかな”という時には肥料を与えれば直るという考えはNGです。弱っている原因は何年も植替えをしない為に根詰まりを起しているか、病害虫によるものなのかによる場合が考えられますので、まず原因を掴むことが大切です。

病気は葉や茎を良く調べ変色など異常がないか、害虫も同じ様に葉などを虫眼鏡などで観察して発見したら殺虫剤などで処置をして下さい。植替えも少なくとも1~2年に1回程度はした方が良いでしょう。根が張りすぎて鉢いっぱいに窮屈な状態になって傷んでいたり、用土が古く通気性も悪くなっていたりするからです。この場合植替え直後に施肥するとかえって肥料焼けを起こして枯れてしまう事があります。植替えは根を苛めますから、2週間ほど経って根が落着いた頃に薄めた液肥などを与えると良いでしょう。

まとめ

観葉植物に正しく肥料を与える方法をご紹介してきましたが、肥料は一歩間違えれば諸刃の剣となり逆効果となってしまいかねません。常に元気のある観葉植物を育てるには独りよがりで適当に施肥などしない様に、また、観葉植物の種類によっても適量な施肥のやり方が違う場合があります。正しく肥料を与えるには注意点を良く理解して行っていただければと思います。

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